2022大晦日

今日は大晦日…久々に彼と会える日…
友達の家に集まってみんなで年を越す予定だ
駅で待ち合わせて揃ったらお邪魔する予定だが待ち合わせ場所にはまだ誰もいない、少し早く来すぎたかもしれない
『お〜おるやんおるやん、ヤル気満々やな自分』
彼女は『れあ』以前相談に乗ってくれた子だ、6歳年下でしっかり者でおしとやかでオマケに美人
『こないだはありがとね』
『ええよ、ヒマやったし面白い話も聞けたしな』
そうしていると彼がきた
『あ、ひ、久しぶり…』
『う、うん、久しぶりやな』
『おや〜?おやおやおや〜?』
れあがニヤニヤしながら私の顔を覗き込んでくる
『何見てんねん、ニヤニヤして気持ち悪いな』
『私からするとアンタの方が気持ち悪いわwいや〜そうかそうなってんのか〜』
雑談しているともう一人が合流し4人揃う、そして家に向かう

『いらっしゃ〜い』
『家貸してくれてありがとね〜』
今日の会場は友達の家だ、結婚してて旦那さんも居る
『旦那さんも久しぶり〜』
『おっ、マナミちゃん聞いたで、とうまくん(彼氏)と付き合ってるんやって?』
『え、まぁね…まだ正式にって訳やないけど』
『けど気持ちは完全に持ってかれてるな、見たらわかる』
『えー、そんなわかりやすいん?』
『もう喋り方と態度に出まくってるわ』
『マジか〜なんか色んな人に言われるわ、そうそうコレお肉いっぱい持ってきたから使って〜』
リビングを見るともうみんなくつろいでいる
彼の隣が空いている、いや空けてくれてるのかな
私はそのまま彼の隣に座る、改めて緊張する…
みんなと談笑しながら1時間ほど
『お待たせ!いっぱい焼きやー』
今日は大晦日というわけで焼肉だ、大晦日は特に関係ないが美味しければなんでもいい
肉が半分くらい減ってきた頃にれあが言う
『そういえば焼肉食べる前にキスした方が良かったんちゃう?おふたりさん💕』
『アッツアツやからお口の臭いなんかどうでもええやんなぁ』
程よく酔った2人は早速暴走している
『お前らふざけんなって、とうまが嫌がってるやろ』
『俺は嫌じゃないけどな、マナミはイヤか?』
『え?あ…い…いやとかじゃ…ないけど…』
彼は奥手やと思っていたが意外とこういうことはグイグイくるタイプなのだろうか?
『おいおいマナミ〜お前こそふざけんなよ〜とうまのこと好きなんちゃうんか〜ん〜?』
れあがおっさんの様に煽ってくる、彼女は飲むとこうなる
『そりゃあ…』
『とうまはあの日に素直に気持ちを伝えてくれたんやろ?アンタはどう思ってるんや?』
と思ったらちょっと真面目なトーンでそう言う
私も好きと伝えたいけど今日会ってからマトモに目も合わせられていない、けどみんながこうやってお膳立てしてくれているんだ、勇気を出さないと
そう思い私は彼に向き直る
『えっと…』
彼もこちらを向く、そして目が合う
私は恥ずかしくて一瞬目を逸らしたがすぐに思い直して目を合わせる
『私…◯◯マナミは、◯◯とうまくんのことが…好きです…』
少し沈黙があった、肉の焼ける音が響いている
『俺も好きだよ、ありがとうマナミ』
『イイよーとってもイイよー!』
『マナミお前もっと声張らんかい!』
彼がそう言い終わる頃に周りが騒ぎだす
『はいはい!とりあえずチューせぇアンタら!』
『うっさいうっさい、ちょっと静かにせぇ』
私は恥ずかしさで死にそうだが、れあはキスしろと言いまくっている
すると彼に両方を掴まれる
『マナミ?ええかな?』
『…うん』
思わず目を閉じる、心臓がバクバク言って破裂しそうだ
チュッ
少しだけ彼の唇が触れる、1秒もなかっただろうか
唇が離れてすぐに目をそっと開けると彼と目が合う
思わず私は目を背けてしまう
一瞬の静寂の後…
『きゃあああああ!マナミかわいいよぉ!』
『アンタの顔でその表情すんのはもうズルやで』
『初々しいねぇ』
『もっかいさっきの顔して!写真撮るわw』
『やめろw撮るな撮るな』
あとで聞くと顔真っ赤にして恥ずかしそうにしていたそうだ、れあが言うには『処女の交尾前の顔』らしい、なんじゃそりゃw
みんなが騒いでいるとそのまま彼にそっと引き寄せられる、そして抱きしめられた
『俺はずっと好きやから』
耳元で囁かれる
『んっ…』
耳は感じやすいので軽く声が漏れてしまった
声が出てしまったことが恥ずかしくて思わずギュッっとしがみつく
『私も好き、ずっと変わらない』
『おいおい、お前らが熱すぎるから肉焦げとるぞ』
慌てて離れる
『食べよっか///』
『う、うん///』

