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#ネタバレ 映画「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」

「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」
2022年
2022.10.18

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

「絶望と希望の月曜日」と「タイムループ」、

つまり、

私には「絶望×2」な予備知識だけで観てきました。

「面白かった」です。

出来の良さは、吉岡里帆さんの映画「ハケンアニメ!」を連想しました。

あちらが、ヒリヒリするようなリアル辛口なら、こちらは辛口にSFとコメディタッチを混ぜた感じです。

「ひろいもの」と言っては失礼でしょうが、なかなか良い作品です。

(いかにも「この後にもあるよ」的な雰囲気の)エンドロールの後も、観てからお帰り下さい。

追記 2022.10.18 ( お借りした画像は )

キーワード「月曜日」でご縁がありました。心を軽くしてくれるような色と、ループな花ですね。少し上下しました。ありがとうございました。

追記Ⅱ 2022.10.19 ( 上司のインナーチャイルドが、現在の部下を苦しめる )

やがて、このタイムループに気づいていないのは部長だけだと知った社員たちは、タイムループを止めるべく、部長のブレスレットを「呪いの腕輪」だと思い込み、壊します。

しかし、タイムループは止まりません。

その後、本当の呪いは、部長が新人の頃に書いた漫画の原稿が、未完成のまま投稿できくなったことで、部長の時間がそこで止まっていた事だと分かったのです。

インナーチャイルドのトラウマです。

その原稿を発見した社員は、一致協力して九部通り完成させ、最後の仕上げを部長に願い出たのです。

「心残りがあると未来に進めない」みたいなことは誰でも経験があると思いますが、この映画は、その辺りが主題なのかもしれません。

人当たりは良いけれど、「現状維持だけで、改革できない上司の下で働く者の不幸」と言ったところでしょうか。

そして、出世を目指すためには、出る杭にならなければなりませんが、出る杭になるためには、同僚や上司との協力関係があった方が、多分やりやすいのです。

その辺りの事も描かれていました。

そして私は、コロナ過での第〇波で「またおなじくりかえしだ」と思う、私も含めた国民の気持ちも感じました。

ヒロイン・吉川朱海(「コントラ KONTORA」の円井わんさん)たちも良いお芝居をしていましたが、少しピエロ的な役割もある永久部長(マキタスポーツさん)が、はしゃぎ過ぎない、嫌味のない良い演技で好感を持てました。

最後に部長がかけた電話もかっこよかったです。

しかし、タイムループは本当に解けたのでしょうか。

追記Ⅲ 2022.10.19 ( わが家にもハトが )

この映画では「窓ガラスにハトがぶつかるシーン」が印象的に使われています。

ヒロインたちが「手のひらをこちらに向けている」チラシの写真がありますが、「気功」をしているのではありません。あれはハトの記号です。

ちなみに、私の旧居でも、窓に(大きさから、たぶん)ハトがぶつかったことがあります。

ある日「ドスン」と大きな音がしたら、ハトがぶつかっていたのです。ハトは下の屋根に落下せず、そのまま飛び去って行きました、

窓ガラスには、硬く絞ったぞうきんをぶつけたような跡が残りました。

追記Ⅳ 2022.10.20 ( 単調ではない反復に拍手 )

タイムループ映画ですから、同じ話が何回も出てくるわけです。

しかし、少なくとも私は単調な反復は苦手です。

小学生の頃、図化工作のコンクールがあって、練習日と本番日がありました。でも、いつも私は、練習日に(楽しいから)本気で臨み、本番日は飽きてやる気が失せていました。よく「練習したのに、おまえは本番の方が出来が悪い」と言われたものです。

(失礼ながら)古典落語の一部の作品にはその反復があって楽しめません。でも、この映画ではシナリオが優れているからでしょうか、反復はあっても、単調にはしていないので、そこにも感心してしまいました。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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