マスターデュエル、はっきりしてくれ。【遊戯王 Advent Calendar 2日目B】
この記事は「遊戯王Advent Calendar2022」の2日目となります。
アドカレとは遊戯王ブログのリレー企画です。
昨日の記事はこちら。
今回のテーマはもうすぐ一周年を迎える遊戯王マスターデュエル（以下MD）についてです。
余談ですが、MDのリリースが2022年1月18日なので去年のアドカレはその一ヶ月前に行われたことになります。しかしMDを主題とした記事は特になく、当時の1月リリースがいかに唐突だったかが伺えます。
MDはかなりよくできたゲームだと思います。対戦部分のクオリティは言うまでもありませんし、何より遊戯王というコンテンツ力のおかげでプレイ人口もひとまず一定以上を保っています（DCGはどんなに面白くても人が減れば終わります）。
しかしプレイヤー目線では、肝心のランクマッチ、及びフェス,DC,regのシステムについてうっすらと物足りなさを感じているのではないでしょうか。
環境の良し悪しはさておき、ランクマはやりこみ要素が不足していますし、フェスはそもそも何を楽しませようとしているのか不明確です。
自分はランクマをたまに触る程度のプレイヤーですが、初期は高かったモチベーションも「どうせランク上げるだけだしな……」と徐々に下がってしまっています。
初期に懸念されていたカードプールの遅れよりも、むしろこの「やることがない」現象にMDプレイヤーは悩まされている……はず。
DCGプレイヤーのスタンス
DCG（デジタルカードゲーム）がTCG（トレーディングカードゲーム）と異なるのは、ユーザーが一人でプレイすることが前提である=「カジュアル」というスタンスで遊ぶのが難しいことです。
それに加えて競争性が強い方が運営としても収益に結びつけやすいという利点があり、多くのゲームがランクマッチ前提のシステムになっています。
ですがご存知の通り、遊戯王はカジュアル層が非常に多いゲームです。
（そのためにファンガチ論争が行われたり、シャカパチが問題になったり、「○○が入ってたらもう××デッキじゃない」みたいなことを言って炎上したりしています。）
そんな遊戯王の本格DCGであるMDですから、このカジュアル層を受け入れられるのか？ という問題は初期から注目されていました。
しかし結局のところ、MDはこれを満足には解決できませんでした。
フェスだろうとフリーマッチだろうと、特定のプールの中で勝利を目指すというシステムは変わりません。そもそも特殊レギュレーションにすればファン的な遊びができるというなら、OCGと異なるプールのMDそのものが特殊レギュレーションです。
カジュアルというのはルールで決まっているのではなく、仲間内の雰囲気を指す言葉であって、運営がイベントを開いてどうこうなるものではなかったのです。
胸を弾ませてMDに参入したカジュアルプレイヤーは、自らのスタイルをそれに適応させるか、TCGに戻るかを突きつけられます。
はっきりしてくれ
そんなフェスですが、ならストイックなプレイヤーのために用意されているのか？ というとそんなことはなく、ポイントが積み上げ式なのでトライ＆エラーで完走できてしまい、環境考察やデッキ・メタカード選択がイマイチ盛り上がりません。
またランクマッチも、ダイヤ帯が解放されたことでtier1を目指すハードルは上がりましたが、依然として烙印のようなトップデッキを握ればさほど難しくなく到達できます。そしてダイヤ1になってしまったら、その月はやることがなくなってしまいます。
今のMDは、ガチ/カジュアルどちらにもコンテンツが足りておらず、また運営がどちらを向いているのかもはっきりしていません。
カジュアルプレイヤーを微妙に意識したふんわりしたシステムは、より競技的なものに改善してほしいものです。
フェスがランクマと同じ仕様になったリンクregはありえないほどの顰蹙を買いましたが、降格がなければ丁度いいバランスだったと思います。
ランクマとのバランスは必要ですが、敗北に一定のリスクがなければただの作業になってしまいます。
競技的なコンテンツとは
現状のMDはそろそろ飽きられ始めているランクマと、とんでもない労力を注ぐ必要がある不定期のDCがメインコンテンツです。これではプレイヤーが実力を競う機会が少なすぎます。
ユーザーは実力を示すことで承認欲求を満たしたいのです。
ランクマでダイヤ1になったのをTwitterに挙げたところで、もはや「ふーん（俺もダイヤ１だけど）（俺もやればすぐだけど）」という反応しかもらえません。
しかしDCで目に見えるほどの結果を残すというのは、クリスマスのすべてを遊戯王に捧げるぐらいの覚悟が必要です。
もっと手軽に、しかしそれなりにハードルが高い競技シーンがあれば界隈が盛り上がるのになと思います。
例えば同じランク帯で行われる公式のトーナメントであったり、ダイヤ1到達以降のレート戦であったり。
もっとバチバチにユーザーを競わせて、ガンガン集金して、プレイヤーの熱量を高めてもらいたいです。
リンクregやDCの第二回が開催されるというのは明らかに競技シーンを意識しています。そういう意味では前述したような、競技の場が増える可能性も十分にあると思います。
短いですが今回は以上です。
明日のB side はくらくさんです。よろしくお願いします。
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