個人営業の極意② 実践編
いつも読んでいただきありがとうございます。
今日は個人営業の話、前回の続きです。
前回は、個人営業のいろはで言えば「い」の、「個人営業とは何ぞや」「個人営業を始める前に、どういう思考でいるべきか」という、まず前提のお話をしました。
今日は、実際に顧客に営業するときの基本についても書いてみたいと思います。
はじめに、前提の話の続きになりますが、営業で何より大事なのは「準備」と「数」です。
完璧な人間はいないので、「これで完璧だ」という準備をしても完璧になることはありませんが、だからこそせめて「完璧だ」と思えるくらいには準備しておく必要があります。
そして、清潔感のある身だしなみも重要な準備です。
顧客の家に上がることも多い個人営業は、特にこの季節、細心の注意を払う必要があります。汗のニオイ、足のニオイ。それだけで顧客を逃すことも多々あります。できる限りの対策をしましょう。
そして「数」。ご存じのこととは思いますが、楽して成績は上がりませんしトップにもなれません。少なくとも周りの誰よりも数を打つこと。
もちろん正確性や確率もとても大事ですが、それは次の段階の話で、数の方がもっと大事です。
「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」ということわざは、「下手でもたくさん打てば当たる」という意味ではなく、「下手でも数を打っているうちに上手くなる」という意味です。
数を打つことが何よりの成長になります。ですから、新人を育てるときは、絶対にやってはいけないこと、言ってはいけないことだけ教えて、あとは数を打たせます。たくさん悔しい苦い思いをさせて、失敗はこちらがフォローをします。とにかく実地を経験しなければ始まりません。
前提が長くなりましたが、いよいよ実地です。顧客との対面です。
さて、顧客との対面で一番大切なことは何か。それは、
「最初の3秒」に全精力をかけること、です。
人の印象はこの3秒でほとんど決まります。ですから、この3秒に全身全霊をかけられない人にその先はありません。
最近は、カメラ付きインターホンのついている家がほとんどです。そこに映る顔も第一印象です。間の抜けた顔をしないように。
対面して「始めまして、◯◯と申します。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます」
ここまでで、相手にどんな印象を抱かせられるか、それで成約は7割方決まります。オーバーではありません。
この最初の3秒と挨拶に、自分自身の中の一番良い表情、滑舌、声量を出すことができるように、鏡の前でひたすら練習、訓練してください。
ここで良い印象を抱かせることができれば、あとは楽です。最初の3秒よりは力を抜いても大丈夫です。むしろ、ずっと気合いを入れたままでは顧客も圧されて疲れてしまいますし、リラックスできません。
それからは、ひたすら顧客の「話を聞く」時間です。間違っても自分がペラペラ話始めることのないように。焦りを見せないこと。
もし顧客が話下手な人で戸惑っていたら、一言、「ご要望は◯◯でお間違いありませんか」または「まずはお客様に合ったものを提案できるよう、ご要望をお聞かせいただいてよろしいですか」と言います。そうすれば、大抵の人は堰を切ったように話し始めます。
ちなみに、お分かりと思いますが、「営業」というのは良いイメージを持たれていません。
「ベラベラ長くしゃべられて、長い時間拘束されて、売り付けられる」というイメージを持っている人がほとんどです。それを「良い意味で裏切っていく」というのが大変大事なプロセスになります。
「押せ押せですすめられるんだろうな…」と思っているところに、「まずはご要望をお聞かせいただけますか」と言えば、顧客は「あれ?いきなりすすめてこないんだ、、」と、ホッとするとともにギャップを抱きます。その瞬間にまず心の壁が1枚崩れます。
これもよく教わったことですが、営業は「自分が前のめりになったら終わり」です。こちらは常に冷静でいて、顧客を前のめりにさせなければいけません。警戒している人が前のめりになるでしょうか。
まずは警戒を解き、心を開いてもらうことです。そうしなければ「本音」は出てきません。本音が出てこなければ、ほとんどの場合、噛み合わないまま接客は終わってしまいます。
まずは相槌とオウム返しをしながら、ひたすら聞いて聞いて聞くことです。何か質問されない限り、こちはら話をしないこと。
今回の復習。
「周到な準備」と「十分な数」を前提として、
①まずは会って「最初の3秒と挨拶」に全精力をかける。
②次に、相手の要望、思っていること、考えていること、出尽くすまでひたすら聞く。
次回は、「ファンになってもらうための感動接客」についてもう少し深く掘り下げます。
お読みいただきありがとうございました。
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