36.FDやSMAだけでなく、大腸や腸内環境の問題の可能性

消化器外科でSMA(上腸間膜動脈症候群)の手術はしないと判断された後、他院で腹部レントゲンの検査を受けました。
食後にお腹がふくらんでしまうので、SIBOも疑っていたけど、小腸ガスはない。便も普通程度にしか残っていない。大腸にはややガスがたまっていると言われた。もちろん毎日お腹の状態は違うだろうけど、食事直後から苦しくなるから、大腸ではないだろうと思っていたので、ちょっと意外な結果だった。

SMAの要素も否定できないけど、食べたものや便といった固形物ではなく、ガスという気体がたまっているから、お腹がとてもふくらんで苦しくなってしまうのかもしれない。
それに、「お腹はふくらむのに、おならはあまり出ない」とか「モビコールや酸化マグネシウムでやわらかくしているから出てくれるけど、腸が便を押し出す力が弱い、足りない」ということは以前から感じていた。

不調の原因が一つではなく複数ということは充分考えられるだろう。体はつながっているのだから、何か一つ問題が発生すれば、そこから別の問題を引き起こすことはあるだろうから。私も始まりは胃のFD(機能性ディスペプシア)だった。FDやSMAで充分に食事をとれないと、腸内環境が悪くなって、大腸の不調を起こしてしまうということもあるだろう。
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大腸や腸内環境の改善も必要かもしれないということに思い当たったので、そちらも勉強し始めました。
乳酸菌製剤の開発をしている会社「アテリオ・バイオ」のコラムを読んで、腸について知らなかったことをたくさん知ることができました。

・大腸のエネルギー源は、短鎖脂肪酸。特に酪酸
・短鎖脂肪酸は蠕動運動のエネルギー源にもなるし、細胞の増殖にも使われる。
・そのため短鎖脂肪酸が不足すると、蠕動運動が弱くなったり、腸管が萎縮したり弛緩したりしてしまう。特に遠位結腸(左側結腸)に起こりやすい。

…私も「腸の動きが悪い」とか「便を押し出す力が足りない」と感じていたり、大腸内視鏡を受けた時、萎縮は言われなかったけど、「やや腸が長くだらんとしていて、便秘しやすそうな腸という印象ではあった」と言われました。レントゲンを撮った日にガスがたまっていたのも左側でした。

・短鎖脂肪酸は、レジスタントスターチ(お米やお芋に含まれる)や食物繊維を材料にして、腸内細菌が作ってくれる。
・そのため、極端な食事制限や過度なダイエットをして材料が不足したり、感染性腸炎で腸内細菌のバランスが崩れたりすると、短鎖脂肪酸が不足して腸の不調を起こしてしまうことがある。

…私の場合はダイエットじゃないけど、FDで1か月半以上まともにごはんが食べられなかったり、その後はSMAのせいなのかお腹の調子が悪く、特に穀物は重くてあまり食べられないから、短鎖脂肪酸は不足しているかもしれない…。
「お腹の調子悪い→あまり食べられない→ますますお腹の調子悪くなる」という悪循環にはまりやすそうで難しいな。大腸の状態を悪くしないために、改善するために、少しずつでもお米やお芋をとるようにした方が良いかもしれない。
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遅延型フードアレルギーによって、お腹の張りが起こる可能性というのも知りました。
「アレルギーで腸粘膜が炎症を起こす→糖をきちんと消化できなくなる→未消化の糖から腸内細菌がガスを多く作る→お腹の張り、おなら、げっぷが増える」ということが起きている可能性があるようです。
遅延型フードアレルギーもまだわかっていないことが多いのか、あまり詳しい情報出てこないですもんね…。普通の病院では診察していなくて、自由診療の検査になってしまうし。
対策としては、アレルギーを起こす食品(乳製品と卵が多い)を避けて、アレルギー反応や抗体を減らし、腸粘膜を回復させること。
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また、レントゲンを撮った病院で「脾彎曲症候群」という言葉も知りました。
脾彎曲というのは、大腸の左側の角のこと。元々曲がっている場所なので、便やガスが通過しづらい。特に女性は筋肉が少なくて横行結腸がたれさがりやすいので、脾彎曲が鋭角になって、よりたまりやすくなってしまう。そのため、腹痛や膨満感を感じる人もいる。
これもSMA同様、あまり情報が出てこないし、器質的な病気というか状態ですが、あまり明確な改善方法がない…。筋肉をつけたり、腸内環境を整えて、腸の動きを良くすることで、たまりづらくするという対処になるのかな。

FDやSMAで胃や十二指腸の不調があると、そこから派生してSIBO、リーキーガット、便秘、IBSといった小腸や大腸の不調も起こしてしまう可能性があるので、そちらも気をつけてあげるとお腹の不調の改善につながるかもしれません。

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