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近現代史・地政学(My favorite notes)

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近現代史・地政学をテーマにしたお気に入り記事をまとめています。スキさせて頂いただけでは物足りない、感銘を受けた記事、とても為になった記事、何度も読み返したいような記事を集めました…
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2024年5月の記事一覧

日本海軍発祥之地「美々津」を訪ねて

今回は、宮崎県北部の太平洋に面した日向市美々津町と、日本海軍発祥にまつわるお話となります。 美々津(みみつ)という地名は、その昔、神武東征(注1) 御舟出の港として御津(みつ)と呼ばれていたことに由来するそうです。   (注1) 神武東征については、こちら☟ 日本海軍発祥之地 神武天皇の皇軍は、現在の宮崎市にある皇宮屋(こぐや)(注2) を発ち、日向市にある美々津の港から船に乗り、瀬戸内海から紀伊半島方面を目指しました。 (注2) 神武天皇が東征するまで過ごした宮居の跡

伊能忠敬と、この国のカタチ

日本人が「国家」を意識するようになったきっかけは、長い歴史の中で、何度もありました。例えば、日本を初めて統一したヤマト王権の誕生、鎌倉時代の元寇、江戸時代末期の黒船来航など。 日本民族の「国家」への帰属意識は、そうした中央集権の強化や外敵の来襲によって強まってきた訳ですが、では、日本人はいつ「日本という国の姿カタチ」を知ったのでしょうか。   今回は、その方面で大きな役割を果たした偉人・伊能忠敬(いのうただたか)についてご紹介致します。 日本地図の歴史 日本という国の姿カ

MENA(中東・北アフリカ)専門家によるイラン解説 XXI

 年金制度が充実していない開発途上国では、『20~30年後の老後が年金で安泰』という概念が存在しないことが多いです。一方で、日本を含む多くの先進国では、年金を将来の生活設計の一部と見なしている人が一定数います。しかし、G7諸国を含む多くの先進国では、#人口高齢化や財政難を背景に#年金支給開始年齢の引き上げや支給金額の削減が進められています。このため、若い世代の中には、将来年金を受け取れるかどうか不確かであるため、#年金や#年金制度に対する不信感を抱き、支払いを渋る傾向がありま

MENA(中東・北アフリカ)専門家によるイラン解説 XX

新たに登場する多極通貨環境におけるイランの役割 過去数十年にわたり、イランは国際社会からの経済制裁によって大きな影響を受け、グローバルな貿易および金融システムへのアクセスが制限されてきました。  しかし、グローバル経済環境が進化する中で、#イランは『#米ドル離れ』への動きという重要な変化を国家戦略の最前線に位置づけています。このトレンドは、70年以上にわたって国際貿易と金融を形成してきた米ドルの支配に対する世界的な不満が増大していることを反映しています。 世界的な米ドル離