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【キャリアコンサルタント試験・学科対策】受験期間中の学習方法とルーティン

キャリアコンサルタント学科試験の最近の合格率は、平均で73%程度だそうです。私が受けた22回の学科試験も82%だったそうなので、合格率は高いという印象です。

学科試験の合格基準は100点満点(2点×50問)で70点以上なので、それを目指して受験生はせっせと勉強するわけですが、

言ってしまえば「15問は落としたってイイ」ってことなんだ!満点を目指す必要はないんだよ!

という事を講師やらメンターから言われて、ちょっとホッとしてみたり。とはいえなかなか油断ならない数ではあります。

キャリア理論の提唱者や、労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識、労働市場ににおける傾向などは覚えるべき範囲も広く、いくら4択でも知識を身に付けていないと解答ができません。

ちなみに私は3月初旬が学科試験。12月頃から試験対策を少しづつ始めて、年末年始からがっつり勉強して1月後半から2月頭くらいにようやく過去問や模擬試験で70点以上を取れるようになったかんじです。

そして3月の本試験にむけて追い込みをかけて、本番では90点をとることができました。

遊びにも飲みにも行かず、趣味活動もお休みしてストイックに受験勉強。他にも論述や面接対策もしなければならないし、精神的にも辛かったです。

70点とればいい試験で90点だったので、「あれ?勉強し過ぎたかな?」なんて思ってしまったのですが、これは受験コスパ至上主義の思考なのでよろしくないです。キャリアコンサルタントになりたいなら知識なんてなんぼあってもいいですからね!「全力で勉強して良かった」と自分に言い聞かせます。

私は根がガリ勉ということもありますが、テレワークなので通勤時間などを勉強に当てやすいといった好環境などもあり3ヶ月ストイックに勉強できました。

とはいえ多忙なお仕事や育児・家事をこなしながら受験勉強をしなければならないという方もいるでしょう。

今回のnoteでは、私がキャリアコンサルタントの学科試験対策としてやってきたことを、その効果も合わせてお伝えしたいと思います。

養成所講座開始〜実践講座終了(6月〜11月)

私はリカレントのキャリアコンサルタント養成ライブ通信講座を受講しました。

ライブ通信講座は学科試験対策は人気講師の講義の授業を「ライブ通信」で受講し、カウンセリングスキルの実践授業は、全国のスクーリング会場に通学して受講するというハイブリットスタイルで受講できるのが特徴です。

私の場合6月から受講開始でした。通信学習の教材が自宅に送られてくるので土日など時間を作って動画授業を受講し、9月の実践授業開始までに終わらせるようなスケジュールです。

配信された動画の授業は、テキストや資料集を読み合わせていくような進行でした。動画授業って、倍速で視聴できるのが便利ですよね。私は1.3倍速で視聴していました。

ちなみに私はテキストの補足や講師の板書は、ノートではなくテキストに直接書き込んでいきました。ノートは絶対に見返さないタイプなので。

授業自体はわかりやすかったのですが、当時は動画を観ていても内容がなんとな〜く頭を素通りして、身についた感覚は全くありませんでした。

授業後に行ったミニテストや提出課題のテストはほとんど解答できず、「私だいじょうぶかな」と不安になったことを覚えています。

ま、結論から言うと大丈夫でした!\(^o^)/

余談ですが、動画授業の単元が終わるごとに、授業の内容で印象に残ったことや感想を付箋メモに書いてテキストに貼っていました。後から読み返すとその時の感覚を思い出せて面白かったです(受験の役には立たないけど)。


そんな夏を過ごして秋になり、実践授業が始まりました。

ここで約2ヶ月間、毎週土曜日にスクールに通学しながらキャリコンの面談方法を学んでいくわけですが、受験生がリアルに集う場に通学するという刺激も相まって、とても楽しかったです。講師も優しい先生で自己肯定感を程よく上げながら教えてくれました。

