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BEAMS/ビームス:メッシュ長袖シャツのはなし〜スポーツとファッションの融合

今回は、休日にアウトレットで購入してきたBEAMS Hのメッシュ長袖シャツを紹介します!このシャツは、日本一の繊維メーカである東レの素材を使用しており、風合いがよく、高通気と汗処理機能を兼ね備えたハイスペックシャツだと思います!価格は、定価7,500のところ、アウトレット価格で3,750円でした。

結論を言うと、着心地がよく、通気性と汗処理機能が最高レベルなので、硬すぎる生地が嫌いな方、よく汗をかく方には、最高の夏向けシャツだと思います。着心地がよい理由は、ニットシャツなので良く伸びて圧迫感がないからです。さらに、スポーツ用途で開発された積層構造の生地を用いることで、通気性と汗処理機能がとても高くなっています。

BEAMS HEARTとは?

タグにBEAMS HEARTと書いてあり、BEAMSの中にも様々なブランドが存在していることを知りました。BEAMS HEARTは、リーズナブルでありながらクオリティにこだわり、適度に"旬"を取り入れた鮮度の高いベーシックスタイルを提案することを目的とするブランドらしいです。アウトレットを中心に展開しているようで、通販では買えないみたいですね。

着心地とシルエットの両立

このシャツの特徴は、織物より良く伸びる編物シャツである点です。良く伸びるといっても、ストレッチ性が極端に高いわけではないです。引張った感じは、編物のなかでは伸びない印象でしたね。シャツなので、ソフトでストレッチ性がありすぎると綺麗なシルエットを保ちずらくなってしまいます。ストレッチ性と寸法安定性のバランスをよく考えてつくられていると思います。

通気性を上げる編み構造

編み構造をストレッチ性と寸法安定性のバランスをよく考えて設計し、さらに特殊メッシュ構造により高い通気性を実現しているそうです。マイクロスコープで生地を拡大すると、所々大きいループが確認でき、通気性をあげていますね。しかし、特殊メッシュ構造とは、言いすぎな気もしますね。編み方が難しいのでしょうか。見た感じは、ただニットせずにミスをしているだけで、あまり難しそうには見えないですが。。。

この生地がなぜ、メッシュ構造を用いているのかわかりますかね??この生地は、汗処理機能を持たせるために、吸水性を向上させていて、汗をよく吸うので、汗が繊維間の隙間を塞いでしまうことになります。それにより通気性が低下してしまう点をメッシュ構造でカバーしているんです。この生地は、ほんとによく考えて作られていますよね。

機能性素材 FIELDSENSOR®

このシャツの素材には、スポーツ用のウェアに使用される東レのFIELDSENSOR®(フィールドセンサー)が使われています。この素材の特徴は、肌面から汗を吸い取り、その汗を生地の外側へ拡散させる構造になっている点です。汗を吸い取ることができるのは、吸水性の良い素材を用いているからですね。しかし、吸水性がいいということは、生地に水分が残り、肌にまとわりつきやすくもなり、着心地が悪くなる原因にもなってしまいます。そのため、吸水性のよい素材を使用する場合は、水分を早く蒸発させる必要がでてきます。FIELDSENSOR®は、肌側に太い糸、外側に細い糸を用いることで、空隙の大きさを変え、毛細管現象を起こしやすくしていますね。そうすることで、素早く肌面から外側に汗が移り、肌にまとわりつきにくくなっています。

詳細説明は以下のとおりです。生地のイメージを持ちづらいと思うので、リンク先も見てみてください。https://www.sportstextiles.toray/fieldsensor/fie_001.html

フィールドセンサー®は、汗によるべとつき、まつわりなどを感じさせず、爽快な肌触りと着心地を実現した高機能スポーツウェア素材です。水の移動を科学的に解析し、その原理(毛細管現象)を編地に応用することで汗の吸収、移動、拡散、蒸散を実現した、常に快適な着心地を提供します。ゴルフウェア、アスレチックウェアなどで好評を得ています。

引用元:東レ株式会社

吸水性を向上させる毛細管現象とは??(サブ情報)

毛細管現象は、水と他の物体が触れ合った際に、水と他の物体の引き合う力によって、水が水自体の重さと釣り合うまでせりあがる現象(※上下左右の方向は気にしません)のことをいいます。水と水との分子の間には分子間力(凝集力)が働いていて、水の分子どうしが引き合っています。細いガラス管を水につけると、水の分子に働く分子間力(凝集力)よりもガラスと水の分子との間に働く力(付着力、濡れやすさ)の方が大きいため、水はガラス管の壁に引き寄せられてせり上がります。そして、この力と上昇した水の重さがつり合う位置まで水は上へ移動します。ガラス管が細いほど上昇した水の重さは軽くなるので、水はより高い位置まで移動していきます。このようなことが、繊維と水の間でも起こっています。

毛細管現象には、
➀液体の表面張力 
②固体と液体の濡れやすさ
③毛細管の直径
の3つが関係しています。
③から、繊維同士の隙間を小さくすればするほど、吸水性を向上させられることがわかりますね。

この他にも毛細管現象を生み出す方法としては、以下の4つがあります。

・太さの異なる糸を組み合わせる
・多孔質な生地(糸)を使う
・断面を凸凹にする
・繊維の側面に溝をつける

吸水性を上げるための基本的な考え方は、毛細血管現象を起こしやすくさせるということですね。あとは、繊維自体を親水性に改質したりすることもあるみたいです。このノートをみながら、新しい素材開発を自分でも行っていきます!!

今回は、おすすめのシャツと汗処理機能を発現させるメカニズムをご紹介しました。太さが異なる糸を用いるだけで、風合いや機能性が大きく変わるので、ほんとに服って奥深いと思いました。もっと糸、生地、加工などなど勉強していき、わかりやすい記事を投稿していきます!!!

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