ご飯も食べてお風呂も入ってみんながそれぞれくつろいでいる
もう一時間もしないうちに年が明けるがあまり実感はない
本年最後のニコチン補給でもしてくるか
『ちょっとおタバ行ってきまーす』
『あ、俺も行くわ』
『ハイ、ボディーガード入りました〜w』
『ごゆっくり〜』

『うー寒い!』
『大丈夫か?』
『うん今日はいうてそれほど冷えてないね』
『せやな、昨日なんかはけっこう寒かったな』
『寒すぎると一本吸ってる間に手キンキンなるから困るわ』
『間違いない』
『ねぇとうま…』
『ん?』
『ありがとう、私を好きになってくれて』
『俺の方こそ、ありがとな』
『告白されてからね、ずっと落ち着かんかった、早く会いたいってそればっかり考えてて…こんな気持ちになったこと初恋以来かなって、ホントは電話した時に言いたかったけど緊張して中々言い出せなくてさ』
『いつもと違う感じになってるのは感じてたよ、最初はまだ離婚出来てないのに言うの早かったと思ってたけどそうじゃなくて良かった』
『まだいっぱい言い足りないことあるけど…ちょっとずつ伝えて行くから…だから…』
『大丈夫、時間はいっぱいあるから…ゆっくりでええよ』
『ん、ありがと…』
『そろそろ戻るか』
『うん、行こっか』


『おかえり〜アンタらの布団、和室に敷いてあるから2人仲良く寝〜や』
そう言われて和室を見ると布団が敷いてある…大きめのが一枚だけ
事前に聞いてはおったけどマジで布団一枚か…ああ…寝れるやろうか…
彼が和室を覗き込むが驚いた表情をしている
『なあ、一枚しかないけど…』
『え?一枚で良かったやろ?(ニヤニヤ)』
絶対ワザと言わんかったな…
『完全防音やから声出してもええで〜』
『それ絶対ウソやろ』
『大丈夫大丈夫!録画なんかせんからw』
『アンタのいうことは信用出来ん!言いながらスマホ向けんな!』

その後年明けをみんなで祝ってちょっと話をした後みんな寝る準備をし出した
『私らも寝よっか』
『うん』
私が先に布団に潜りその後彼が入ってくる
一緒の布団にいる…もう心臓が、ヤバい
『マナミ、こっち向いて』
『ん?』
私は顔を向ける
『身体ごと向けて』
え?なにされちゃうんだろう?
もう胸が張り裂けそうだ…
そのまま彼の方に身体を向ける
すると優しく抱きしめられた
『と、とうま?』
『少しだけ、こうしててもいいか?』
『う、うん』
私も片手を彼の背中に回す
どのくらい抱き合ってただろう…すごく長く感じたし鼓動の音がバレバレで恥ずかしかったが…幸せだった
すると彼の腕が離れる、私も離す
『とうま…キス…して…』
彼は私に口付けをする
『ん…』
思わず声が漏れる
彼が唇を離したあとすぐに私は懇願する
『もっと…』
彼を引き寄せて私が下になる
そして彼は再びキスをしてくれる
私の右手は彼の左手に握られていた
少し唇を緩めていたので彼は舌を入れる
私はそれに応えて絡ませ合う
『んっ、はぁっ、んんっ』
声と吐息が漏れるがもう頭の中がぐちゃぐちゃでなにも考えることが出来ない
唇が離れて目を開ける
すると彼にグッと体を起こされて最初に抱き合った姿勢と同じになって抱き寄せられた
『マナミ、愛してるよ』
『うん、私も…愛してる』
お互い抱き合い私はそのまましばらく抱き合った後眠りに落ちた


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