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マーケターの視点:ユニー、売り場作りをパートに一任 「ドンキ流」で好業績 に学ぶ

こんにちは。
中小企業専門のマーケティング・経営コンサルタントの新井です。

気になるニュースがあったので共有します。

現場の意見が好業績を生む

最近、現場に売り場作りを任せる企業が増えています。このユニーも同様です。19,000人いる現場スタッフの声を生かして、売り場を作ることで売上が上がっている事例です。

売り場重視といえば、セブンイレブンも忘れてはなりません。コンビニといえば、効率が特に大事にされる業界でもあります。ただここ数年、商品ラインナップなど現場での意見を取り入れる取り組みを強化している流れを感じます。セブンイレブンのような本部が強く、効率的な経営を行う企業でも、現場に任せることの重要性を感じていると言えるのです。

マーケティングコンサルタントとして思うこと

ただマーケティング専門家の端くれとして思うこともあります。それは、ただ現場に投げるような任せ方をして良いのだろうかということです。ユニーやセブンイレブンがそうだということではありません。今後「現場に任せる」がトレンドになっていくと、本部は現場に丸投げして、数字のチェックだけするようなことにならないかという懸念が生じます。それであれば本部やマーケティングの存在意義はありません。

現場の重要性、マーケティングの存在意義


私はかつてから現場重視主義です。かつて数冊の本を上梓していますが、現場の定点観察をベースに好業績の企業について解説させていただきました。20年近く、いくつかの業界、業態で、同じ店舗、同じ時間を継続して見続けているなど定点観察は今なお大事にしています。また現場での店舗運営についてもアドバイスすることもあります。現場は大事だと感じているからこそ、現場まかせだけに頼っていたら、マーケティングの存在意義がないと感じる面もあるのです。

現場重視の時代に本部やマーケティングが意識すべきこと

では本部やマーケティングは何をすれば良いのでしょうか。それは大きく3つあります。

  1. 現場を見る:本部やマーケティング担当は、常に現場をしっかり見なければいけません。戦略を作る上でも、現場を体感して作るのと、現場を数字でしか知らずに作るのでは雲泥の差が出ます。また数字は現場でのいろいろな空気や動きの結果として出るものです。現場こそが最先端です。

  2. 成功事例の共有をする:本部やマーケティング担当は一つの現場だけでなく、多くの現場をしっかり見ることで、成功するためのスキルや考え方がわかってきます。それらを全店舗に伝えるのではなく、それらを使うとプラスになりそうな店舗へ共有し、武器にしてもらうのです

  3. 現場を把握した上で、現場が納得するマーケティング戦略を立案する。また、現場だけではできない大きな仕掛けや注目商品を作ることもマーケティングの重要な役割です。

今回の話は企業規模に関わらず重要なことです。もし、何かの気づきになったなら幸いです。


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