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The Sound of Love

秋が深まってくると、カントリーソングの出番だな。

『Let it come down』は1998年にリリースされたイハ氏の1stアルバムだ。2012年に2ndアルバムが発売されるときに合わせて買った(14年経っての再発!感謝!)から、この期に及んでスマパンの面影も何も無いんだけど(笑)。彼にスマパンのギタリストという肩書きがあるからといって、このアルバムに変な期待を寄せたりしなかったのが、逆に良かったのかもしれない。
まぁ、スマッシング・パンプキンズの曲は片手で数えられるくらいしか聴いたことがなかったから、バンドに対してどんな感慨も持っていなかったしね。それに2012年にはイハ氏はすでにスマパンを脱退していて、そういう後ろ盾とか、私にとってはどうでもよかったし…。

別にSmashing Pumpkinsがキライなわけでは無い。たぶん、今聴けば私好みの曲も見つかるに違いないと思っている。だけど彼らがオリジナルメンバー(?)で活動していた期間は、それよりもっと聴きたい音楽が私にはあって、スマパンまで聴く余裕がなかっただけだ。だってアメリカ合衆国ってだだっ広いじゃない? そういえばシカゴのバンドなのねスマパン。ほらそれだけでポイント高くなるし…。だからキライだなんてことはない。

スマパンの話はさておき、『Let it come down』はイハ氏の歌心が詰まったカントリーソング集だ。あるいはカントリーソングへの愛や郷愁が溢れた作品集だ。
イハ氏自身のプライベートな告白を綴った曲もあり、全体的には感傷的な印象を受ける。ちょいと甘すぎやしないかい? と思うけど、音楽として表現されると許せてしまうから不思議だ。ときに男らしく低く響いたり、ときに甘く高めだったりと幅のある彼の歌声に女心が揺さぶられるなぁ。日頃からささくれ立った生活していると、甘いものが欲しくなってしまうのは人間の摂理なのだろうか? 
ホントにいい曲ばかりで、聴いていると肩の力が抜けていく。そして脳内スクリーンには広大な赤い大地に真っ直ぐに伸びる道の情景が浮かんでくる。

James Iha/Be Strong Now


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