短期のPJと長期のPJのそれぞれの難しさ・大変さ
戦略コンサルタントのアップルです。
戦略コンサルティングのプロジェクトの期間は様々です。長いものから短いものまで幅があります。期間によって、プロジェクトの難しさが変わってくる部分があります。
今回はそのあたりについてご紹介します。
戦コンのプロジェクトの期間について
ファームによって濃淡があるとは思いますが、アップルの所属するファームをベンチマークにすると、
短いPJ:1~2ヶ月
普通のPJ:3~4ヶ月
長いPJ:5ヶ月~
と分類するのがしっくりきます。
短いPJは、調査のプロジェクトやDD(デューデリジェンス)が多いです。普通のPJは、事業戦略の検討、マーケティング戦略の検討、新規事業の検討など、オーソドックスな戦略策定のプロジェクトが多いです。長いPJは、実行支援をスコープに含むものや、ある部署や組織の支援を丸ごと請け負うような場合です。
短いPJの特徴
短いPJはいわば「短距離走」です。短期間でアウトプットを出さないといけないため、インテンシブに調査、分析、アウトプットを行う必要があります。クライアントに対する報告会も毎週のように入るため、報告会が終わった瞬間に次の報告会に向けた調査や分析に取り掛かる、という自転車操業を繰り返すことになります。
そのため、コンサルタントやアナリストには負荷がかかります。一方で期間が短すぎるため、プロジェクト期間中にクライアントの期待値が大きく変わることはありません(まれに、変わることもあるかもしれませんが)。そういう意味ではクライアントの期待値コントロールは割としやすいという側面があります。
長いPJの特徴
それでは、逆に長いPJの特徴は何でしょうか?ここでは1年のプロジェクトを念頭にお話しましょう。
まず、プロジェクトの期間が長いことで、焦らずじっくりと腰を据えてファーム側も取り組むことができます。プロジェクトオーナー(クライアントの社長や役員)への報告会も、1ヶ月に1回くらいの頻度で設定されることが多いです。報告会の頻度が低いので、その間じっくりと時間をかけて検討することができます。
これは、アサインされたコンサルタントやアナリストの目線では、比較的楽ということになります。
一方、クライアントマネジメントをミッションに負うパートナーやマネージャーにとっては、難しさをはらみます。というのも、プロジェクトが長期間にわたる結果、クライアントの期待値が変化していくからです。プロジェクト開始当初に抱いていた期待値が、開始して半年も経てば、一定程度変わります。クライアントが置かれる事業環境、社内事情などの環境が変わることも往々にしてあります。そうしたクライアントが置かれた状況や期待値の変化を敏感に察知し、それに先回りしてプロジェクト運営の中で手を打っていくということが求められるわけです。
ここの変化対応を怠ると、クライアントとの関係がいわば「マンネリ化」し、結果的に満足度が下がっていくことになりかねません。
まとめ
それではまとめましょう。
・短期のPJ(1~2ヶ月)は短距離走。コンサルタント/アナリストは大変だが、クライアントの期待値コントロールは比較的容易
・長期のPJ(半年以上)は長距離走。お互い腰を据えて取り組めるが、プロジェクトの実行最中にいろんなことも起きるし、それに伴ってクライアントの期待値も変遷していく。コンサルタント/アナリストは比較的余裕をもって仕事ができる一方、期待値コントロールは難しくなる
・つまり、短期のPJも、長期のPJも、一長一短ある
こんな感じでしょうか。
短期、長期それぞれに固有の成長や学びがあるため、コンサルタント/アナリストのうちは、両者をバランスよく経験するのが良いと思います!
ちょっと短いですが、、、
今回の記事はここまでです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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