デザイナーのひとりごと 〜PCマウスについてのこと〜
PCを扱うデザイナーにとって
「どんなマウスを使うか」は非常に重要な問題である。
「マウスは一切使用しない」というデザイナーも最近は増えているようだが、
PCへの接触体験が古ければ古い人間ほど、
マウスをどうするかはかなりの重要事項のひとつであることは間違いない。
答えから言うと私が現在使っているのはAppleの旧マウスである
「Mighty Mouse(有線タイプ)」である。
もう10年以上前の製品であるから他人からは驚きを持たれるが、
あらゆるタイプを試してみた結果、
どうしても、どうしても、どうしても、
これが私にとってのエクセレントなマウスなのである。
「あとは世から絶滅するだけのもの」に
こだわっていても仕方がない、との意見もあるだろう。
私も近年のApple標準である「Magic Mouse」に
慣れるべき何度となくトライをしてみたが、
「じきに慣れるだろう」の目論みが
なかなかに成就することがない。
なぜか、なぜか、なぜか、ダメなのだ。
又、「Mighty Mouseにこだわらなくても他社製のもので、
自分に合うものをみつける旅に出てみよう」
とも、何度となく思い色々なものを試してみたが、
うーん、どれもこれもしっくりこない。
ものすごい多機能のゲーミングマウスを
使うデザイナーも非常に多いようだが、
私には合わないようだ。
私にとってマウスとは、作業を行うにあたっては
「手であり、頭脳であり、心臓であり」ともいうべき、
「私自身のすべて」を集約すべき道具といっても過言なきものである。
長さや高さが1ミリ長くても又短くても、1グラム重くても軽くても
もはやそれは「100%の私自身」が体現できない道具と化してしまう。
それらのすべての最大公約数ともなるべきマウスが
自分の場合は、現状では「Mighty Mouse」となっている訳である。
もしできることなら、前述、長さや重さ、すべり具合を
ミリ単位でオーダーできる
マウス制作サービス工場なんかがあると良いのだが、
それはかなわないことなのだろうか。
少しでしゃばった考えを述べてみれば、
「デザイナーのマウスとは、すなわち野球選手のバット」
のようなものだろうとも私は思っている。
ゴルファーのクラブでもビリヤード選手のキューでも良いのだが。
一流の選手というもの、道具の長さや重さ・素材について、ミリ単位のこだわりを持ち、
職人にオリジナルなものをオーダーするのが常である。
生活がかかっているから、命をかけているから、当然とも言えることだが、
その論理で言えば、デザイナーのマウスも
オリジナル品の制作ができないものか、とも思っている次第だが
そんなサービスはないものなのだろうか。
「いくらかかっても良い」などと殊勝なことを言ってしまいそうだが、
「そんなにするの?じゃあいいや」
ともあっさりと白旗をあげてしまいそうな自分もいたりもしそう。
どっちなんだろうな。まったく。
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