貴族とは何か―ノブレス・オブリージュの光と影―:君塚直隆
イギリスという国に恋して早17年。恋はしたとて何も知らない。これが恋かも分からない。ずっと行きたい国だけど、海外への憧れから盲目になっていると言われても否定できない。
でも、それが恋じゃない?なんて思ってもいたけど、高校時代の友達が英国王立音楽大学を卒業したことを最近知ったので、無知に酔わずに学ぼうと思います。
典型的なTwitterオバケなので、情報収集はTwitterから。ボリス(元)首相のなりきり垢から始まって出会った女王陛下が、まさか君塚先生だとは思わず。出会いって唐突ね。
本を手に入れるより前にエリザベス女王の崩御があって、私が恋していた「イギリス」が文字通り崩れていったのを覚えている。プラチナジュビリーで盛り上がった英国展に行こうとしていたその日だった。理解まで随分と時間がかかって、お祝いベースで作られている展示会がやけに淡々としていた。寂しいね。生まれる前からずっと女王陛下だったから。ずっとおばあちゃんでずっと陛下で。ずっと、エリザベス女王のイギリスに行きたいと思っていた。永遠なんてなかった。
献花台には行けなかったから、オンラインではあるけど追悼の言葉も送って、戴冠式は自分の区切りのために見始めたようなものだった。解説は君塚先生だった。楽しかった。とっても。歴史的瞬間って言われていたけど、本当にその通りだと思った。女王陛下が亡き今も、イギリスが続いていくことを感じた。寂しかったし、嬉しかった。
時は流れ1週間前。ようやく御本を手に入れた。正確にいえば手には入っていたんだけど、なかなか読めなかった本に手を伸ばせた。
むずかしくて齧り付いて読んだけど、全然分かんなかった。分かんないことが分かったし、受験用に勉強した哲学もバカにできないことがわかった。人の名前が分かるし、思想の方向性もフワッとだけど覚えてた。
正直、後半の日本の話の方が苦しみながら読んだ。前半は世界史っぽくて簡単な解説付きだったからどうにか……って感じだったけど、いや日本〜〜〜!!!義務教育だけど覚えてないし政治経済は苦手 of 苦手なので死にかけながら読みました。
イギリスの章は好きだけど分からんで生きてきた割には概ね読めて嬉しかった。君塚先生のwebコラム読んだりしてたのが功を奏したのかも。心なしか先生もノリノリで書いてない?作者が楽しいと読者も楽しいんだ。覚えておいてね。
またチャレンジしたい。愛を込めて。
おわり
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