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始まりの場所

前の記事から結局謎出血がおさまらず、近くの産婦人科に行ってきました🏥

近くだとは言っても電車に乗って🚃
ずーっと、挿入障害で産婦人科ジプシーしてた私だけど、結婚して妊活の決心をしてから口コミで優しい医者を探して、ここの病院の先生のもとで頑張って、(痛みの克服はしていないが)物理的には入るようになった。
これが私の妊活の始まり。今から3年くらい前になる。

少し詳しく言うと、この先生に出会うまでは、10年ほど産婦人科に行ったり行かなかったりして挿入障害をみてもらっていた。
産婦人科医のはずなのに、からかうように笑いながら、愛情や根性が足りないと言ってきたり…(別に乾いてできないわけでもないのに試供品のローションだけ渡された。もちろん使わずに期限切れで捨てた。)
子宮頚がんの検査のチケットが届いた時は、問診票にも書いたのに、何度も今までやったことがないのか性体験を確認してきて、👩‍⚕️「性交体験のない方は9割程度は子宮頸がんにならないんで、どうしますか?入らないのなら検査は多分痛いと思いますよ。」と。それは一見優しさのようだけど、今ならわかる。これは優しさではない。
挙げ句、忘れられないのが何の説明もなしにエコー棒を入れられたこと!
その日までは肛門側からエコー棒を入れてもらっていたのに、急に院長が別室から出てきて、何も言わずに勢いでズボッと。
初体験はエコーでした。
めちゃくちゃ痛かったし、「痛い痛い…」と言うと、また笑いながら👩‍⚕️「こんなの高校生の女の子でも声上げないけど」と。
後から診察室で👩‍⚕️「先が細くて痛くない新しいエコーの機械を買ったから、やってみました。どうでした?肛門側より痛くないでしょう?」と。
インフォームドコンセント的にはアウト。当時はまだ学生でそんなことも知らず、頭真っ白で何も言えなかった。
いや、当時じゃなくても言えなかったと思う。
自分は普通の人ができることができない恥ずかしいやつだと思っていたから、言い返せない。
検査後も痛くて血が3日くらい出た。

口コミで優しいと評判のおじさん先生に、今までの経緯をいろいろ聞かれて、話した。上記の話をじっくり聞いてくれた。
👨‍⚕️「…そんなこと言われたの(頭を抱えてしばらく黙る)…。頚がんはね、確かに性体験がなければ殆ど原因となるウイルスには感染しないけど、ごく稀にプールとかでも感染することもあります。エコーはその時一応入ったんだよね?今日エコーしてみるから、よかったらその時一緒に頚がんの検査もしましょう。〇〇歳でしたら最近クーポン届きましたよね?無料でできるから。」と。
私は性体験がないから、どうせまた検査しなくていいと思って捨てていた。でも、この時には腹を括って本気で子どもが欲しくて病院に来たわけだから、検査をお願いした。

痛かったけど、ここの先生は勢いでエコーを入れるなんてことはしなかった。
👨‍⚕️「今から入れるけど、痛くないようにジェルたくさんつけて、ゆっくり入れるからね。でも痛かったら言ってね。」とか声かけしてくれるし、本当に丁寧にされていることがわかった。

👨‍⚕️「ダイレーターなどを使って治療してみるのも手だけど、それも痛みは伴います。もう結婚してパートナーが決まっているのであれば2人で頑張ってみては?」と。
私はタンポンも怖くて使ったことがなく、自分で入れるのも怖かったし、早速その意見に同意して、2人で頑張ることにした。
私は普通になりたくて焦っていた。
結果、夫はタイミングEDになり、私は毎回出血して治療に1週間、そこから感染して痒くて治療にさらに1週間かかり、それでも「普通の人はこれが気持ち良いんだから!普通以下は努力しないと」と自分を攻め続け、初めてできた時に体調を崩すようになり、妊娠だと思ったらバセドウ病になっていた。

