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2022年1月の記事一覧

論語「剛毅朴訥、仁に近し」子路第十三 27

「子曰く、剛毅朴訥、仁に近し。」論語 子路第十三 27

先生がこう述べた。
"不屈の精神を持ち、
飾り気が無く
口数の少ない者は
仁に近いと言える。"

論語「君子は泰にして驕らず」子路第十三 26

「子曰く、君子は泰にして驕らず、小人は驕りて泰ならず。」論語 子路第十三 26

先生がこう述べた。

"人格の高い者は落ち着きと余裕がある。
人格の低い者はおごり高ぶり威張る。"

論語「君子は事え易く」子路第十三 25

「子曰く、君子は事え易くして説ばしめ難し。これを説ばしむるに道を以てせざれば、説ばざるなり。其の人を使うに及びては、これを器にす。小人は事え難くして説ばしめ易し。これを説ばしむるに道を以てせずと雖も、説ぶなり。其の人を使うに及びてや、備わるを求む。」論語 子路第十三 25

先生がこう述べた。
"人格者は仕え易く満足させ難い。
人格者は理にかなっていなければ満足せず
人をその能力に応じて適材適所に

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論語「君子は和して同ぜず」子路第十三 23

「子曰く、君子は和して同ぜず。小人は同じて和せず。」論語 子路第十三 23

先生がこう述べた。
"人格者は他者を尊重し協力するが
従うことはない
つまらない者は他者に従うだけで
協力することはない。"

論語「南人、言えること有り」子路第十三 22

「子曰く、南人、言えること有り。曰く、人にして恒なくんば、以て巫医を作すべからずと。善いかな。其の徳を恒にせざれば、或いはこれに羞を承めん。子曰く、占わざるのみ。」論語 子路第十三 22

先生がこう述べた。

”南国のことわざに、
気まぐれ者は、巫女や医者も為す術がない
というものがある

良い言葉だ

常なる徳を持たぬ者はいつか辱めを受ける

占うまでもなくわかることだ

論語「中行を得てこれに与せずんば」子路第十三 21

「子曰く、中行を得てこれに与せずんば、必ずや狂狷か。狂者は進みて取り、狷者は為さざる所あり。」論語 子路第十三 21

先生がこう述べた。
"中庸の徳を心得た人物と
行動を共にできなければ、
狂者か狷者と共にすると良い。

狂者は
志は高いが行動が伴わない。
しかし積極的に善の道を追求する。

狷者は
偏屈であるが、堅く志を守る。
悪いことは絶対しない
という潔癖さがある。"

論語「己を行うに恥有り」子路第十三 20

「子貢問いて曰く、何如なるか斯れこれを士と謂うべき。子曰く、己を行うに恥あり、四方に使いして君命を辱めざるは、士と謂うべし。
」論語 子路第十三 20

子貢が尋ねた。
"どのような人物ならば『士』といえますか"

すると、先生はこう答えた。
"自分の行いを省みて
恥じるようなことはせず
命を受けて使者となっても、
主君の名誉を傷つけない者は、
『士』といえるだろう。"

論語「樊遅、仁を問う」子路第十三 19

「樊遅、仁を問う。子曰く、居処は恭に、事を執りて敬に、人に与りて忠なること、夷狄に之くと雖も、棄つるべからざるなり。」論語 子路第十三 19

樊遅が仁について尋ねたところ、
先生はこう答えた。
"いつも丁寧に礼儀正しく、
物事は注意深く行い、
人に対しては誠実に振る舞う。
これらはどこにいても
忘れてはならない事だ。"

論語「葉公、孔子に語りて曰く」子路第十三 18

「葉公、孔子に語りて曰く、吾が党に直躬なる者あり。其の父、羊を攘みて。子これを証す。孔子曰く、吾が党の直き者は是れに異なり。父は子の為めに隠し、子は父の為に隠す。直きこと其の内に在り。」論語 子路第十三 18

葉公が
"私の村には正直者がいる。彼の父親は迷いこんできた羊をそのまま自分のものにしていた。彼はそのことを法廷で証言した。"
と話したところ、
先生はこう述べた。
"私の村の正直というのは

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論語「子夏、筥父の宰と為りて、政を問う」子路第十三 17

「子夏、筥父の宰と為りて、政を問う。子曰く、速やかならんと欲すること毋かれ。小利を見ること毋かれ。速やかならんと欲すれば則ち達せず。小利を見れば則ち大事成らず。」論語 子路第十三 17

子夏が筥父の家臣の長になった時、政治について尋ねた。先生は、こう答えた。
"焦ってはいけない。そして小さなことにとらわれてはいけない。焦れば失敗し、小さなことにとらわれていては大きなことは達成できない。"

論語「葉公、政を問う」子路第十三 16

「葉公、政を問う。子曰く、近き者説び遠き者来たる。」論語 子路第十三 16

葉公が政治について尋ねたところ、
先生はこう答えた。
"近くの者が喜ぶようなことをすれば、遠くの者もそれを慕って寄って来る。"

論語「定公問う。一言にして以て邦を喪ぼす」子路第十三 15

「定公問う。、、、一言にして以て邦を喪ぼすべきこと諸れ有りや。孔子対えて曰く、言は以て是くの若くなるべからざるも、其れ幾きなり。人の言に曰く、予れは君たることを楽しむこと無し。唯だ其の言にして予れに違うこと莫きを楽しむなりと。如し其れ善にしてこれに違うこと莫くんば、亦善からずや。如し不善にしてこれに違うこと莫くんば、一言にして邦を喪ぼすに幾かからずや。」論語 子路第十三 15

定公が尋ねた。

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論語「子曰く、其の身正しければ」子路第十三 6

「子曰く、其の身正しければ、令せざれども行わる。其の身正しからざれば、令すと雖も従わず。」論語 子路第十三 6

先生はこう述べた。
自分自身が正しければ、命令をしなくとも人は行動する。自分自身が正しくなければ、命令をしても人が従うことはない。

論語「子曰く、詩三百を誦し」子路第十三 5

「子曰く、詩三百を誦し、これに授くるに政を以てして達せず、四方に使いして専り対うること能わざれば、多しと雖も亦奚を以て為さん。」論語 子路第十三 5

先生がこう述べた、
詩経にある三百の詩を暗んずることができても、政務をこなせず外交交渉もできなければ、何のためにたくさんの詩を暗んじているのかわからない。