その時の話はまた別のnoteでご紹介します。


8月くらいから問題集などを購入して、自分なりに少しづつ学科試験対策を進めていこうとしていました。

この2つの書籍は学科試験直前まで何度も繰り返し使いました。


この頃考えていたことは、「キャリア理論家ぜんぜん覚えれないけど大丈夫かなぁ〜」ということでした。

「さくっと合格する本」は、理論家の説明がコンパクトにまとまっていて、ミニ問題も付いてるしとても良い書籍だったのですが、

いかんせん覚える理論家が多い。

今のうちから少しづつ覚えておいた方がいいかと思い、ノートに書いたり付箋に書いて貼って覚えようと試みましたが、覚える⇆すぐ忘れるの繰り返しでした。


試験3ヶ月前〜2ヶ月前(12月〜1月)

年末の忙しない雰囲気が漂う12月。リカレントから追加のオンライン教材が配信されました。

オンライン一問一答(1000問)です。

これは過去問を1000問集めたものでかなりのボリュームですが、テーマごとにイイ感じにまとめてくれているので、理論家など苦手なところを繰り返し解くことができて非常に重宝しました。

私は毎日、朝や終業後などの空いた時間を一問一答を解く時間にしました。これは試験直前までルーティンでやっていました。

リカレントは「一問一答ひたすらやれば合格できる」的なことを公言しており、あながち嘘ではなかったと思います。

なにが良かったって、回答の解説がわかりやすかったことです。

とくに毎回間違うようなややこしい問題・覚えにくい問題は、解説をまるっとコピペ → メモアプリにペーストして整理していました。

問題を解く→ できなかった内容をメモする

これをくり返すことで、過去問や模擬問題も75点以上取れるようになってきました。

試験1ヶ月前(2月)

コツコツと受験対策をしてきた努力が実を結んで喜んでいたのも一瞬。ここからが一番辛い期間となりました。

まず、学科の模擬試験で合格点を取ったことで気が緩みます。私の場合はこれでモチベーションが下がってしまいました。

そして気が緩んだことが引き金となったのでしょうか、今まで覚えた内容をドンドン忘れていくという『忘却現象』が起こります。

受験対策が早すぎて、模擬試験にピークを持ってきてしまったもようです。

絶望に追い討ちをかけるかのように論述の模擬試験が8点だったので、「学科を覚え直さなきゃ」と「論述対策どうしよ」でちょっとしたパニックになりました。これが2月の中旬になるかくらいの出来事ですね。

論述については別のnoteで紹介するとして、学科対策でやったことは

・「キャリア理論」の接触回数を増やす
・寝る前も勉強する
・テキストを読む
・ひたすら問題を解く
・リカレントの追加教材を利用する

こんな感じでした。年末年始にやっていたルーティンをさらに強化させた感じです。

「キャリア理論家」の接触回数を増やす

キャリア理論の提唱者を覚えるのに苦労している方も多いと思います。
私はとにかく隙間時間などを活用し、毎日苦手な分野への接触を増やすべく、YouTubeを活用しました。

こちらの動画を繰り返し観ました。

他にもYouTubeにキャリア理論家の解説動画がたくさんあるので、気分転換に眺めつつ、移動している時やジムでストレッチしている時など暇さえあればこちらの一問一答を観ていました。

動画の文章や読み上げの声が目や耳に焼き付いてくると、試験本番でそれが蘇ってくると思います。

寝る前も勉強する

私は朝の時間を活用して勉強する派なのですが、夜寝る前に勉強した方が記憶に定着しやすいと聞いたので、寝る前もベッドにて問題集を解いたりテキストを読むことにしました。

眠くなるので30分くらいですが、それでもチリツモだと思ってコツコツやりました。


テキストを読む

オンライン授業以来、あまりテキストを読み込むことをしてこなかったのですが、年末年始に詰め込んだ内容を忘れてきたので、ここらでいっちょテキストを広げてみることにしました。

このタイミングで改めてテキストを読むことで内容が整理できたと思います。

ただ眠くなるのが難点ですが…

ひたすら問題を解く

ひきつづきリカレントのー問一答を解きました。他にも清選問題集など年末年始にやっていた問題集もやりました。

多田塾のー問一答など、WEB上で提供されているものもあります。

これだけ書くと「めちゃくちゃ量こなしてる」感が出ますが、平日は仕事がありますし、土日も論述やロープレ対策もしていたので、膨大に時間があったわけではありません。

朝活の時間や終業後、ジムに行く時、寝る前などの時間を少しづつ学科対策に充てていました。

この頃は特に自分の空いている時間をすべてキャリコンの試験対策に使うという覚悟で日々過ごしていたので、趣味の習い事や友達との飲み会などはいったんお休みしていました。

ちなみに私の趣味の一つに『盆踊り』があるのですが、幸い盆踊りシーズンは夏なので、年末からの対策が中心になる3月受験でよかった〜♨️と思いました。

しかしながら、「もし不合格だったらまたこの勉強やるんかい…」と考えると憂鬱すぎるので、

学科は精一杯勉強して、もし不合格だったらキャリコン受験はもうあきらめよう!

