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#6 無邪気とイジメは紙一重なので|発達障害児を分子栄養学で育ててみた

できないことが多い息子でしたが、小学校に上がるまではいじめにあったことがなくて、小学校に上がって初めてこの「いじめ」というものを親子共々体験しました。今覚えば、それがあったから今の息子がある。乗り越えて強くなった息子がいるかなと思っています。
 
今日は栄養のお話というよりも発達障害の人が、どんな風ないじめを受けたきたのかということをお話しします。
 
まず小学校に上がって最初のいじめは、一年生の時です。遠足の時に、水筒の水が飲めなかったというから、どうしたのかと思ったら、水筒に砂がぎっちり詰まっていて、びっくりしました。息子もいつの間にか砂が入ってたって言うんですけどね。水筒に砂が入ってるなんて、多分、誰かのいたずらでしょうね。
 
それから、ちょっとだけ怪我したというので、何のことだろうと思ったら、上履きの中に画びょうが入れられていて、それをちょっとだけ軽く踏んで…。大事はありませんでしたが、そういうこともありました。
 
小学校の3,4年生になると、いじめの手口が子供たちの成長に伴って巧妙化してきます。学校から連絡があり、怪我をしたということで病院に駆けつけました。大きなタンコブができていました。体育館で、マットレスに巻きつけられて立たされ、サウンドバックの代わりに蹴られ、思いっきり転んで頭から床に叩きつけられ、先生が病院に連れて行くという出来事でした。
 

ある日、お迎えに行って、あらら…と思ったのが、子供たちがサッカーをしていて、よく見たら、うちの息子が泣きながら走っていました。近くに行って何してるの?って聞いたら、サッカーをしているんだよ、と答えました。でも、ボールがないじゃないかと言ったら、あの子がボールだよ、と言われました。

うちの息子がボールの役で、みんなに追いかけられ、蹴られていたんです。「もうやめなさい!」と言いました。びっくりしました。子供たちは、悪気があるわけではなく、遊びの中でこういった方法を見つけてしまうのですね。だから、いつの間にかいじめが始まってしまったのかなと思いました。
 

小学校の高学年になると、これは明らかないじめでした。ある日、警察から連絡があり、「息子が万引きをした」ということでした。しかし、ショップの説明によると、息子は捕まったものの、他の子供たちも関与していたそうです。具体的には、小学生の男子5、6人が息子のランドセルに万引きしたものを入れ、他の友達が先にお店の外に出て、後から息子が出るよう指示されたとのことです。息子が出た途端、セキュリティーブザーが鳴り、店員に捕まったそうです。店員は一連の出来事を目撃しており、その経緯を説明してくれました。

息子のランドセルの中には、B’zのCDが入っていました。なぜB’zを選んだのかと聞いたら、「僕はビーズでは遊びません」と言うので、まったく意味が異なる行為だと分かり、やはり理解できなかったと感じました。

学校にも連絡をして、保護者も呼んで皆さんに説明をしましたが、この時の保護者の方から、断れなかったお宅の息子さんにも問題はございませんか?と言われました。

小学校は大変だったし、壮絶だったというのは、ほぼ毎日、このようなことが起きたからです。毎日、何かしらの事件が起こるので、本当に振り回される日々でした。
 

中学校に進学して落ち着くのかというと、そうではありませんでした。息子には高校受験がハードルが高いかもしれないと考え、中学から高校まで一貫している私立校に進学させました。小学校時代のいじめっ子たちとは進路が異なるため、新しい環境でのスタートを期待しました。しかし、やはり息子は発達障害の特徴を持っていますからね。いじめには遭いました。

息子が「母さん、教科書がめくれないので、どうしたらいい?」と言ったので、何が起きているのかと思い、教科書を見てみると、まあ、ご丁寧にその教科書の各ページが全部のり付けされていました。これもまた大変な作業だなと思いますが、よくもまあ1ページずつ全部のり付けしたものだと感心します。それを剥がそうとしたら破れてしまい、結局新しい教科書を買うことになりました。

持ち帰った体操服が焦げていたこともありました。タバコの火で穴を開けられたりしていました。本人は知らない間にされており、なぜ服が焦げていたのかがわからないということもありました。中学校ではこういったちょっとしたいじめがありました。
 
そして中学校2年生は、親子共に戦いの日々でしたかもしれません。息子がかばん持ちに利用され始めました。帰宅が遅く、真っ暗になっても帰ってこないことがありました。あまりにも遅いため、学校に行ったら、校舎も暗く、本当に学校にいるのか不安になりました。学校をうろついていたら、明かりのついている教室があり、そこで不良っぽい子供たちがたむろしていました。

うちの息子が両腕にみんなのカバンをぶら下げていて、何をしているのかと聞くと、みんな、やべえみたいな感じでした。片付けて帰りなさいと言ったら、なんだとう! みたいな感じで反抗され、びっくりしました。中学2年生で怖いもの知らずですからね。大人にもこのように突っかかってくるんです。話は長くなりますが、本当に壮絶な戦いでした。息子には、「命を張ってあなたを守るから」と言いながら、私も息子とともに乗り越えました。
 

高校生になると、子供たちもだいぶ落ち着きますので、こういったいじめはなくなりました。でも、やっぱりちょっと変わった子ですから、普通の高校生とは少し違ったと思います。

いじめではないんだけど、いじめっぽいかな?と思ったのは、卒業文集です。様々な〇〇ランキングがありました。この中で将来ホームレスになってしまいそうなランキング第1位にうちの息子の名前があるんですね。将来破産していそうな人ランキング第1位もうちの息子。皆さんは面白半分にしてると思うんですが、私は愕然としました。

でも、それを乗り越えて、今はたくさんのお友達にも恵まれて、元気に社会生活を頑張っていますので、今振り返れば、まあそういったことがありましたよと、思い出話です。

以上はstand.fmの要約記事です
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