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私がキャリアコンサルタントになったわけ①

noteを始めるにあたり、皆さんに自己紹介として、なぜ、今私がキャリアコンサルタントとして活動をしているのかを、お話ししたいと思います

「人生で一番腐っていた時間」  

今でも思い出すあの部屋の色、匂い、空気
いつも、先生を前にして泣いている私
  
今でこそ、「妊活」という言葉はメジャーになり、結婚して1年子どもができなければ「不妊」ということもよく知られるようになり、今や3組に1組は不妊かも?と心配している時代

15年前はまだまだそんな時代でなく、今より情報も少なくどこに相談に行けばいいかもよくわかならない時代だった
 
夫と結婚して1年
妊娠しないことに悩んでいた私は、「もし産むならこの病院がいいな」という気持ちで病院に通い始めた

どうしても子どもが欲しいと思っていた私
幼い頃から、「ママと子ども」の生活に憧れ自分の子どもを手に入れて、理想の家族を追い求めているまるで、自分の夢を叶えたいがために、欲しいものを手に入れたい、そんな感覚で、子どもが欲しいと思っていた

一方、幹部海上自衛官として仕事をしていたその当時、割と大きなプロジェクトを終えて、ちょっとした実績を残し仕事は充実していた

その次、そしてその先とレールが敷かれ、どんな仕事が待っているかもおおよそ予測のつく頃、次の転勤では、1年間の研修期間に入るし、その先は、夫と同居の叶わない場所に転勤になることも予測されていて、どうしても、今、この半年以内に妊娠したい!と訳も分からず焦ってもいた
 
毎日焦る気持ち
また今月もか。。。とリセットのたびに沈み込む 
誰にもぶつけられない思いを、誰にぶつけるのか
友達の妊娠報告を聞いた場所と同じ「駅名」を聞くたびに
胸が苦しくなり過呼吸のような気持ち
  
そんな話を吐き出せる場所は、病院で先生の前だけ
  
何度かそんな受診を繰り返したある日
先生がポツリと私に言った言葉
「人間、腐っていいんだよ。腐っているときもある。その腐った時間が、肥やしになり、その先の人生が豊かになるから」

腐っていい・・・・・

それまでの人生
腐るどころか、止まることもしなかったし、いつもどうやって前に進むかしか考えていなかった。
幹部自衛官になってからは、敷かれたレールから外れることが、どれだけ難しく、恐ろしいことかと思っていた私にとってそれはそれは衝撃的な言葉

人生は、1日1日積み木を積み重ねるようなもの
どこかで積み重ねた積み木が崩れたら、それで終わり
また、どこか別の場所で積み木を重ねるしかない
崩れなかった人には永遠に追いつかない

そんな風に思っていた人生が

そもそも人生とは、積み木を積み重ねるような脆いものではなくて、
自分という土壌を耕し、時には、思いもよらず耕され
雨が降れば外から水をもらい、足りなければ水を汲んでくる
自分で吸収したものが栄養になれば、外からの刺激も栄養になる
それが、腐ってしまうときがあってもいい
いや、腐ってドロドロになくなるのでなくて、発酵するのか
その分、肥やしになって、良い土壌になる

私に大きな稲妻が走った瞬間だった
私が人生だと思って考えていたことは、仕事のキャリアのことだけ
いかに生きるかの軸があってこそ、働き方を考えるのに、敷かれたレールの上にいることを中心に自分の人生を考えていた

そんなことを考え、相談できる人も、それまでいなかったのだ


防衛大学校卒、元海上自衛官。その後ベンチャー、スタートアップ経験、経営経験、NPO立ち上げ経験、現在はフリーのキャリアコンサルタントとNPO事務局長の2足の草鞋を履く異色のキャリアコンサルタントです。「生きたいように生きる」がモットー!