と、割り切ることにしました。

こういった資格試験などの「損切り」問題。キャリコンは比較的合格率も高く、結果として私も一発合格できましたが、もちろん不合格になる場合もあるわけで。「落ちたらどうしよう…」という不安は受験日が近づくにつれ増していました。

「要領良く」とか「タイパ」とか、「勉強してないけどまぐれで受かっちゃったー」とかそういう余計なことは考えず、持ち前のコツコツ積み重ねていくスタイルで、今回限りだと思って全力を尽くそうとなんとか自分を奮い立たせていました。

リカレントの追加教材を利用する

養成所も受講生を合格に導こうと必死なはずです。法改正を踏まえた最新の試験対策や直前講座を配信してくれていたので、これもキッチリ利用しました。

ちなみにリカレントでは、こういった受験対策講座やー問一答などの配信コンテンツは学科試験日以降「バツーン!」と一切閲覧できないようになります。

受験に失敗した時のために、こまめにダウンロードしたり丁寧にエクセルに落としてプリントアウトしている人もいましたが、私は面倒だったのと「学科受験は一度きり」と割り切ったので一切やりませんでした。

仮に2回目受験することになったとしても、YouTubeやキャリコン関連のサイトで無料で学習できるコンテンツはたくさんあったと思います。

試験1週間前

やっていることは1ヶ月前のルーティンとほぼ変わりませんでしたが、問題集などはいつも間違える問題を覚えるだけでなく、全問通して解いてみて総復習しました。

リカレントの受講生仲間に「これいいよ」と教えてもらい、総復習として使ったのがこちらのコンテンツ。

問題を解きつつ苦手なところのポイント解説も閲覧できる「かゆいところに手が届く」サイトで、無料で学習できます。

あとは私が超苦手としていた「理論家関連」や「育児&介護休業法の違い」「正規就労者と非正規就労者の割合」など1つでも多く覚えようとしていました。

この時なんとか覚えた内容が試験に1問出題されたんですよねー。最後の追い込み大事。


試験当日の事はまた別のnoteで紹介したいと思います。


さてこんな生真面コツコツ勉強型の私が、学科試験本番で獲得した点数は90点。

22回キャリ協の学科平均点が77.6点(100点満点)、21回の平均点71.6点なので少し難易度が低めだったのかもしれません。

受験してみた感想は「ダメかも…」だったので、なんかびっくりしました。

だって自己採点するの恐くてできなかったもん。

マークシートあるあるですが「『1』が4回も続いてる!」「『4』が3回続いてる!絶対どれか間違ってる!」と困惑しながら回答を見直していました。


学科は勉強して損はない!

そもそも私がキャリコン資格を取ろうとしたのは、「人事関係に転職したい」などの理由ではなく、「自分のキャリアに悩んでいる」ことがきっかけでこの資格に興味を持ったためです。

資格が取れたからと言って、すぐに実務に活かしたり転職することはないのですが、組織で働いていると学科試験対策で勉強した内容は、カラーバス効果のように目に飛び込んでくるようになりました。

カラーバス効果とは、ある一つのことを意識することで、それに関する情報が無意識に自分の手元にたくさん集まるようになる現象のこと

キャリコンの勉強をした人は、残業や休業・有給休暇など労基関連などは特に解像度高く見れるようになると思います。

人事関連のweb記事などを読んでいると、クランボルツの『計画的偶発理論』等のワードが目に付くようになり、キャリア理論が現場で活用されているんだな〜と気付くようなことが増えるはずです。

なので頑張って勉強した成果は、こういうところで割とすぐに出てくると思います。


学科試験対策の参考になれば幸いです。


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