(雑文)アニメのキャラの声に声優でなく俳優を起用することについて


以下、まだ研究中の分野なので随時修正するかも。

アニメの声を声優でなく俳優を起用することについて

脇ならともかく、アニメの主要キャラの声を俳優に演じさせるのは控えた方がいいと思う。
俳優を起用するのは宮崎駿監督作品なんかがそうだが「もののけ姫」なんかは、これらの作品が作られたのは昔だからまあいい。(理由は下記に述べる)今現在、2016年の時点、新作ではもうやめたほうがいい。

確かに、古い俳優は声優の仕事も簡単にこなせたろう。なぜなら昔の映画はアフレコだったからだ。だから森繁久弥や倍賞千恵子を出すのはわかる。彼らは自分自身が持ちキャラの声優でもあったのだ。

だが、今の日本の俳優はアフレコなんてもう行わない。さらに映画だのTVだのといったメディアに出ている俳優は、プロっぽく演じる事がヘタになって来ていると思うのだ。ましてや声だけで喜怒哀楽をうまく表現するなんてなかなかできないのではないだろうか。

日本の俳優の演技がヘタになってしまったのは、一時期、プロの様式?にそった演技がわざとらしいと思われ過剰に嫌われたせいで、素人や演技としては素人に近いタレントなんかを多用したせいであると思う。

これは、かなり悪い影響があった。なにしろ、これでは極論すれば役を演じるのに演技の勉強なんかしなくていいという事になってしまう。
したがって最近では映画やドラマを企画する時は、せいぜい素でふるまっても格好がつくように役に近いイメージの役者やタレントをその役に割り当てれば作業終了、というわけだ。

勉強しなくていいのなら、みんな勉強しなくなるのは当たり前だろう。
素人が素のまま振舞うのと玄人が抑えた演技をするのではあきらかに違いがあると思うのだが、そこに差異を認めない、価値を見出されない、評価されないのでは誰が演技の研鑽や努力をするだろうか。
ところが現状では、これが=演技を排除して素のままを出す=が日本の芸能界のトレンドになってしまっているように思うのだ。

……で、特に予算の少ない日本の映画やドラマなんかは演技の素人が多用されるようになってしまった。
セリフもはっきり聞き取れないような演者が演じるドラマや映画が増えた。残念ながら演者としては韓流ドラマの役者の方が日本のドラマの役者よりだいぶ演技がうまそう。

もっとも、達者な役者不足しているから素人を起用するというのはあったかもしれない。
プロの役者がいないー素人を起用するー素人が増えるープロの役者が減る。悪循環だ。

逆にNHKの朝ドラなんかを見ると、こちらは演技の玄人を集めているかもしれないが(舞台俳優とか?)、セリフははっきり聞こえるがあいかわらずわざとらしい古臭い感じでこれもどうかとは思うのだが。(老人向けに演技を様式化しているのだろうか?)

映画やドラマはともかく舞台俳優は別と考えるべきか? でもアフレコをやった事がないのに違いはあるまい。

と、いう事で声優に話を戻す。
声優は少なくともアテレコの演技の修行をつんでいる。
声だけで勝負をしなくてはならないからだ。
顔やスタイルで勝負ができるわけではなく武器は声だけなのだ。
かすれた声やダイコン声優では生き残れない世界だろう。

こう考えると、声優を排除して俳優を使うメリットはないと思うのだ。
脇でワンポイントで使うのはまだいいが、メインの役として使うのはいかがなものかと思うのである。


=追記=
一般論ということで。そりゃ、声優より声のアテ方がうまい役者さんも中にはいるでしょうが……


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