第15回APD当事者交流会レポート

2020年2月15日に開催した第15回APD(聴覚情報処理障害)交流会レポートになります。

定員14名に対し、19名に申し込みいただきました。キャンセル等あり、当日の参加者は13名でした。

流れとしては、2グループに分かれて自己紹介をしてから交流会に入り、途中に席替えをして参加者を入れ替えての交流会としています。

【交流会の話題】

・耳鳴りがある
・子供も同じ症状がある
・マルチタスクが苦手
・授業中にノートが取れない
・議事録が書けない
・聞き返しが多い
・電話が苦手
・「スシ」が「ツチ」に聞こえる
・電車のアナウンスが聞き取れない
・マイペースな仕事が向いている
・タブレットで注文する飲食店
・まわりに理解してもらえない
・仲の良い友人に話を通訳してもらう
・話が長い相手には「つまり要点はどういうことですか?」と聞き返す
・ひそひそ話が聞き取れない
・伝えるのも苦手
・「話し方が9割」を読む
・話し方のトレーニング
・メモをしてもわからない
・ICレコーダー
・外国語のリスニングが苦手
・はやとちりしてしまう
・高音が聞きとりづらい
・子供の叫び声が苦手
・物忘れが多い
・初めて聞く単語は聞き取りにくい
・職場が雑音の多い環境で困っている
・職場で味方を作る
・難聴の人と同じ配慮を求める
・専門家に意見書をもらって職場で配慮してもらう
・職場の環境に左右される
・マニュアルがあったほうが良い
・口頭での指示よりOJTの方が理解しやすい
・聴覚より視覚での情報の方が理解しやすい
・デジタル耳栓
・飲み会が苦手

【感想】

・悩みを打ち明けることができた
・聞きたいことや気になること、知りたいことを学ぶことができた
・色々な発見ができた
・今後のための参考になった
・同志とつながれて良かった
・診断可能な病院を教えてもらえた
・同じような悩みの人と話せてよかった
・聞き返しのテクニックを知れてとても勉強になりました
・音の距離感がわからない人が自分以外にもいたことがわかった
・名古屋でまた交流会をやってほしい
・みなさんの話を伺い「あー一緒」と思えた
・また参加したい
・APD症状のある方と交流する機会が得られてよかった
・日常生活の中でAPD症状に苦しんでいる方が意外に多いと知ることができた
・勉強会、講演会を名古屋で開催する機会があれば参加したい
・APDの当事者と意見交換ができて不安が減った
・悩みが自分だけではないと知れた
・人によって聞こえ方にもばらつきがあるのかなと発見がありました
・仕事の進め方は職種によってさまざまなのでまたいろいろ工夫しようと思った
・APDという症状がもっと多くの人に知ってもらえたらいいなと思いました
・同じ悩みを持つ仲間に出会えた
・自分と同じような人がいると実感できた
・いくつかヒントを得られた
・自分に合った対処法を思いついた

今回の交流会には専門家の方にもご参加いただき、とても役に立つアドバイスをもらうことができました。

APD症状のひとつに「長い話になると注意して聴き続けるのが難しい」があります。長い話になると注意が持続せず、相手の話している内容が理解できなくなることがあるのです。その際は相手に話の要点を聞くことでスムーズに理解することにつながります。

職種によっては雑音下で業務をしなければならないことがあり、雑音下での聞きとりにくさがある方は大変苦労されます。まわりに症状を説明してもなかなか理解してもらうことが難しい場合は、「難聴のある方と同様の配慮を受けるのが良い」とのことでした。

難聴のある方への配慮としては、肩をたたいて相手と向き合ってからはっきりと話しかける、筆談、メールで連絡をするなどがあります。

APD症状のある方には英語のリスニングに聞きとりにくさを感じている方がいて、その場合は外国語検定などリスニングのある試験で配慮が受けられるのか気になりました。英検では聴覚障害者で手帳があると等級によって受けられる配慮があるのですが、APDも医師の意見書を提示することで配慮が受けられるようになればいいなと思います。

APD当事者に向いている仕事、向いていない仕事はありますが、職場の環境による影響が大きいと考えます。聞きとりづらさはあってもまわりに聞き返しやすく、わからないことをすぐに教えてもらえる環境であれば働きやすいです。職場の上司や同僚との関係が良好で、自分の味方が増えるととても心強くなり安心します。

APD当事者には飲食店での仕事は向いていないとされていますが、タブレットでの注文で店員が注文を取る必要がなく、研修が充実していてしっかりマニュアルがあるなど環境が整っていれば働きやすいのかなと感じました。

ご参加いただいた皆さんありがとうございました。


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