「よくできた」


#忘れられない先生

ハッシュタグを見た途端、彼を思い出した。中学校時代におけるクラスの担任の周先生。彼は私の人生を変えたとも言える。


私はすごく悲観的で自信がない人だ。中学校の入学試験に完敗し、理想的な中学校に入られなかった。中学校に入り、私は勉強がどうでもいいという考えを持ちながら、毎日遊んでばかりいる。成績が悪い学生が悪い子に見されている。そんな人のこと誰も気にしてくれない。


ある日、周先生は私を教務室に呼び、面談をするつもりだ。絶対叱られると思ったら、先生が前回の数学テストの成績を見せてくれた。「よくできた」先生が言った。予想外の発展。そうだ、そのテストの内容が簡単だったから、私くらいの人も100点を得た。「才能があるよ。自分の才能をなめないで。」先生は言ってくれた。その言葉、いま思い出しても優しいと思う。


人間は怠惰で浅薄な動物だ。第一印象で人を定義し、一回の結果で他人の人生の成敗を勝手に心で判断する。人間もメンタルの弱い動物だ。自分の判断より、他人の言葉を信じやすい。結局、ダメ人間と定義されたら、自分も次第にそれを信じるようになる。私はそういう弱い人間だったから、自分が悪い子だという他人の判断も、先生は私が才能があると言ってくれたことも、全て信じた。悲観的でも、努力してみた。その結果、私の成績は本当に上がって、気に入った高校に入った。


今、大人になり、生活に打撃される場合が多い。他人の判断に生きていることも誰でも避けられない。毎回毎回、誰か、先生のように、周囲のステレオタイプみたいなことを潰し、私の本当の様子を見てくれたらいいなと思う。でも、大人になって、みんなが忙しくなった。自分のことすら解決できないから、他人のことを気遣うことができない。「よくできた」とか「自分をなめるな」という言葉を言う人も、自分しかいなくなる。私は先生のおかげで、他人の視線の中に本当の自分を見つけてはいけないことを知っていたが、私の性格と似ており、他人の評価に転落の一途をたどる人が必ずこの世にいる。


じゃ、それらの人に、私が言う。
「この一日、お疲れ様でした。よくできましたよ。」
「自分の才能をなめないでください、歩いても歩いても努力を続けましょう。」

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