#ネタバレ 映画「蜘蛛の巣を払う女」
「蜘蛛の巣を払う女」
2018年作品
寒気
2019/1/18 10:15 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
何年か前、映画「ドラゴン・タトゥーの女」という作品がありました。(失礼ながら)予告編からして暗く、寒々としていたので観に行きませんでしたが、今回はその続編のようです。そのせいか、少し物語の背景が分かりにくい気もしました。
1月、暖房の効いた映画館で観たわけですが、全編を貫く冷気には、暖房もあまり効果がありません。そんな中、ショートカットの美女が、スパイ活動をするのです。
小粒ではありますが、全編ほぼ緊張感のあるアクション満載です。物語は違いますが、ふと映画「ボーン・アイデンティティー」の女性版みたいだと思いました。
いつのまにか、そのテンションの高さに巻き込まれ、映画館を出たら、外の世界が違って観えた作品でした。
★★★★
追記 ( 映画「仄暗い水の底から」 )
2019/1/18 10:44 by さくらんぼ
( 映画「仄暗い水の底から」のネタバレにも触れています。)
「 なぜは母は2女を選んだのか。伏線は有る。長女の手を、父と母が引っ張り合った時、長女はすぐに父の手を離さなかった。その時、母と子の間にほんの少し隙間風が吹いた。慌てて表面上を母と長女は取り繕ったが・・・
しかし2女は違う。命がけで母にしがみついた。その時母の心は動いた。 」
( 映画「仄暗い水の底から」私のレビューより )
映画「蜘蛛の巣を払う女」には双子の姉妹が出てきます。姉が主人公・リスベットです。
実は、父はこの姉妹を近親相姦していたみたいです。
それから逃れるため、姉は妹を誘って、家出しようとするのですが、妹は姉の言う事を信じず、父の元に残ったのです。
それから16年間、今度は妹が父に暴行され続け、助けに来てくれなかった姉を逆恨みし、世の中を恨み、自らも犯罪者となって行くのです。
やがて、姉妹が敵味方として再会した時、「どうして助けに来てくれなかったの」と言う妹に対して、姉は、「行けなかった…あなたが、父を選んだから…」と答えます。
おそらく、まだ暴行を受けていたかったから、昔の妹は父が好きだったのでしょう。だから逃げだそうとする姉を理解できなかったのかもしれません。
しかし、一人の人間の両手を、二人の人間がひっぱった時、手を離された人間も傷を負うのです。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)