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#22 毒親との関わり方 ~結婚という気の重いイベント②~

前回のとおり、希望だった“北海道出身”の夫と運命的に出会い、じっくりゆっくり見極めながらお互いの価値観のすり合わせをし、3年付き合って、ついに義両親のもとに挨拶に行くことになりました。

ちなみに、結婚を考える上で、「相手の親」のことも相当念入りに情報を集め、時間をかけて見極めました。

私にはそもそも帰る場所はありませんし、人生ハードモード過ぎて、やっと傷は治ってきたとはいえ、後遺症だらけでボロボロな中、もし義両親が嫌な人だったりしたらとても耐えられません。当然そうなれば結婚もしません(できません)が。

一時期は、天涯孤独な人限定で相手を探してたこともあるくらいで、とにかくこれ以上のストレスがかからないよう、例え普通の良い義両親だったとしても、まず物理的に距離が離れていて、義両親の価値観的にも極力関わらずに済むような相手を選べるように、と考えていました。

3年間、彼と両親の関わり方を見ている中で、両親の人となりや生活状況、彼が親離れが出来ていて、もしも何かあったときは必ず私の味方についてくれるだろうという確信(言葉ではなく態度から)を持てたので、挨拶をする決意もついた、というところでした。

それでも、石橋を叩いても渡らない私ですから、挨拶に行くと決めた年の年始に、彼に単身で実家に帰ってもらい、両親に直接結婚することを先に伝えてもらい、その反応を聞いた上で、最終決断をしました。

そんなわけで、ついに義両親への挨拶を兼ねた北海道への旅です。飛行機のチケットが安い時期を見計らって、6月に2泊3日で向かいました。もちろん泊まるのはホテルですが。笑

彼の両親は離婚しているので、別々に挨拶に行くわけですが、義父の方は、夫から聞いてどんな人かも大体分かっていたし、そんなに緊張もしませんでしたし、実際会った人となりも会話も、ほぼ予想通りでつつがなく終わりました。

問題は義母です。いつも、母の日や誕生日プレゼントなどを送ると「愛ちゃんが選んだんでしょ~ありがとう~」「いつ結婚するの~」などと言ってくれていましたし、夫の「結婚する」の報告を待って再婚したような律儀(?)な義母でしたが、

本当の心のうちなんて分からないし、夫のことをめちゃくちゃ好きというのも知っていたし、夫が北海道を出てきた理由の1つには「そんな溺愛の母親と離れるため」というのもあったと聞いていたので、ドキドキハラハラでした。

幸いなことに、義母は再婚もしてますし、仕事が多忙で暇がなく、挨拶に行く日も休むつもりが休めず、お昼の数時間しか時間が取れないということで、ある意味救われましたが(失礼)。

そしてついに義母とご対面。

「はじめましてぇ~!◯◯ちゃんのママですぅ~」

想像はしていたものの、ブリブリのご挨拶に、玄関を入る前からズッコケそうになりましたが、何とか笑いをこらえて入室。

「はじめまして、愛と申します」

「わあ~すごい~愛ちゃんかわいい~」

ほんと、コントのネタかと思うくらいのブリブリっぷりだったんですが、夫は「いつもよりさらにブリブリしてた」と言ってました(笑)。まあ、お義母さんも緊張されて、よりブリブリが強くなってしまったのかもわかりません。

で、時間もないというので、近所のお寿司屋さんで3人でご飯を食べることに。

ここで、私の人生の中でベスト3に入るであろう「面白ネタ出来事」が2つほど起きます。

最初の1つは、彼が3人分のお茶を取りに行ったタイミングで、お義母さんに「こんな年上(私は9歳上)で申し訳ありません」と言ったら、「私もそうだから❤️」というお返事が。

そう、母の再婚相手は10歳以上年下だったのです。「私もそうだから❤️」をもらえる嫁はなかなか稀少かと。笑

そして、群を抜いて面白かったのは、お寿司を食べ、食後のお茶を飲んでいるときに、おもむろに義母が「ほんとうに、いい人に出会えてよかったねぇ~」と、ハンカチで涙をぬぐい出したのです。

いやー、慌てるわ慌てるわ私、いや、全然そんな女じゃないんですけど…なんて心の中で思いながら、ほんと不謹慎なんですけどなぜか笑えてきてしまって、笑いを必死でこらえながら夫の方を向くと、

泣いてる。。

想像もしなかった事態に、急いでカバンからティッシュを取り出し彼に渡す。

涙をぬぐう親子。それを必死に笑いをこらえて見つめる嫁(になる予定の女)。

ほんと、これは誰に話しても笑ってもらえるんで、ほんとに良いネタをありがとうございますっていう感じなんですが、

考えてみれば、最近めっきりなくなったものの、夫はほんと泣き上戸で、付き合いはじめてしばらくはしょっちゅう泣いてたんですよね。

怒れば当然ですが、ちょっとしたことでも感動して泣く。最初はかなり怪訝に見てましたが、まあ、治せることでもないだろうし、とスルーしてたんですが、遺伝だったとは。笑

そして義母は、涙をふき急ぎ足で仕事に戻っていきました。

ちなみに、会う時間が短かったのもあるでしょうが、義父からも義母からも、「そちらの親御さんは…」みたいな話は1㎜も出てきませんでした。義母は一言「みんな、いろいろあるから」と言ってましたが。さすが、私の選んだ人の両親だと思いました。笑

そんなこんなで、平和に挨拶を終えることができ、もう全身の力が抜けるような思いと達成感?で、北海道旅行を楽しみ、帰ってきました。

そして、その年の秋、私の両親に挨拶に行かないかわりに、福島に住む90歳近い祖父に報告に行きました。

そして、その祖父から「私が結婚する」という報告を受けた両親から、メールが届きます。

だいぶ長くなったので、続きは次回に。

お読みいただきありがとうございました。

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