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エンタープライズのお客様がサクセスするということ

こんにちは。LayerXでバクラクシリーズのCSをしている加藤みちるです。

先日、国内220拠点、3000名規模のお客様にバクラクをご導入いただきました。

サービス全体でエンタープライズのお客様をご支援する事例が増えておりますが、バクラクでは異なる役割のメンバーが集結したチームでお客様のサクセスに向き合っています。

エンプラチーム立ち上げ〜お客様のサクセスに並走した上半期を振り返ると、結果としてLayerXで大事にしている文化・行動指針が随所に活きていました。
この記事ではバクラクのエンプラチームの業務概要とあわせて、メンバーのアクションにおいて大事にされているLayerXの行動指針を紹介します。

前提:バクラク エンプラチームの構成と役割

バクラクのエンプラチームは、お客様が具体的にトライアル検証を行っていただくタイミングで組成され、
トライアル検証〜本番導入・安定稼働のための支援をチームで担当します。

チーム内の主なメンバー・役割は以下です。

・セールス:商談、導入推進部門のアカウントマネジメント
・業務コンサルタント:業務フローの整理・検証支援
・カスタマーサクセス:ユーザー部門への本番導入支援・運用進捗の確認

私はカスタマーサクセスとしてジョインしていますが、役割をしっかり切り分けるというよりは、落ちているボールは気づいたメンバーが拾い、チームでサクセスすることに重点をおいています。

エンタープライズのお客様サクセスまでの4要素

エンタープライズチームを立ち上げ、またチームでお客様のサクセスに向き合い続けるにあたっては、以下が重要なポイントでした。

1. 想定していない状況に飛び込み、ファクトを持ち帰る
2. 担当者さま、社内メンバーと議論し最善のご提案をする
3. 長期的なサクセスのため、プロダクトフィードバックをまわし続ける
4.事実ベースでお客様のサクセス状況を明らかにする


1. 想定していない状況に飛び込み、ファクトを持ち帰る:Be Animal

弊社でそもそも大事にしている価値観として、「提供価値にこだわる」があります。

エンタープライズのお客様の特徴として、
・導入推進部門と実際のご利用部門が異なる
・利用部門が多岐にわたり、それぞれで業務フローが異なる

など、これまでバクラクが主に向き合ってきたお客様とは異なる背景が存在します。

バクラクを利用するユーザーさま全員に「導入して業務がバクラクになった」と感じていただくためには、関わる皆様の背景や、異なるお困りごと・関心事を明瞭にしなければなりません。

そのためには、時にはBe Animalに「想像できない・今までの自分たちに見えていない状況があるとしても、勇気を持って現場に飛び込み、利用ユーザーの皆様が不満・不安に思っている状況を自分の目に焼き付ける」必要があります。

実際にバクラクのエンプラチームでは、
・導入部門の皆様に限らず、必ずユーザー部門にも業務ヒアリングを行う
・ヒアリングはできるだけ対面で行う
・導入意欲が高くても、本番導入前には事前検証を実施する

を行っており、現場で発生するファクトを入手することでご提案できる業務フローの解像度を高めています。

2. 担当者さま、メンバーと議論し最善のご提案をする:TrusfulTeam/徳

お客様とお話をしていると、お客様の業界や利用システムにもとづく独自の運用課題が明らかになることがあります。

バクラクはお客様の会計や内部統制に関わる業務支援サービスです。
未知の課題が明らかになったときは、社内のドメインエキスパート(公認会計士・経理実務経験者)、プロダクトマネージャーなどの知見を柔軟に借りながら最善のご提案を行う必要があります。

そのため、プロジェクトの状況は社内へできるだけオープンに共有しており、誰でも気になることがあったら素朴にコメントできるよう、チームに閉じないサクセス活動を心がけています。

また、お客様がサクセスするために、お客様とも率直にコミュニケーションを行う場合もあります。

導入に前向きな意向を伺ってからも、「この場合には現状の運用がそのまま再現できない」「こちらの方の利便性を優先すると、別部門の運用に影響が出ます」などの論点は正直ベースでお伝えし、必ず事前検証をはさみ、現場でも運用がまわることを確認してからご導入判断をいただくようにしています。

バクラクが目指すのはあくまで、関わる人皆さんの業務がラクになる未来です。
自分たちやお客様にとって都合の悪い事実であってもオープンに、Trustfulに共有し、解消できないかを一緒に考えていくのが、サクセスに向き合うことだと考えています。

3. 長期的なサクセスのため、プロダクトフィードバックをまわし続ける:Bet Technology

お客様の独自の業務フロー・ご要望へ対応する際、現行のバクラクに機能が実装されていない場合があります。

業務フローの必要有無を切り分けを行い、業務が必要な場合には、
短期的にお客様に運用の工夫(ダブルチェックなど)をお願いして対応いただく場合があります。

ただし、あくまでLayerXが信じている未来は「プロダクトとソフトウェアの力で行動習慣が変わる」ことです

「いままでのお客様で不要だったから作らない」「個社開発かもしれないから作らない」と決めつけるのではなく、複数のお客様からファクトを収集し、お客様がプロダクトで課題解決できる未来に賭けてプロダクトをアップデートすることで、長期的なお客様のサクセスを実現に取り組んでいます。

4.事実ベースでお客様のサクセス状況を確認する:FactBase

エンタープライズのお客様に限らず、バクラクではお客様の定性・定量のサクセスを大事にしています。

お客様に直接ご意見をいただくこともありますが、サービスの利用状況や、業務の流れに滞りがないかをご利用ログベースで定量的にチェックするようにしています

特にエンタープライズのお客様の場合、利用にあたり関係者が多い・1つの業務フローに複数部門が関わりやすいことから「この部署・担当者のこのアクションが遅れがち、全体の締切に影響が出て困っている」という課題が生じやすい構造があります。

もちろん発生した課題のサポートはするものの、業務開始や理想の月次処理流れを聞いておき、できるだけ事前に、または課題が小さいうちに対応できるよう、お客様のご利用ログを見ながら、運用に問題ないかウォッチするようにしています。

こちらから事前にお客様アラートすることで、締切前に社内周知ができたり、想定しない課題に対処できるようになります。

行動指針を行き来して、もっとお客様のサクセスを増やしたい

ご紹介したとおり、エンタープライズチームは複数の行動指針を行き来しながらお客様に向き合っています。

これからも未知な領域、未知な課題が山積みなエンタープライズ領域ですが、「圧倒的に使いやすいプロダクトを届け、ワクワクした働き方を」増やせればと思いますので、この記事に共感した方は是非お話しましょう。