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【出版業界】AI事例不足しているシリーズ

AI事例を調査している中で、AI事例が不足している業界について取り上げていくシリーズです。

①参考にしたソース元

出版業界でAIを活用した事例を調査した中で、以下の2記事を参考にしました。

1つ目の記事は、「AI導入は出版業界を救うか?」という勉強会を開催し、出版業界でAIをどうやって使っていくかを議論している、とても興味深い記事です。
クリエイティブな業界であるため、そこでAIが活用できるのか?ビジネスとして成り立つのか?など議論されています。

2つ目の記事は、大日本印刷社のデータの基づく需要予測を取り上げています。
そこで刷りすぎによる在庫余りを減らそうという取り組みをしており、印刷工場と書店をグループとして持っていることの強みを生かして効率化を図っている記事です。

②調査から見えてきた出版業界のAI課題(仮説)

実際に出版業界の方からヒアリングしたわけではないので、あくまで仮説と捉えていただければと思います。

調査から見えてきた出版業界のAIに関する課題(仮説)は以下であると考えました。

・人が作り上げることが得意なクリエイティブ領域にどこまでAIを関与させるか
・電子書籍が台頭してきている背景で、AIを使って利益最大化させるにはなにをするべきか?

人が作り上げることが得意なクリエイティブ領域にどこまでAIを関与させるか

ここでは、個人的な見解を書かせていただこと思います。

クリエイティブ領域は非常に人間らしく、人間の曖昧さ、個性が非常に出る領域であると考えています。
そこでAIの立ち位置はどこなのかと考えると、クリエイティブなことを行う人間を補助する立ち位置が一番良いのではないでしょうか。

例えば、作家・編集者が役立つ取材素材や出版済みの書籍、それに紐作り資料などが簡単に取り出せるのであれば、クリエイティブな創作活動を後押しすることが出来るのではないでしょうか。

ここでAIがどう生きてくるかを考えた場合、文章はもちろんですが、写真・図表なども書籍には多く使われているため、そのようなデータを蓄積し、AI学習させることで、参考文献の発見・取材用資料の取り揃えなど、過去の出版物が資産に変わっていくのではないかと考えました。

様々な出版社がある中で、紙ベースの出版物をデータベース化し、各出版社の強みにしていくことも今後増えてくるかもしれません。

電子書籍が台頭してきている背景で、AIを使って利益最大化させるにはなにをするべきか?

参考にさせていただいた記事では、製造〜販売までをグループ企業で一貫してAIで効率化を図る取り組みをされていました。

こちらの事例は珍しいケースで、一般的には分業化されていることが、ほとんどだと思います。

そこで非常に興味深い記事を書いていただいているのが以下の記事です。

この記事では以下のアイデアを紹介されております。

・販売店への配本の最適化(売れる書店・売れない書店を判断して最適な出荷をする)
・棚卸作業を画像認識で効率化
・返品書籍の破損・正常品を画像認識で見分けて改装作業を効率化

その中でも「販売店への配本の最適化」は非常に興味深いです。
出版業界は詳しくはありませんが、例えば重版をかける際の製造数を勘に頼ることとなく、過去のデータから最適数をレコメンドさせてあげれば、乖離が少なくなるため利益率が高くなると思います。

上記は紙媒体の場合に適用するには非常に良い例だなと思いました。

電子書籍の場合はどうか?

電子書籍の場合は、在庫を持つことがなく、返品もないため、紙媒体と異なる活用方法が必要になりそうです。

実店舗で販売していないので、如何にWeb上で発見してもらうか。
が重要だと考えますので、やはりマーケティング系のAIとの相性が良いのかもしれません。

最後に

今後も様々な業界への調査・考察をしていきます。
調査資料は随時公開していこうと思います。





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