APDをどう捉えるか

質的社会調査の本を読んでいて、著者が摂食障害についての勉強していたときの話があって、「『病気』『治療』『回復』の言葉の定義が当事者や関係者によってそれぞれ違う」とありました。

部外者から見ると、摂食障害というものが「病気」だと思っていて、みんなが「回復」することを願っていると思っていて、そのために「治療」が必要なのだと思っていたのが、当事者の人に話を聞くと、摂食障害が「病気」かどうかでいろいろな意見があったそうです。

「回復」についても、完全に治ったから「回復」といえると思う人、前より良くなったから「回復」したと思う人、うまく付き合えるようになったから「回復」と思う人など様々です。

APDも定義がないので障害といっていいのか、症状というのがいいのかわからなさがあります。

また、当事者にとってもAPDをどう捉えているかは様々なのだろうと思いました。

そんなこともありAPDをどう捉えているかアンケートを実施しました。

おそらく回答してくださった多くの方は当事者の方だと思います。

選択肢が4つしか設定できなかったのですが、本当は症状や性格、その他なども追加したい気持ちでした。

結果としては、「障害」の回答が1番でした。APDによって仕事や生活に支障が生じることがあることから、「障害」と回答した人が多いのかなと想定しています。

「個性」は1番少ないと予想していたのでその通りでした。私の解釈だと個性は前向きに捉えている印象があって、少ないと予想してました。

できれば回答を選んだ理由も知りたかったので、この記事を読んで、理由を教えてもいいよって方がいたらアンケートのリプライにお願いしたいです。

みなさん、様々な考え方があるので、それを知ることでAPDをどう受け止め、付き合っていくか考えるきっかけになればと思います。

また、「障害」については、医学モデルと社会モデルの考え方があります。

医学モデルとは、障害者が味わう社会的不利はそのひと個人と問題だとする考え方です。この考え方では、社会的な不利は障害者自身が問題であって、社会が差別したという人権問題にならない。
社会モデルとは障害者が味わう社会的不利は社会の問題だとする考え方です。障害者とは、社会の障壁によって能力を発揮する機会を奪われた人々と考えます。

APDを個人の問題だと受け取り過ぎず、社会の問題と捉えることで少し生きづらさが減ることもあるかと考えています。


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