21.上腸間膜動脈症候群とナットクラッカー症候群

上腸間膜動脈症候群(SMA)を発症している人が、併発しやすい病気があるので、そのことについて書いておきます。

SMAであることを診断された時、同時に「ナットクラッカー症候群」というものになっていることもわかりました。
これは、十二指腸が上腸間膜動脈と腹部大動脈に圧迫されてしまうのと同様に、左の腎臓から出る静脈が圧迫されて、血流障害を生じてしまうものです。それによって、血尿や腹痛といった症状が出ることもあれば、無症状のこともあるそうです。

ナットクラッカー症候群も、症状がよほど重ければ手術をすることもあるそうですが、基本的にはそこまでせず、SMA同様、脂肪をつけて治るのを待つといった感じで、これといった治療法がないようです。

私の場合、見た目での血尿はありませんでした。しかし、いつからだったかは覚えていませんが、体調を崩してから「以前より尿が出にくくなった」とは感じていました。「尿が出にくい」というのは、「出す時に力を入れないと出ない」という意味ではなく、「水を飲んでからトイレに行きたくなるまでの時間が長くなった(トイレが遠くなった)」とか「一度に出る量が少なくなった」という意味です。おそらく、ナットクラッカー症候群で血流が悪くなっていることが影響しているのだろうなと思いました。

しばらくは腹痛もありませんでしたが、腸の不調の発症から1年2か月くらい経った頃から、左脇腹、腰骨のあたりに痛みを感じることが出始めました。
最初は、腰が痛いのかと思い、「変なひねり方したかな?」などと思っていたのですが、1か月くらいしても治らなかったため、「もしかして腎臓が痛んでいるのかもしれない」と思い当たりました。

そのため、泌尿器科を受診してみました。尿検査でも血尿はなし。エコーで見てもらうと、たしかに血流が阻害されているのはわかると。しかし、それ以外には、結石が生じていたりはしていないので、特に治療の必要はなし。この痛みがナットクラッカーによるものかは明確にはわからないという感じでした。

先にも書いたように、明確な治療法がないので、悪化しないか自然に軽快してくれないか様子見です。
SMA同様、とれる手段がないのは難しいですが、こういう病気を併発することがあるということも知っておいた方が良いと思うので、書いておきました。

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