アンパン食べたい
アンパンが無性に食べたい。しかし、家にあるのは食パンとクロワッサン。こしあんのストックも無いし、あきらめるしかないか…と冷蔵庫を開けたら水ようかんを発見した。
食パン + 水ようかん = (´ー`)
おをっ?!
これはなかなかイイ感じじゃないだろうか?!トーストした食パンにあんこを塗って食べると美味だし、水ようかんはほぼあんこだからアンパンを食べたいワタシにぴったりだ。
早速食パン on 水ようかんの制作を始めようと思ったけど、ちょっと待てよ?ナマの食パンに水ようかんをただ乗せただけだと、ちょっと水っぽいかもしれない。
こんな時は一度、脳内シミュレーション。
ガサガサ(パンを出す)
しゅっ(水ようかんの蓋開ける)
…
チーン
うん、ナマの食パンのモチっとした食感はなかなかいいかもしれない。ナマならではのパンのかおりが口いっぱいに広がる。さぁ、本命の水ようかんゾーンへと進もう。
あ…、こ……、これは………。
これはいけない。
水ようかんを乗せた部分のパンがちょっと水っぽい。水っぽいナマ食パンは口当たりといい、味といい、ちょっといただけない。スープに浸したものなら美味しくいただけるけど、冷たい水を含ませた食パンはちょっとノーセンキューだ…。
それに今日は肌寒い。寒い日に冷たい水を含んだパンを食べると、悲しい気分になってしまう。これもいけない。食べ物を食べて悲しくなるだなんて、そんなもったいない事をするだなんて…。
そうだ、暖かい食べ物に変身していただくことにしたらどうだろうか?
よし、もう一度脳内シミュレーション。
ガサガサ(パンを出す)
しゅっ(水ようかんの蓋開ける)
…
チーン
食パンに水ようかんを乗せてトースターで焼く。餡トーストの完成だ。サクッとした温かい食パンにHOT水ようかん。いや、水ようかんだと思ってはいけない。
これはあんこ。そう、あんこなのだ。
サクっとしたトースト。間違いなく美味しい。さて。問題の水ようかん部分に進んで行こう。トーストと水…もとい、あんこの接地面がちょっとふにゃっとして好きじゃない感じだけど、まぁ、許容範囲。いけるだろう。
そうだ。水ようかんを乗せる前にバターを塗っておけば問題はなくなるかもしれない。もうひと手間をかけて、水ようかんだけレンジでチンして少し水を飛ばし、トーストしたパンにバターを塗った後であんことなった水ようかんを乗せたら完璧な餡トーストになるに違いない。
でも洗い物が増えるからそれは却下。
なかなかいける気がしてきた。
よし、餡トーストでいこう!コーヒーも入れて、餡トーストとホットコーヒー。最高の組み合わせだ!
意気込んでバターを出そうと冷蔵庫を開けた瞬間、ふと我に返った。
ナマの食パンに冷蔵庫から出したてのバターを塗る。産まれてこの方、この作業が上手くいったためしがないことを思い出した。
固いバターの塊を柔らかいパンに塗るのは難しい。作業の難しさだけが問題なのではなく、ワタシはイラチなのが問題をますますややこしくする。
いつもバターが柔らかくなるのを待ちきれず、バターナイフで食パンにぐいぐいと小さく切ったバターをこれでもかと押し付けまくるワタシ。その結果、ぼこぼこの穴だらけの食パンの上に少したりとも減ったようには見えないバターの塊が点在しているという、パンを用いた芸術作品を制作することになるのだった。
だめだ。
この計画は失敗だ…
がっくりと肩を落としたワタシの右手には、ポテトチップスコンソメ味がしっかりと握られていた。
(´ー`) ヤマザキノ コシアンパンガ スキ
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