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ヴィーガン製品とバイオマス製品の違いとは?生分解性についても解説

appcycle inc. R&D担当のyuyaです。
appcycleは、国立大学2校と提携しているのですが、最近はR&D担当として、これらの2校を行ったり来たりしています。

さっそくですが本題に。
以前の記事では「ヴィーガンレザーとは何か」を取り上げましたが、今回はヴィーガン製品について知るうえでよく混同されやすい「バイオマス製品」や「生分解性製品」との違いについてお話したいと思います。

ヴィーガン製品の基準

ヴィーガン製品とは、「動物由来の成分を使用していない製品」のことを指します。そのため、肉や魚、卵、乳製品などの動物性の原材料は使用することが出来ません。ここで勘違いされやすい点として、ヴィーガンの定義上は「卵の殻」や「蜜蝋」も動物由来の原材料となるため使用しません。

また、動物由来の原材料を使用していないというだけでなく、その生産過程において、動物実験や動物の搾取が行われていないという事も重要な観点になります。

現状、ヴィーガン製品には、さまざまな種類があります。代表的なものには、植物性の肉やチーズ、麺類などがあります。また、食品以外では、蜂蜜や乳製品を使っていない化粧品なども販売されています。これらの商品は、動物性の原材料を使用していな点だけでなく、味や使用感が良いという点で、ヴィーガン以外からも支持されるようになってきています。

バイオマス製品との違い

バイオマス製品は、「再生可能な生物由来の有機性資源を使用して作られた製品」のことを指します。ここでいう「生物由来の有機性資源」には、サトウキビや木材などの植物性資源以外に、家畜排せつ物や果物野菜以外の食品廃棄物なども含まれます。

そのため、ヴィーガン製品ではあるけどバイオマス製品ではない、バイオマス製品ではあるけどヴィーガン製品ではない、ということがあります。
例えば、卵の殻を使用した製品があった場合、それはバイオマス製品ではありますが、卵の殻は鶏に由来しているものなのでヴィーガン製品とは呼べません。

ヴィーガン製品とバイオマス製品、それぞれ厳密には定義が違うものの、基本的にはどちらも環境や動物保護に配慮した製品であるため、積極的に選択していくことで問題を少しずつでも改善していくことができます。

生分解性とは

ここまでで、ヴィーガン製品とバイオマス製品の違いについてお話しました。ここでさらに混同されやすいのが「生分解性」です。

生分解性のある製品は、「微生物の働きによって、二酸化炭素と水に分解される製品」のことを指します。
注意したいのは、長い年月をかけて目に見えないほど小さくなっても、完全に分解していなければ、マイクロプラスチックとして自然環境中に残存する可能性があるという点です。
重要なのは、分子レベルまで分解し、二酸化炭素と水となって自然界へ循環していく事です。

また、バイオマス製品=生分解性製品と思われる事がありますが、バイオマス製品だけど生分解性はない(二酸化炭素と水まで分解されない)ものや、化石資源由来(バイオマス材料を使用していない)だけど生分解性製品のものもあるため、注意して選ぶ必要があります。

まとめ

本記事では、環境や動物に配慮した製品として、「ヴィーガン」「バイオマス」「生分解性」の3つのキーワードについて簡単に解説しました。
それぞれ、定義は違いますが、現在、身の回りで起きている問題の解決に対してチャレンジしている製品であることには変わりません。

ふとした時にでもこれらの製品が選択されていくことで、少しずつ問題が解決されていくのだと思います。
appcycleのRINGO-TEXもその選択肢の一つとなれるよう、研究開発を継続していきます。

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