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#ネタバレ 映画「なくもんか」

「なくもんか」
2009年作品
エコとは笑って我慢することである
2009/12/2 10:52 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

ハイ・テンションで突っ走るこの映画は、下手なアクション映画よりも面白く観ることができました。

ところが映画の途中で、商店街に宙吊りの国旗が出てきたとき、はて?、と思ったのです。運動会などで校庭に吊るされる万国旗のことです。

画面の中央に韓国旗がありました。

あれれ、日本は?と探したら、右端に半分隠れるようにして、かろうじて写っていたのです。国旗なのに監督が無関心なのは不思議?と思いました。

そうしたら映画のクライマックス、沖縄エコ・フェスティバルのシーンでは、徹子・親子がステージの祐太を観ているとき、親子のとなりにピンクのチマ・チョゴリを着た女性が立っているのです。大写しです。これは意図的な演出でしょう。

そうすると、デリカの秘伝ソースのせいで、クサイと言われ、学校でイジメにあっている子供の説明がつくのです。

戸籍があるのならば、あの家庭は帰化した在日韓国人なのでしょう。今でこそキムチなども一般的になりましたが、ついこの間まではそうではありませんでしたので、韓国人の家庭はニンニクやキムチの臭いですぐ分かる、みたいな事は昔ときどき言われたものです。

さらに盗難事件が起こったとき、まっさきに犯人に疑われることも、在日の方の悲劇のひとつであったのかもしれません。

むかし何かで読んだ事があるのですが、ときに映画は、在日の方への応援歌としての使命も持った作品が作られ、それとなく公開されることがあるといいます。日本人には殆んど通じなくても、在日の方には真意が良く分かる記号が描かれている様です。なにげないセリフなどにも。

もしかしたら、エコとラード、義兄弟と実兄弟、給食ソースと秘伝ソースなどは、ある意味、日本と韓国の記号なのかもしれません。最後はラードにもどりましたね。

異国日本に必死の思いで溶け込もうと、スマイル・マスク状態になってしまった祐太は、在日の象徴なのかもしれません。

あれこれ在日の方の事を書きましたが、決して批判ではありませんので、誤解の無いようにお願いいたします。私もキムチが好きな韓国ファンのひとりですから。

★★★★

追記 ( 「結婚できない男」 ) 
2020/3/29 22:19 by さくらんぼ

>ところが映画の途中で、商店街に宙吊りの国旗が出てきたとき、はて?、と思ったのです。運動会などで校庭に吊るされる万国旗のことです。

>画面の中央に韓国旗がありました。あれれ、日本は?と探したら、右端に半分隠れるようにして、かろうじて写っていたのです。国旗なのに監督が無関心なのは不思議?と思いました。(本文より)

新型コロナの時代、笑いが欲しくて、往年の人気TVドラマ「結婚できない男」を観ていたら、10話ぐらいの途中に、ビアガーデンのシーンがありました。

主人公たちがテーブルに集まっている背景に、万国旗がつってあったのですが、やはり画面中央に韓国旗があったのです。日の丸は?と探したら、左端、人物に隠れるように…。

そして、韓国旗の前にはドラムセットがあり、大太鼓の周囲に小太鼓が並ぶさまは、さらに、つるされた提灯の縦じまも、韓国旗を想像させたのです。

そういえば、ストーリーも、「イケメンで仕事もできる金持ちが主人公ですが、性格に問題ありで、結婚相手にすべきか迷う」という、女性たちの葛藤の物語でした。この「葛藤」も、韓国が得意な主題ですね。

阿部寛さんと、夏川結衣さんの、「際ど面白い」(造語)会話が最高です。

『 受賞歴[編集]

第23回(2006年)ATP賞テレビグランプリ 優秀賞 ドラマ部門
第50回(2006年7月期)ザテレビジョンドラマアカデミー賞
最優秀作品賞
主演男優賞(阿部寛)
助演女優賞(夏川結衣)
脚本賞(尾崎将也)
監督賞(三宅喜重、小松隆志、植田尚)
ザテレビジョン特別賞(こつぶ) 』

( ウィキペディア「結婚できない男」より )

追記Ⅱ ( 「結婚できない男」第2シリーズ ) 
2020/4/28 9:34 by さくらんぼ

>そういえば、ストーリーも、「イケメンで仕事もできる金持ちが主人公ですが、性格に問題ありで、結婚相手にすべきか迷う」という、女性たちの葛藤の物語でした。この「葛藤」も、韓国が得意な主題ですね。(追記より)

先日、「結婚できない男」第2シリーズの一挙再放送がBSでありました。

地上波で観た時には少し違和感があったので、どうしようかと思いましたが、とりあえず録画してまた観ています。違和感の正体は、パワーアップした主人公への違和感でした。表現は適当ではないかもしれませんが、第1シリーズでは愛嬌があったのが、第2シリーズでは痛いのです。

でも、第2シリーズを二回観始めて感想が変わりました。

主人公は第1シリーズで結婚予定だったヒロインに捨てられていたのです。

ヒロインは大金持ちの男を見つけて乗り換えたのです。

その傷心が「もう女はごめんだ、やっぱり一人が良い」と、ますます主人公を皮肉屋にしてしまったようです。

そして、この物語には第1シリーズからパグ犬が出てきます。あの濃い顔は主人公の分身だったと思います。だから後半二人は意気投合するのでしょう。

そのパグ犬が第2シリーズでも出てきます。今度はペットショップの売れ残りとして。主人公はそのパグ犬を見て、だんだん値段が下がっていくのが気になって仕方ありません。もし売れなかったら、この犬はどうなる…。

主人公の「結婚なんかするもんか!」と、「相手が見つからずこのまま死ぬのか…」という気持ち、その交錯が売れ残ったパグ犬で表現されていました。

さらに、そんな主人公に絡むヒロインたちは、離婚騒動の哀しい女と、その女の弁護士だから、主人公の心の傷が甘く疼くのでしょう。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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