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愛がなんだ

「大学生になったら、テルコの気持ちに共感できるようになる」





『愛がなんだ』という映画の、主人公テルコ、通称テルちゃん。

彼女は、自分の気持ちに嘘をついてまで好きな人のそばにいることに選んだ。
結ばれなくても、ただ一緒にいられれば良いと。

その愛は、もうとっくに愛なんて領域を超えていて、依存とか、執着とかも通り越して、全部の世界が好きな人でいっぱいになっているような、そんな愛だと、私は思った。

冒頭に記したセリフは、
私が昔好きだった人の言葉だ。

当時高校生だった私に、
「大学生になったら、甘ったるい可愛い恋愛だけじゃなくて、
汚くて依存していて切ない恋愛も理解出来るようになる」
とその人は言った。

映画を見ても、その時の私には、テルコの気持ちなど、1ミリも分からなかった。

そして今。
あの人と同じように大学生になった。


愛がなんだ、二度目の鑑賞。



もう一度見ても、
やっぱり、テルコの気持ちは分からなかった。
もし私がテルコの立場だったとしても、絶対にあんな選択はしない。


でも、発見はあった。

テルコが好きな人のそばにいることを選んだのは、きっと自分のためだ。
だってもう、その人がいない生活が考えられないから。

その気持ちは、少しだけ理解出来る。少しだけだけど。



結局私は、あの人のような大学生にはならなかった。今の段階では。

それは、今の彼がいてくれたからだと思う。


今の彼は、大学に入って出会った人。
でも大学生っぽくなくて、見た目も中身も大人びていて、考え方が素敵。
でも、突然ありえないことを言い出したり、鋭いツッコミを入れたりする、ユニークな人だ。

大学生は遊んでる
大学生の恋愛はどろどろした恋愛だ

いろんな人が、そう言う。

でも彼は、絶対にそんなことないと思わせてくれる。


私が好きでいたら、同じように、それ以上に好きを返してくれる彼がいるから、
テルコのような状態はきっと耐えられない。


テルコはきっと強いんだと思う。
だから、どんなに辛い状況でも、真っ直ぐ好きな人の事を想える。
たとえ、彼の気持ちが自分に向いていなくても、自分の心を隠してそばにいることが出来る。


でも私は、弱いから。
好きな人には、ずっと好きでいて欲しいし、
彼に新しい好きな人ができるなんて考えたくもない。



そう考えると、弱い私をずっと好きでいてくれる彼には、感謝しかないな。
今の私は毎日を必死に生きてて、
だから思わずひどいことを言っちゃったり、
ケンカしてしまったりすることもある。


それでも、彼は私を受け入れてくれて、
最大限の愛を伝えてくれる。


愛がなんだ。
愛があっても、どうしようもないこともある。

だけど確かに、
彼の愛は私を救っていると、私は思う。

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