♪赤い糸切れず・フラメンコ奇跡の帰還
♪老舗の看板に言わされているとしか思えぬ、商品説明らしき文言が続きました。
「昭和30~40年代、雑誌広告で粗悪安価な商品を売っていた、通販専門のメーカーの製品、当店では楽器とは認め難い云々~」
半世紀以上前の中古品、その価値を決めるのは販売店の自由です。
財布の中身で十分決済できる、二束三文レベルの売価に “ニヤリ” を隠して。
「好都合の極みだな」
多くを語らず連れ帰ったのは、今年63歳になる私にとって、随分昔のこと。
詳しくは綴りませんが、その後の意味不明な流れから、彼女は家出状態に。
行方不明者捜索願を当局に出すことはせず、
「委ねる相手を見誤った(=人を見る目がなかった)俺の責任だな」
先述の金額、哀しい人生の勉強代としてはリーズナブルだったかと。
その後似たような個体を調達したのも、記憶の中の彼女と重なったから?
(1/1/2023 更新記事)
世の中が禍に呑み込まれた数年前には、彼女への未練も次第に希薄に。
薄情だと言われても、返す言葉が見当たりません。
ところが地球の自転公転は、小さな人間達の想像を超えてくるもの。
(3/26/2024 更新記事)
「かなり古くてめずらしそうな、こんなのが入荷しましたよ!」
またしても先日のこちらの記事で触れた、直筆メッセージの主が・・・・・・
★ 1950年代末~1960年初期製? Tokyo Violin Flamenco Guitar
社名の通り、元来は初心者向けのバイオリンメーカーの製品です。
クラシックギターも製造販売していたようですが、今編冒頭に綴った通り。
いわゆるビギナー向けの商品に特化した、通販専門業者だったようです。
私が生まれる前の製品、当時の資料も情報も、ほとんど見当たりません。
ただ言えること。
☆ この個体に関しては、半端ない高品質の特注品に違いない。
・表板・裏板双方単板(※一枚板の削り出しを組み上げたもの)。
・塗装はバイオリンや高級クラシックギターに用いられる、セラック塗装。
・今日では調達使用不可な、驚愕の杢目 = 高品質厳選された材料。
お得意の乱暴な比喩表現を用いれば、
「ボンクラ余剰人員だけど、名の通った大企業の新卒入社だから立派だ!」
「卓越した能力を持っているけど、見知らぬ零細企業の人間だからダメ!」
遠い昔に私が彼女を購入した店舗は、この価値観だったのでしょう。
私は賛同できない判断基準ですが、人それぞれ。
結果これが助かりました。
今回の買い戻し価格は、前回の5倍ほどに高騰していましたが、
( ^-^ ) b 物価の推移 & 適正な鑑定による、それでもお買い得でした。
柔らかい表面のコーティング塗装、当時私が引っ掻いた傷跡も懐かしく。
しっかり調整されていて、前所有者さまの愛情に、心の琴線が震えました。
超豪華な美品のケースまで付属していて、これまたビックリの再会でした。
被保険者が自分の生命(医療)保険には、一切未加入の私。
繰り返す通り、不動産もなければ、潤沢な預貯金とも無縁です。
年齢その他を鑑み、微額でも現金を手元にプールしておこうと、手元のギターを減らしていたつもりでしたが・・・・・・
( ; ^o^ ) = 3 やはり単なる入れ替え作業が続いているような?
#367 / 5461.
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