見出し画像

中国のフルーツ飴 冰糖葫芦(ビンタンフールー) -石畳のロマン香るハルビンにて

2019年1月2日のこと、私は中国のハルビンにいた。ハルビンという街は面白くて、-20度、いやそれ以下の気温だというのに、行き交う人はアイスクリームなんかを食べながら石畳を歩いている。それも、ジーンズにジャンパーといった信じられないほどの薄着をしている人も。聞けば、この地域では若者は痩せ我慢をしてでもおしゃれにキメて、彼氏彼女とこの中央大街を歩くのが定番のデートなのだとか。なるほど。なんだか初々しい。対して、日本でも「大の寒がり」で通っている私は頭から足元まで雪だるまのようにポンポコリンで、まるで北極に行くのかという服装。顔も目以外は覆っているのだけど、その目玉すら「冷たい!」って感覚だった。そんなハルビンで初めて食べたお菓子、それが冰糖葫芦(ビンタンフールー)であった。そのまま訳すと「凍らせた甘い瓢箪」という意味らしい。冰糖葫芦は山楂を串にいくつか突き刺して飴がけをしたお菓子で、美しく張られた飴の艶がよだれを誘う。そしてなんといってもパリパリと薄く張られた飴の食感が素晴らしい。
中央大街の道端のベンチにゆっくり腰掛け、通り過ぎる人を眺めながら食べたのだった。

見惚れるほど美しい冰糖葫芦
陳列された多種多様な冰糖葫芦。まるで宝石のよう・・・

<あぽりんメモ>
オリジナルの冰糖葫芦は山楂で作られていたと聞いているが、今は山楂だけでなくいろんな果物で作られている。品質の微妙な店では飴がぬちゃぬちゃと歯に引っ付くこともあるけど、技術の確かな店では薄くて輝かんばかりの飴がけ。パリっとした食感はたまらない。あと、ゴマが載っているものと載ってないものがある。ゴマの載っているやつのほうが個人的には好き。この飴にゴマの香りを合わせるセンス!・・すごいぞ・・・!あとは種。丁寧なお店は山楂の種を事前に取り除いてから作ってくれるが、残ってしまっている種や、そもそも種抜いてない店もあるので、歯を痛めないようちょっと注意が必要だ。写真の店では山楂が一本6元で売られていた。

ハルビンの名物アイスキャンディーと松花江のお話


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?