21歳のヨーロッパひとり旅31_(1989年の夏 45日間)
●ロマンチック街道のりんごの木
(1989.8.14)
あと10日もすれば帰国するなんて信じられない。
今、ロマンチック街道を走るバスの中で午後5時。予約なしでもバスに乗れた。半分くらいは日本人観光客だ。
昼に停車したディンケルスビュールでは、直径が10センチくらいのボール型の美味しいお菓子を食べた。次に停まったローテンブルクは、観光地化はされているものの、中世の名残をとどめた可愛い街だった。市壁沿いに歩いたり要塞に上って街並みを一望したりする。
ロマンチック街道では、りんごの木をよく見かけた。たわわに実っている。
フランクフルトユースホステルの受付のところで、シチリアで出会った S 君とばったり出くわした。思いがけない再会に驚きながらも、互いに旅の経過を知らせ合う。今大学2年だが、将来は政界に興味があるそうだ。
(続く)