ハタチノコロ はじめてのオセアニア(6)風の谷マウントオルガ~さらば仲間たち

11/25 ひえー、結構寒い。朝と日中の気温差が激しいのね。寝袋だけ片付けて、パンにチーズを挟んだものと、ミロみたいな薄~いココアで軽く朝食を済ませる。車の中で少し眠れるだろうし、スッピンでもとりあえず急いで乗る。今日はエアーズロックのサンライズを見て、マウントオルガへ向かう。一本道をかっ飛ばすジョイ。カッコよくてチャーミング!ここでしばし眠るzzz 眠っているうちに到着w サンライズを一番いい場所で見届けるため、たくさんの人が暖かい格好をして身震いしながら待っている。ジープで来ているツアーもあれば、私たちと同じようなバスのツアーもある。パースに住む友人スーに電話した時にも言っていたけど、エアーズロックはその時の天候・光の当たり具合で様々な色の変化を見せてくれるのだとか。今日は天気が良いので明るいオレンジ色に見えた。すばらしい!早起きして大正解☆エアーズロックの日の出を目の当たりにしました~~感動だ~~!!サンライズを無事見届けたあと、私たちの次なる目標はエアーズロック登山。しばし眠って起きると、もうほとんどエアーズロックのすぐ近くまで来ていた。登山かハイキングかいずれかのコースを選べたけど、登山を選んだのは私、いつこ、NZくんの3人・・他のみんなはハイキングに行ってしまったらしい?うっそーん!?w 眠っていたせいで日焼け対策とメイクを全くしていなかった!ヤバい!慌ててメイクしていたら、ジョイが「何で山登るのにお化粧してるの?w」と言ってきた。え、何でって肌対策よ!!だってこんな日差しじゃ肌ボロボロになっちゃうじゃん。あんたたちオージーみたいに肌強くないんじゃい!NZくんも笑っていた。しかし・・エアーズロックに登る人ってあまりいないものなの?登山口で降ろしてもらい、さあ出発。あれ?NZくんが走って行っちゃった!もしかしてヤツは鉄人?フツー走らないでしょー!最初はなだらかな坂でわりと楽勝だったけど、途中からかなり急斜面になってくる。鎖が上から垂れているだけで、柵や囲いのようなものは皆無なので、下手すると転げ落ちてしまう。こんなときにサンセットでも大活躍した軍手をはめてチャレンジ。あ、でもちょっと手が鉄臭くなるけど、ない方が滑らなくていいかも?後ろを振り返ると絶景!大地はところどころ水溜りのようなにじみができていて、なんだか「私今、地球で生きてます!!」って叫びたくなるような感情が湧いてくる。不思議な力がみなぎるのも神聖なるアボリジニの山の伝説のせいかしら?よし、第一関門の斜面を登りきった。しかし、ここで早くもいつこが息切れしてる。「ちょっと!どーした?行くわよ!」と促したけど、「もう無理・・」と言う。えーー、登山1人でやるほど孤独なものはないよ、辛いよー。でも頂上まで行かないと悔しい!いつこが岩陰で待ってるよと言うので、私は先に進むことにした。

1人になったら俄然燃えてきた。NZくんのようにちょっと走ってみたり、サクサク頂上を目指した。というのも、急斜面を過ぎると山はなだらかな尾根になっていた。小さなコブや小山がその間にいくつもあって、頂上に続いている。それにしても私、周りからみたら完全に鉄人女じゃんw カメラを首から提げて黙々と頂上を目指して進む女・・コワ~~いww 尾根を過ぎると小さなコブがゴロゴロ出てきた。ここが最後の難関という感じで結構大変だった。やったー、頂上に着いた!360度パノラマよ!!中央には記念碑的なものがあったので、登りきった証拠写真を収めておいた。遠く向こうにマウントオルガが見えて、霧に霞んでいる。いやー、頑張った甲斐あり。この頂上のひとときと感動が登山家にはたまらないのであろう。私はその道の人ではないけれど、何だか登山家の気持ちが想像できる。写真を撮って満足したら次は下山!帰りはもう走って余裕の表情をかましながら早く下に下りたかった。一度登ってきた道だから余裕。途中で立ち止まって遠くの景色をまた違う角度から撮影したりした。いつこがギブアップした地点まで戻ったけど、もういなくなっていた。ま、そりゃそーだ。こんな所でずっと待ってるのも退屈だし、第一トイレもない(あの人にとってはトイレのあるなしは死活問題だ)。私は猛スピードで下まで下りていった。いつこはハイキングから戻ったあやちゃんや韓国人青年(少し日本語が話せる、発音が難しくて名前失念)、イギリス人青年(ひょろひょろ背が高くて痩せっぽっちのクレイグ、ロンドン出身の自動車教習所の教官)と一緒にお話していた。お土産屋によく売ってるハエ除けネットをあやちゃんが1つ持っていて、みんなで被って遊んでいた。でも単なるネットでできた袋で、巾着状になっているわけでもなく、こんなの下からいくらでも入って来れんじゃん?!と思ったのは私だけ?これは男友達へのウケ狙いのお土産に良い。私も買って帰ろうw