挿入障害のせいで、不妊治療を始める前にだいぶ精神的に疲弊した。
挿入障害がなければバセドウ病にもなってなかったし、仕事も辞めてなかったと思う。
正直、不妊治療よりキツかった。
不妊治療よりマイノリティで理解者もなく、どれだけ努力をしてもただの痛がりの根性なしだとレッテルを貼られ、夫が可哀想だと言われ…
入るようになって不妊治療ができるようになった時には、不妊自体マイノリティなはずだけと、仲間が増えたとさえ思った。
私はこの後、卵管造影も子宮鏡も両側FT術も採卵もするし、3日陣痛で寝ずのお産で、卵膜剥離も会陰切開もしたし、癒着胎盤の用手剥離も経験した。どれも私の思う"普通の人"でも痛いと感じることだったけど、私はそれを超えてきた。
それでもやっぱり挿入は痛いと思う。
診断できる医者が少ないがおそらく前庭部痛で間違いないと思う。
自分が痛くないし、大多数が痛くないからと言って、全員が痛くないとは限らないし、根性や愛情の問題ではなく、何に痛みを感じるかは人それぞれだということが言いたい。
いっぱい痛い処置をされたし、難産だったけど、その証明が出来たことは良かった。

いろいろ長くなったけど、まぁその頃からお世話になってる先生のところだ。
挿入さえできれば私は妊娠できる。
入院設備もあるし、家から近いから、ここで優しい先生の元で産みたいなぁと思っていた。
道中そんな気持ちで通ってたことを思い出して、なんかなんとも言えない気分💧
さらにそこからいろいろあって、やっとできた妊娠で28週くらいまで診てもらってた総合病院も見える。体外受精だし持病もあるしで総合病院を選んだのにここでも手が打てなくなった。ここで産めたらどれだけ通院がラクだっただろう…
さらになんとも言えない気分💧

なんか妙に緊張してきた。
病院に入ると割と早く呼ばれて、いろいろ話す。
いろいろ聞かれて妊娠の経緯や妊娠中の経過、出産したことも。
全部聞いてくれて、内診、生検、エコー…
内診台に上がると一気にいろんな記憶が呼び覚まされて、すごく嫌な気持ちになる。初診の時の服装も覚えている。
やっぱり怖い…痛い…
でも、痛いよりも怖い…かな?
👨‍⚕️「子宮の戻りも良くて、会陰切開の跡もキレイです。膣口が小さいと裂傷になったりするけど、それもないですね。」
…大学病院のことを思い出した。
挿入障害のことを言うと、子どもが出てこれるサイズがあるか事前に医者2人で内診して調べてくれたこと。その時に「裂傷にならないように早めに会陰切りましょう。」と話してくれたこと。
私は「えーー!!会陰切開も痛いんですよね💦」と嫌がったが、あれこそ優しさだったと思う。
そして、会陰を縫われている時も痛いを連呼…
思っていたより時間が長い。
👩「痛い…痛い…いつ縫い終わりますか?」
👩‍⚕️「内側終わったからあと半分!これはしっかり縫ってた方がいいから頑張って!」と。
あと半分も!?てか内側って何!?💦と思っていたけど、多分だいぶ丁寧にやったくれていた。これも優しさ。
患者のその場の思いだけではなく、今後を見据えていろいろやってくれたよね😢後になって気づく。会陰切開も痛かったけど、多分治り早い方だったよ。

とりあえず診察の結果、出血は生理ではなくて、産後のホルモンの乱れが有力で、一応がん検査はしてくれてるとのこと。


👨‍⚕️「初診の時は指一本も入らなかったけど、もうそれよりもだいぶ大きな子ども産めたんだから、自信持っていいよ。」と笑ってくれた。
すごく感慨深かった。
帰り道は足取りが軽くて、何かをやり遂げたような誇らしい気持で帰った。

頑張ったな…

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