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実際、フリーランス日本語教師に資格は必要なのか。

研修期間2年を経て、フリーランスになって8ヶ月が経ちました。
今回は、「日本語教師に資格は必要なのか」と言うことについてのお話を。
最近では国家資格化に向けた登録日本語教員の話もあったり、何かと気になるトピックかと思います。私は語学学校ではなくフリーで教えているので、フリーランス日本語教師に資格は必要なのかと言う視点が強くなるかと思いますがご理解ください。

結論、「日本語教師には資格は必要はないが、それ相応の知識と経験が必要だ。」と言うのが私の意見であり、本記事のまとめになります。

では、その理由をつらつらと、書いていきます😊

※今回のお写真は北極圏トロムソで撮影した一枚です。

先生って資格持ってたんですか?

ここ半年、週4ペースで受講してくださってる生徒さんにそう聞かれました。
自己PR文に「資格あり」と書いてるにも関わらずです。
生徒さんからすると、ネイティブスピーカーで文法も語彙も分かるのに、どうして資格が必要なのか分からなかった、とのことです。確かに中上級者であれば、一から手取り足取り教えなくても良いので、そう思っても不思議はないかもしれません。

その際、日本語を使えても、日本語を教えられるとは限らないと説明しました。
例えば「て形」なんかは、ネイティブであれば当たり前のように使います。「書いて」を「書きて」と間違えることはまずありません。日本語教師ではないのに、グループ分けから、「きいて、ぎいで、み・びんで〜」と説明できる人はほぼいないのではないでしょうか。

この理論は、資格取得のために日本語教師養成講座で学んだことです。
これを勉強してなかったらて「て形」なんて教えられてないのです。

養成講座で何を学んだの?

資格を持っていなくてもいいと冒頭で申しましたが、「知識」と「経験」は必要かと思います。それを効率よく補填してくれたのが日本語教師養成講座です。最初は、正直数十万かかるし、できれば試験に合格して資格を取ってしまいたいと思っていました。ですが、今となっては通ってよかったなと思います。

例えば、どんな教科書を使うのか。「みんなの日本語」と「げんき」は初級学習者が最初に通る道だったり、JLPTの合格には「日本語総まとめ」シリーズが良かったり、と言うことは基本ですが、案外探さないと手に入らない情報だったりします。大学受験ではターゲット1900や、ネクステージを使いましょうと言うのも予備校で教えてもらいましたよね。

文法についても、例えば生徒に「"書きます"って何グループですか?」「"呼びます"の辞書系はなんですか」「"食べる"のます形はなんですか?」「父とお父さんの違いはなんですか」と聞かれた時に、日本語教師なら秒で答えられます。ですが、これらの知識がない場合は日本人でも即座に回答するのは難しいと思います。

もし私が資格(のための勉強)なしで乗り切った場合、そのうちボロが出て生徒さんが離れていく未来が見えてきます。生徒さんの期待を裏切ってしまわないためにも、そんな状況は避けたいところです。

資格の有無は気にしないけど、相応の知識・経験・熱量が求められる。

生徒さんの立場に立つと、「日本語教師の資格」に何が求められて、どんな能力が見られるのかなど実態がよく分からない以上、資格の有無は気にならないのかと思います。ただ、授業を受けていく中で教師の知識不足や経験不足が気になってくると、自然と他の先生にチェンジしちゃうのかなと。

ただ、先生だからと言って生徒の質問に全て答えられるわけではありません。分からない質問には「これは私の宿題です」と言って、一度持ち帰って、次の授業できっちりと説明する。これが私の考える熱量の表現の仕方です。そうすることで、「この人は私の質問に誠実に答えようとしてくれている」と思ってもらえます。大抵の場合生徒さんは納得し、しっかりと聞いた上で、それ以上の説明を求めてくることはありません。

これからも、生徒さんの期待に応えられるような授業づくり頑張っていこうと思います😊

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