この後はマウントオルガに移動した。マウントオルガはアボリジニの聖地で、彼らから土地を貸与された形で開放されており、観光の売上は彼らに一部入ることになっている。エアーズロック(アボリジニの言葉で別名ウルル)、マウントオルガ(別名カタ・ジュタ)併せて「ウルル・カタ・ジュタ国立公園」と呼ばれ、世界遺産にもなっている。カタ・ジュタはアボリジニの言葉で「たくさんの頭」という意味だそうだ。なるほど、納得!でっかい岩と岩の間にできた道を歩くのだが、まるで私たちはスモールライトを当てられて小さくなっちゃったみたいな感覚だった。ジョイが解説しながら奥へ進んで行く。最後は行き止まりになっていて、ウッドデッキで休憩ができるようになっていた。ここでまた1.5ℓのミネラルウォーター登場。このキャンピングツアーではボトルホルダーが大活躍である。特にいつこは休憩といえば水をがぶがぶ飲んでいた。いや、飲んでいるというか、ポンプで吸い出してるような感じw ここでツアーメンバーみんなで記念撮影。ちょうど1人でハイキング(ジョギング?)に来ていた女性にほぼ全員分のカメラを渡し、順番に撮ってもらった(ものすごい迷惑行為www) でも彼女は笑顔でこのシチュエーションを楽しんでいたようだw 12個ぐらいのカメラを1つ1つ・・大変お疲れ様でした。Thanks a lot! 撮影のあとはアボリジニの博物館を見学。その博物館はアボリジニの人権、迫害の歴史や先住民と入植者たちがどのようにして今まで戦い、今のオーストラリアという国を作ってきたかなどに触れていた。アボリジナルアートや音楽が鑑賞できるようになっており、彼らの生活様式もテレビの映像で見られる。結局のところ、簡単に言えば「これらの事実をふまえて差別、迫害はやめて共存して行きましょう」ということなのだけど、差別・被差別問題はどこの国にもあること。アボリジニだって差別的待遇を受けることで生活が豊かになったかもしれないし、どちらが彼らにとって本当は望ましいか、正しい姿かなんて他人が決められない。1人でも多くの人がこういう現実があることを知ることに意味があるのだと思う。しかし、アボリジニが1000年以上前に作ったといわれるディジュリドゥという楽器が奏でる音は本当に神秘的でとても心地よい。CDも何枚か販売されていて、クレイグがすごく欲しそうにしていた。おっとヤバい・・ゆっくり見すぎたせいか、集合時間を過ぎている!!ダッシュしてバスを探したら、向こうも私を探していたようでホッとしている様子。ホントにごめんなさい!!!ん?いつこは??うっそーー、私を探して博物館の方に向かっちゃったって??ごめーーん(涙)車に乗り込んで小さくなって反省しました。。いつこも無事戻って出発!

