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今日の科学 6月18日

6月18日は、考古学出発の日です。
二枚貝に似ている腕足類の研究するために日本へやって来たアメリカの動物学者エドワード・シルベスター・モースは、偶然、大森貝塚を発見し、日本の考古学研究の基礎を築きました。モースが日本に到着した1877年6月18日にちなみ、考古学出発の日が制定されました。

モースは、ハーバード大学で博物学者・地質学者のルイ・アガシーに学び、ピーボディー科学アカデミー(現在のピーボディー・エセックス博物館)を創設し、学芸員になりました。モースは船に乗り、横浜港から日本に降り立ちました。

そして、6月19日に横浜から新橋に向かう汽車の道中、車窓から見えた崖に貝殻が重なり合った層があることに気づいたのです。モースは、その地層が貝塚であることにすぐに気づいたそうです。

モースは腕足類の研究のために来日しましたが、その2か月前に東京大学が開設されたこともあり、彼は乞われて1877年7月12日から東京大学の動物学教授に就任しました。7月17日から8月29日まで、神奈川県・江の島に小屋を借り、日本初の臨海研究を実施しています。

そして、9月から11月にかけて大森貝塚の発掘をおこないました。大森貝塚からは、土器、石器、骨角器、獣骨、人骨などが見つかり、大学博物館に陳列され、発掘の成果は報告書としてまとめられました。発見された土器には縄目の模様がつけられていたことから、縄文土器と名づけられました。

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