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都市計画道路って何だっけ 小金井市を例に

はじめに

都市計画を学ぶって結局何なのさ。

そういうお気持ちになったので自力で勉強していくことにしました。
記念すべき第一回のお題はこちら。

都市計画道路!
そう、コイツは市のホームページに転がってる都市計画図を開くと、なんか赤い線で市街地をぶち抜いて書かれているアレである。

でも「ここに都市計画道路を通そう!」とか思うのは都道府県であって市じゃなかったはず。それに優先整備路線って何だろう。

ということで、都市計画道路について改めて整理してみよう。


都市計画道路って何だっけ 小金井市を例に

小金井市は東京都の大まかに見れば真ん中にあり、中央線で見れば三鷹よりも向こうで、国分寺の手前である。

市内の大学の話をすると、noteにも記事がある、教養学部から国家総合職に合格してどこかの省庁に内定された方の母校と推定され、筆者にとっては最近パソコン講座のオンライン実施校のモデルとして某大学が見学に来たことで記憶に新しい某大学がある一方、農工大農学部や外語大は市内にあるように見えるが府中市だ。

小金井市の人口は今年の春(2024年3月)時点で12.4万人だそうである。
小金井市の面積を1小金井として人口が近い他市を挙げてみると、唐揚げそば駅の千葉県我孫子市は3.8小金井(13.1万人)、埼玉県鴻巣市は6.0小金井(11.7万人)だ。東京の他の市も大体こんな面積でこんな人口を抱えているのだから、やはり東京は恐ろしいものだなあ。

市発表の概要

さて、前置きが長くなったけれど早速市の記事を読んでいこう。

ざっとまとめると、「都市計画道路のうちこれはさっさと作るぞ~ってなってるやつにうちの市内通るやつが何本かあって、なんか色々言われてるからどうなのか調べるよ」ということである。

流石にふんわりし過ぎているので、記事内の各用語についてそれぞれ見ていくことにする。

東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)

どういう経緯で「これはさっさと作るぞ~」ってなったのかというと、東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)というもので選ばれたからだそうである。

行政が作る計画といえば総合計画が思い浮かぶが、(行政学のレジュメは履修当時落とし忘れていて、行政学と行政法学のノートは自室をひっくり返さないと出てこないであろうからここではざっくりとだが、)その内訳は基本構想、基本計画、実施計画の3つある。

第四次事業化計画も「おおむね10年間で」なんて文言が入っているからして、数年のスパンで見直しを行い、見上げれば総合計画に紐づけられた、行政の作るよくある事業だか実施計画の一つなのだろう。

それで、小金井市の2つの都市計画道路はその計画における優先整備路線に選ばれたという訳だ。

都市計画道路ってそもそも何だっけ

それでは、都市計画道路とはそもそも何だろうか。
都市計画法施行令(これを一条ずつ読んでいく記事も面白そうだ)には、第九条で都道府県が定める都市計画を列挙しており、九条二項において一般国道と都道府県道が挙げられている。

私たちが普段よく呼ぶ国道と一般国道には違いがあるのか、については追々やり、これ以上は都市計画法と照らし合わせて読んでいく必要があり面倒一つの記事に収まらない次の機会にするとして、都市計画道路とは都道府県が都市計画決定した都道府県道だということができそうだ。

都道府県の都市計画決定では、道路以外にもそもそもの都市計画区域や用途地域なども決まるため、恐らくは地元の基礎自治体との協議の上決めているのだろう。

つまるところ、東京都が都市計画決定した都道のうち、この都道は向こう10年くらいで整備したいな、というものに小金井市の2路線が選ばれたのである。
小金井市も都と一緒に選ぶ側なので、選ばれたという表現はちょっとかなり不適であるが。

検証に至った訳を考察する

小金井市内の都道2路線の優先整備路線への選定は、都と小金井市が一緒になって行ったはずなのに、なぜ小金井市は「当該2路線の必要性及び合理性についての検証」を行うことになったのだろうか。

往々にして、道路を作る計画というのは難航しがちである。最初に言ったように都市計画道路の予定線は市街地をぶち抜いていることが多く、逆にそうでないところに作ろうとしても「税金をそんなところに投入する意味はあるのか」と言われてしまう。

小金井市にとってはどうなのだろう。都と一緒に決めた優先整備路線だし、やはりCities:Ckylinesみたいに直線道路をびゃーっと引くのは気持ちがいいから、市民や議会へのパフォーマンス的な意図で独自検証を行おうとしているのだろうか。

調べてみると、そうでもないらしい。第四次事業化計画が作られた2016年以降、議会では盛んに2路線への請願や陳情をしているし、そもそも2路線の請願やらだけを市がまとめているというのが異例のように見える。

今もやっていたら噂の現場で取り上げられそうな紛糾具合が見えてきたが、軽く調べてみると2017年くらいに本当に一度取り上げられていたらしい。

Googleアラートに引っかかった適当な記事を適当に読み始めただけなのに、何だかやばい普通の社会問題を引き当ててしまったようである。

まだまだ取り上げたいことも沢山あるが、もう2千字突破してるし今回はここまでにしておきたいと思う。また続きはいつか。

(了)

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