【詩】満月
満月はすべてを満たされて空に光を放っていた。
その光景、時が止まるような。
神々しさに息も止まるような。
満月になったらあとは欠けていくだけと
堂々と天に鎮座しているあの月も恐らく、
知っているのだろう。
その不安を見せないように
一点の翳りもないように
欠けていく運命を背負いながら
微塵もそんな素振りなく。
今夜だけは、かっこつけさせて。
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満月と新月の日には、メンタルや体調を崩す人が少なくない。
それだけ身近な天体なのだろう。
潮位も変わるしね。
そこに『在る』ものはなんらかの影響を与え合っているのだなぁと
急に俯瞰するような気分になる。
お月さまは10代の頃から好きで、
月明かりで自分の影ができるとウキウキするのは
今でも変わらない。
満月の詩を書きながら、ああなんて儚い、と思った。
完全なまんまるには、これ以上の選択肢がなくて
欠けていく、失っていくしかないなんて。
そう思ったら、欠点があるとか、障害があるとか、
そういうこともちょっとはマシかなぁなんて思えて
我ながら単純なのだけれど
完璧人間がいないことは幸せなのだと
見る者を魅了するあの月が、
教えてくれてる気がした。
倍にして返すくらいの文章を書くよ!!!!!