お昼の時間になった。やはり欧米人はサンドイッチがお好きw 昨日のBBQの残りも少しある。これがみんなでとる最後の食事だ。たった2日間だったけど、とても楽しい思い出ができました。みんなホントにありがとう!!そう思いながらサンドイッチにかぶりつく。クレイグは前日の残りの肉をフォークに刺して食いついた。I love meat!と言って嬉しそうなクレイグ。最後のサンドイッチをアップで撮影してご機嫌ないつこ。食べ終わったら荷物を車に積み込み、帰り支度をする。最後に名残惜しくもみんなで写真を撮り合っている時、何やらヒョロ長いものがするすると地面を這っているのが視界に入った。ひょえーー、オオトカゲ?みんなビックリしてたけど、日本人に比べたらこんなの見慣れたものなのかも。私は「待ってました!」と言わんばかりに、そのオオトカゲを追いかけてカメラにバッチリ収めた。そして、アリスに向けて出発進行。ジョイの時速120キロの運転でまた同じ風景が続く。バスの中はロックがガンガン流れている。遠くにはマウントコナーというテーブル型の面白い形の山が見える。クレイグは私の後ろに座っているのだけど、足が長くて痩せているので、膝がゴツゴツぶつかって痛い。しかも毛深くはないけど脛毛モジャ具合がちょっと気持ち悪いw もう少し後ろに座ってくれよw 途中ガソリンスタンドに寄った時、クレイグがどこからか水鉄砲を入手して、ジョイに水をかけて遊んでいた。他の子もクレイグから借りてどこかを目がけて撃とうとしていたので、となりのツアーの運転手がタイヤをいじってるところに向かって私が「あの人!!」って言ったらクレイグが大爆笑していたww 運転再開。日差しが強くてサングラスをかけて寝ても暑い!!ハンパなく日焼けしてそうでコワい。しかし、オーストラリアってホントにワクワク探検し甲斐のある国だと思う。次はパースとかメルボルンなんかにも行ってみたい。夕方19:00頃、アリスのYHに到着。みんなとフェアウェルパーティをすることになったので、一旦シャワーを浴びてから行こう。同じYHに泊まっているクレイグに「夜怖いから一緒に行ってくれる?」とお願いたら、「Of Course!」と言ってくれた。シャワーを浴びて部屋で寝てるから起こしてくれというので、私たちもある程度荷物整理をしたらクレイグを呼びに行くことにした。クレイグはすぐ出てきてくれた。信号待ちをしている時、クレイグがスパイス・ガールズのワナビーを歌いだした。信号が青に変わる前のTUK TUK TUK・・という音の後に「YO-----!」と歌いだすのである。ホント、この人面白いw 私も思わず一緒に歌ってしまったww 

そうしてパーティー会場に到着。とそこで、ジョイが見覚えのあるカメラを持ってきた。「誰か、忘れてたわよ!」ええ!あ、そ、それ、あたしの!やーーん、ジョイ、ありがとう!!旅の思い出が詰まった大事なカメラだもの。失くしたら大泣きだ、よかったー。みんなが席についたところで、でっかいピザとサラダが運ばれてきた。ビールで乾杯~、お疲れ様でした!クレイグがピザを取ってる時、チーズがびよーーーんって伸びた。そこで私がカメラを向けるとクレイグはそのピザにかぶりつく仕草をしてくれた。さすが、リアクション王!!ジョイが小さなトカゲを連れてきた。表面はゴツゴツしてるけどおとなしい。舌をペロッと出して、鼻を突き出すと舐めたりするのがかわいい☆ 隣の部屋で何かのショーがあるらしい。2人の男がヘビを連れてきた。ヘビを戦わせるショーならタイで見たぞ!と思ったけど、どうやらそれとは違って、男が手に持ってクネクネとヘビを遊ばせている。アレ?何かヘンな所から長いものが?ヘビのしっぽが男の股間から・・ここでみんな大爆笑w やはりどこの国も、下ネタは人を笑わせるのに手っ取り早い方法だなあと思った。そろそろお開きとなり、その後クレイグ、韓国青年、あやちゃん、いつこの5人で最後まで飲んで帰った。帰り道になぜか買い物カートが置いてあり、クレイグが「乗れ!」と言うので乗ったら押してくれたw 夜遅くに何やってんだあいつらは!ってきっと道行く人には思われただろうけど、ま、酔っ払いにやることだと思って多めに見てくださいよw YHに帰って酔い冷ましに私たちがクレイグに日本語を教えたりして、3人で中庭でおしゃべりした。いつこは語学力と睡魔の限界に来たのか、部屋に帰って寝た。私は引き続きクレイグにイギリスのスラングを教わったりして、とても楽しい会話が続いた。さっきからすごく蚊に刺されてるんだけど・・めっちゃかゆーーい!クレイグが虫除けを持ってるよと言うので借りたら、彼が出したのはボディークリーム!え?これでホントに効くの?すごく疑問だったけど、ちょっと拝借して手足に塗った。すると不思議なことにもう刺されなくなった。なんという新発見!そろそろ眠くなってきた。明日友達がいるメルボルンへ出発するクレイグとも今日でお別れ。次はロンドンで再会しようねと約束し、ハグしてオヤスミの挨拶。痩せっぽっちのクレイグとのハグはやはり骨がゴツゴツ当たって痛かったのでしたw また会う日まで~☆


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