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ウェールズへ その2

スノードン山への登山の翌日は、ウェールズの北西にあるアングルシー島をドライブしてアニス・スランズウィンへ立ち寄った。
イギリス名物、安定の灰色の空。加えて荒波、風、雨‼︎ 
そこはもう、北島三郎も八代亜紀もビックリ!な、憂いを唄う演歌ワールドのよう。
「荒涼」の言葉の意味を可視化した様な風景で、しばらくの間、私の頭の中で「荒涼」の2文字がぐるぐるしていた。

アニス・スランズウィンには、ウェールズの恋人達の守護聖人ドウィンウェンの教会の遺跡がある。ドウィンウェンは、5世紀にアングルシーに暮らした姫だった。
姫はマーロンという若者と恋に落ちるが、結婚が認められず、マーロンは氷に変えられてしまう。ドウィンウェンはマーロンを忘れる薬を飲まされながらも、天使は姫の願いに応え3つの願いを叶えようと言う。
1.マーロンを元通りにすること。2.真実の愛が叶えられること。3.姫が生涯結婚しないこと。
3つの願いはすべて叶えられ、神への感謝の証しとして、ドウィンウェンは人里離れたアニス・スランズウィンに建つ教会で一生を過ごしたという。
そんな神話の残る教会の廃墟、今では恋人たちのパワースポットになっているのだとか。

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ウェールズでは恋人たちにとって、1月25日の聖ドウィンウェンデーは2月14日のバレンタインデーと同じかそれ以上の意味があるそうだ。

神話を知ってか、この荒涼とした風景さえも、おとぎ話の中にいるようで、神秘的な何かがあったように思う。

それにしても、荒涼の地。

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