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新規ユーザーが離脱しやすい期間を特定する

リテンション分析レポートを利用し、新規ユーザーが離脱しやすいタイミングを把握する方法を紹介します。


📈 活用方法・効果

新規ユーザーの離脱タイミングを特定することで、ユーザー定着のための施策をいつまでに行う必要があるのかが明確になります。
また、施策改善後の変化を可視化することもできるため、改善効果が分かりやすくなり、PDCAサイクルを回しやすくなります。


📖 確認方法

以下のようにフィルターを設定し、データを確認します。

フィルターの設定

  • 新規ユーザーのみ:「はい」

  • 時間の単位:「週」

  • 表示方法:「再訪率」

  • 日付オフセット:「1」
    ※直近データよりもさらに期間を遡りたい場合に1以外を設定

時間の単位について
想定するアプリの利用頻度に合った単位をご利用いただくと、詳細な傾向把握が可能です。

1週間に複数回の起動を想定、またはインストール後に新規ユーザー向けのプッシュ通知施策を設定している場合などは、「日」にすることで、意図した利用頻度になっているか、施策の効果が出ているかを把握できます。

反対に、アパレルのように次回購買までの頻度が長く、アプリ上で積極的に情報を届ける設計になっていない場合などは「月」に設定し、意図したタイミングでアプリが利用されているかを把握することで、適切にリテンションを評価できる可能性があります。

3ヶ月、半年、1年など、長期的なリテンションを評価する場合も、時間の単位は「月」が最適です。


🔁 データ分析例

以下のデータをサンプルとした分析例を紹介します。

データからわかること

  • 3週目〜4週目でリテンション率が低下する傾向にある

  • 5週目〜7週目でリテンション率が上がる傾向がある

    • 3週目に近しいリテンション率まで戻っている

  • 2023/9/25の週以降、翌週からリテンション率が低下している

考えられる仮説

  • 3週目までのリテンション率を改善することで、長期的なリテンション率も改善できるかもしれない

  • 現在のアプリ利用頻度としては、毎週利用するのではなく月に数回利用するユーザーが多いのかもしれない

  • 2023/9/25以降に実施した施策等がユーザーの定着を妨げている可能性がある

    • リテンションに悪影響を及ぼす例

      • チュートリアルの内容を変更した

      • アプリのUIを変更した

      • 大規模なキャンペーンをしたが、特典目当てですぐ離脱している

考えられるアクション

  • 2週目までにリテンション施策を実施する

  • 3週目にアプリ利用を促すような施策を実施する

  • ユーザー内訳レポートでユーザーのアプリ利用頻度を確認してみる

  • 毎月、アプリ利用を促す施策を実施する(インストール後3週目〜4週目まで継続したユーザーを維持する)

  • 実施した施策を見直し、改善する


📲 施策例|新規ユーザーのリテンション率改善

新規ユーザーのリテンション率を改善するアクションは以下のようなものがあります。

  • リテンション率が下がるタイミングまでに、アプリのコアとなる機能の利用を促進する

  • リテンション率が下がるタイミングまでに、アプリの各機能を紹介し、利用を促進する

  • インストール後、利用期限を設定したクーポンを早期に発行し、リテンション率が下がるタイミングまでにクーポンを利用してもらえるようにする

具体的な施策は、以下をご参照ください。


ほかにも、さまざまな施策をこちらで紹介しています。