【試し読み】S-Pモデル私案──科学を血肉にして動き応答し続ける実践家の集団(小田友理恵)
はじめに
本稿では、新しい心理学のかたちを考えることにもつながる、科学者-実践家モデル(Scientist-Practitioner Model:以降S-Pモデルと略します)の新しいかたちを提案します。S-Pモデルに関するこれまでの私の研究経験だけでなく、臨床歴6年目のカウンセラーとしての私の経験も踏まえながら、来たるべきS-Pモデルについて論じてみようと思います。
S-Pモデルはその名のとおり、クリニカルサイコロジストが「科学者かつ実践家」であることを求めるモデルで