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手描きPOPが私の基礎を作った

こんにちは、きゃわです。

「POP」ってご存知ですか?
Point Of Purchase advertising(購買時点広告)
お店の商品についているオススメ!とか書いてあるやつです。

私は学生の頃から15年近くゲームセンターでバイトをしていました。

元々ゲーセンに行くタイプでもなく、たまに行ってもクイズゲームや音ゲーにちょこっと触れる程度の私が、あれ程長く続いたのは奇跡だと思います。

※このゲーセンの話は人生に大きくかかわった部分なので、いつかちゃんと書いて残そうと思います。


私の配属は景品ゲームコーナーでした。
いわゆるクレーンゲームの方ですね。
私たちはプライズと呼んでいました。

基本的に、プライズ景品にはポスターが付いてきます。
皆さんも景品の背面にポスターが貼ってあるのを見たことがあると思います。アレです。

私たちはクレーンゲームの設定をし、背面にポスターを張り装飾します。
そうしてお客様の目をマシン内に引き、お金を入れてもらうのです。

どこの仕事も同じだとは思いますが、上が変われば方針が変わります。
うちのプライズチームも、トップの社員が人事異動で変わり、今までよりお客様へのアプローチを積極的に行うスタンスになりました。

その一環として、「手描きPOP」を取り入れることになりました。


ヴィレッジヴァンガードという楽しい本屋さんをご存知でしょうか。
真っ黄色の紙にポスカ等で書かれたインパクトのある一言。
思わずクスッとしちゃう、本当に楽しい空間です。

私たちもそこを目標に書くよう、指導されました。


私は自分で言うのもなんですが、真面目なタイプです。
出先でヴィレッジヴァンガードを見つければ必ず立ち寄り、いろんなPOPを見て回りました。


それ以外にも百貨店の催事コピーや、CMのキャッチフレーズ、ありとあらゆる面から使えそうなものを吸収していきました。


中学時代に友人たちと遊ぶときは、専ら絵を描いて過ごした私は、簡単なイラストを描くことは造作もないことでした。

文字だけではなく、時にはイラストや図を入れつつPOPを描く。
ちょっと毒を入れて上手い事描けた時には、たまらなく楽しいものでした。

そうして私の描く手描きPOPの評判は、描き手を置いて独り歩きし、各系列店にまで広がっていくようになりました。

商談に訪れた景品納入業者さんの目に留まり、「言葉の魔術師!」と呼ばれ、業界ブログに記事を書いたこともあります。
※その節はありがとうございましたm(_ _)m

マネージャーの無理な要求で、一晩で全台に手描きPOPを付けたこともあります。
パッと降りてくるものはいいのですが、難産なものはいくら考えてもフレーズが生まれず、吐きそうな思いをしながら一人で100枚以上描きました。
※おかげで時給が100円上がってビックリしました!


色んな人にダメ出しされて、泣いたこともあります。
自分では上手く描けたと思っても、他の人には刺さらなかったことも多々あります。
POP1枚置いただけで売り上げが跳ね上がって、思わず自分も跳ね上がって走ったこともあります。


今はもうゲーセンを離れ、手描きPOPを描くことは無くなってしまいました。
今でもそのゲーセンに行くと、
「私ならここにこういうPOP描くのになー」
と余計なお世話を脳内で働かせてしまいます。

パソコンでポスター類を作るのも大好きです。
手描きPOPも今でも大好きです。
専門的な知識も経験も何一つ持っていないけれど、いつかクリエティブ職につけたらいいなぁとずっと思っています。

誰か未経験でもイラレ使えなくてもいいから、うちでやってみない?
って声かけてくれる変わった方はいらっしゃらないですかね。
パワーポイントで作ったとは思えない作品を、ポートフォリオとして持ち込むんじゃやっぱりダメだよなぁ…。


自分で作品を生むことが楽しいものだと知ったのは、間違いなくあの時手描きPOPを始めたことだと思います。
あのとき手描きPOPに出会っていなかったら、私はクリエティブ職に興味を示さなかった。

色々なことを味わわせてくれてありがとう。
手描きPOP、大好きです!





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