刀神(とうしん)16

長い話を要約すると研究員として大学にいたこと。師事した教授が渡米し、道を諦めたまでを辛抱づよく聴いた。

追っかけて行くほど熱心ではなかったのだろうなぁ、そう呟くように話したあとやっと本題に入った。

この鞘に合う刀はありませんか?

あるにはあります。でも、ひどい状態で・・・言葉を濁す。

刃はかけて、スゴイ錆びだらけこんな刀を見たい人は居ないですよきっと・・・ぶつぶつ言う

私は初めて強い言葉を発した。

「直してくれませんか?」

嫌そうな施設長を私はじっとみつめた。


ここまで


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