The Label of Love

この記事はエイプリル・ゴースト(以下A)とジューン(以下J:Aのメンター的存在だが、多くは謎に包まれている人物)との対話形式でお送りします。

A:一気に寒くなりましたね。
J:寒いの苦手だって言ってたもんね。
A:そ〜なんですよ。紅葉とか雪景色は綺麗だと思うんですけど、風情を愛でるよりもとりあえず冬眠したい…みたいな。
J:(笑)。けどなんで寒いの苦手かって考えたことある?
A:う〜ん……なんでだろ? 春に生まれたから? 冬の間はお母さんのお腹の中にいて、外の寒さなんて知らないからじゃ…
J:なるほど。おれは自分の生まれた季節はあまり好きじゃないんだけど。
A:えーーそうなんですか? ジューンブライドとかちょっとロマンティックなイメージあるじゃないですか。紫陽花も綺麗だし。
J:イメージはね。でも実際6月っていったらジメジメしてるし、鬱陶しい季節だと思うけどな。ジューンブライドだって西洋の文化でしょ。晴天が多くて爽やかな気候の時に結婚式を挙げたらいいんじゃないのっていう。
A:あれ、「6月に結婚する花嫁は幸せになれる」ってやつじゃなかったですか?
J:そうね。ギリシャ神話だっけ?
A:まぁそこを掘る気は無いんですけど…。じゃあJさんの好きな季節っていつですか?
J:季節…ねぇ…。どうだろうなぁ。暑い日に激辛のカレーを食べるのも好きだし、雪が降る日に思いっきり着込んで海を見に行くのも好きだし……。
A:なんだ、割と年中大丈夫じゃないですか。
J:あ、でも生ぬるい風はキライかも。



A:ところでJさん、Poptonesっていうレーベル知ってます?
J:また急だね……。前から気になってたけど、Aちゃんの話って脈絡あるようで、ないよね。っていうかないよね(笑)。
A:脈絡って必要ですか?
J:うーん…必ずしもではないけど、話のつながりは結構重要視するかも。でもアレでしょ、話したいテーマがあるんでしょ?
A:よくお分かりで…(恥)…。わたしは本題に早く入りたいタイプだし、主題にたどり着くまでの 過程を展開できるほどのキャパを脳内に持ち合わせてないし、回りくどいのがあまり好きじゃなくて。本題に入った後の脱線は好きなんだけど……。
J:たまには変化球あってもいいんじゃないかと思うけど。
A:…………。
J:…わかったよ…!で、なに? ポップ…なに?
A:ポップトーンズ! アラン・マッギーが2000年から2007年まで運営していたレーベルなんですけど…。
J:アラン・マッギーって、クリエイションの…?
A:そうです。クリエイション・レーベルを実質的に破綻させた(⁈)あとに新しく立ち上げたのがPoptonesなんです。で、いろんなところから発掘したアーティストの曲を集めたコンピレーションをリリースしていたんですよ。
J:ふぅ〜ん…。
A:あれ? 反応イマイチですね。
J:それってクリエイション・レコードのドキュメンタリー映画が作られる前だよね?
A:その映画って『Upside Down』ですよね?
J:質問に質問で返すの? 訊いてるのぼくなんですけど?
A:(笑)。『Upside Down』は2011に公開だったから、そうですね。それよりは前ですねポップトーンズは。
J:あのサントラ良かったよな。
A:わたしもあのサントラ大好きです。でも映画は観てないけど…(苦笑)。
J:あら、以外。っていうか、一緒に観に行こうって言ってたっけ?
A:そーですよ! でもチケット取れなかったし、予定も合わなかったんで泣く泣く諦めたやつです。仕方なしにDVDですよ。
J:じゃ今度貸してよ。まだ観てないんだよね。
A:なっっっ! まだだったんですか⁈
J:あぁ、はは……そうです。
A:なんでニヤニヤしてるんですか?
J:いや、Aちゃんほんと好きだよねティーンエイジ・ファンクラブ(以下TFC)がらみの話。
A:そりゃあ、TFCはロックの良さを再確認させてくれたバンドなので、自然と熱が入っちゃうんです。


A:で、TFCやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインやプライマル・スクリームやオアシスの曲をリリースしたクリエイション、ひいてはアラン・マッギーの嗅覚を、自分が音楽を聴く際のひとつの指針とするなら、ポップトーンズも聴いて損はないと思ったんですよね。
J:なるほど。で、実際どんな曲が入ってるの?
A:“最先端” ではないけれどなんか “新しい” 音楽っていうんでしょうか。エレクトロニカやダンスっぽいものから、サイケデリックとかフォークソングみたいなものまで多彩です。今挙げたジャンルを’00年代のミュージシャンが解釈したらこうなったっていうやつです。
J:1個のカテゴリーには縛られない、自由な感じってところなのかな…。
A:現代(?)音楽って、全てではないにしてもそういうものだと思うんですけど。リヴァイヴァルっていうか…。それもちょっと語弊があるかな?
J:リヴァイヴァル復活・再上演よりリヴァイタライズ新しい命を吹き込むの方が、Aちゃんの説明に近いと思うよ。
A:頭良さげなフォローありがとうございます。
J:いやぁ、それほどでも(照)。
A:褒めてないですよ(笑)。まぁそのコンピ盤のvol.1とvol.2を持ってるんですけど、1は春夏、2は秋冬の感じがするかなぁと個人的に思ってるんです。別に季節関係なく聴いてもいいんだけど…。
J:ふぅ〜ん。両者のうち今聴くなら2の方ってことね。
A:そうですね。特にDenise Jamesの「Who Sent You Love」がおすすめ。


Danise James/Who Sent You Love


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