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#ネタバレ 映画「リベンジポルノ」

「リベンジポルノ」
https://eiga.com/movie/80978/
2014年作品
昭和の匂い
2020/5/11 10:30 by さくらんぼ (修正あり)

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

先日BSで観ましたが、映画「リベンジポルノ」というタイトルが表しているように、 これは映画「スマホを落としただけなのに」とか、映画「白ゆき姫殺人事件」のような、昨今のネット社会の問題点を描いています。

もちろんお色気もありますが、それだけに寄りかかってはおらず、(失礼ながら)ドラマとしても悪くなく、退屈することなく80分間楽しませてくれました。

特に、じめっとした昭和的場末の味わいと言うのでしょうか、VHSのアダルトビデオ的な、あるいは淫靡な空気が全編に流れていて、青春時代に昭和を生きてきた者にとっては、どこかほっとする(そして同時に脱ぎ捨てたい)世界観ですらありました。

この、露骨すぎるハードなエロではなく、雰囲気も使って魅せるという手法は、映画「リング」で貞子が顔を見せずに怖がらせたのにも似て、ある意味エレガントな作風なのかもしれません。

★★★☆

追記 ( ヒロイン名にご注意を )
2020/5/11 10:39 by さくらんぼ

同タイトルでも別のDVDがあります。

このレビューは、ヒロイン「七海なな」さんの作品ですから、お間違えの無いように。

追記Ⅱ ( 映画「シェーン」 ) 
2020/5/11 10:44 by さくらんぼ

観終わった後、ふと映画「シェーン」を連想しました。

現時点でオマージュだとは申しませんが、どこか連想させる材料はあったのでしょう。

追記Ⅲ ( 映画「シェーン」② ) 
2020/5/12 9:58 by さくらんぼ

(  以下、映画「シェーン」のネタバレにも触れています。)

ヒロイン・真里(七海ななさん)は女優を目指して勉強をしていましたが、俳優養成所と言うのでしょうか、そこの先生が、世を拗ねたような、裏社会から来たような人物だったのです。

実は、先生には、若いころに同棲していた女がいました。

しかし喧嘩別れしたのです。

女は新しい男と新生活を始めましたが、先生はどうしても忘れられないと復縁を迫り、断られると裸の写真をばらまいて自殺に追いやった過去の持ち主だったのです。

この時、彼女の訃報を聞いて自責と自己嫌悪に苦しんだ先生は、相手の男に「俺を殺してくれ」と迫りましたが、「そんなに簡単に楽にはさせない」と突き放され、一生罪を背負って生きるようになりました。

そんな先生が、生徒の真里が元彼からリベンジポルノの被害を受けていることを知り、己の罪滅ぼしのために動くのです。真里は念願のデビューが決まったので、過去を清算する様に先生から言われ、彼と別れたのでした。リベンジポルノはその逆恨みだったようです。

先生は元彼に話をつけに行きましたが、喧嘩になり、元彼は局部を切断され、先生は腹部を刺され、後に亡くなるです。

先生は、愛していた同棲相手の墓の前で息を引き取りました。

ひるがえって映画「シェーン」。

シェーンも人を殺めた過去を持っているようです。

左手の薬指に指輪がありますから、浮気をした妻を殺めたのか、相手の男を殺めたのか、何にしろ色恋沙汰だったような気がします。

だから、わらじを脱いだ先で、そこの奥さんと三角関係になるシナリオなのでしょう。あれはシェーンの過去を説明していていたのだと思います。しかも、今度は自分が加害者になるのです。

浮気被害者の苦しみを味わったシェーンとしては、当然に奥さんを奪うわけにはいきません。それは過去の自分を否定することになりますから。

シェーンはあの家庭を守るために戦い、密かに銃弾を浴びて瀕死の重傷を負い、それを少年に知られないようにして、去っていくのです。

今にも崩れ落ちそうなシェーンを乗せた馬が墓場に入っていくところで映画は終わります。

追記Ⅳ ( 映画「シェーン」③ ) 
2020/5/12 10:07 by さくらんぼ

映画「シェーン」には少年が出てきますが、童顔の(七海ななさん)がその役だったのかもしれません。

そして、シェーンが少年たちを助けた後、悟られないように死んでいったように、映画「リベンジポルノ」の先生も、真里(七海ななさん)に悟られないように死んでいくのです。

そして、映画「シェーン」は銃器のマナーについて語った映画でもありましたが、映画「リベンジポルノ」ではタバコのマナーになっていたようです。

以上、私の妄想です。

追記Ⅴ ( データベース ) 
2020/5/12 10:14 by さくらんぼ

『  内容(「キネマ旬報社」データベースより)

インターネット社会が生んだ危険な愛の復讐劇を描くエロティックサスペンス。女優を目指す真里は、気晴らしのために始めたSNSで丈一郎と出会い恋に落ちる。親しくなるにつれ彼は裸の写真や動画を要求するようになり、真里も応えようとするが…。

内容(「Oricon」データベースより)

手軽な恋の代償は余りにも大きすぎた。男の逆鱗に触れてしまった女は、その裸体を世界中に晒されてしまう…。人気セクシー女優・七海なな主演!インターネット社会を反映した、危険な愛の復讐劇!  』

( 「 Amazon」のDVD「リベンジポルノ」より )

追記Ⅵ ( 「素人っぽさ」という魅力 ) 
2020/5/13 10:03 by さくらんぼ

映画「アナと雪の女王」の「Let It Go」を歌っている日本人の歌手に、May J. さんと、松たか子さんがいます。

May J. さんは、プロらしい安定感のある味わいがありますが、私にはどこか素人っぽい味わいがある松たか子さんの歌唱が好きなのです。何というか、女優が「サイドビジネスで歌ってます」みたいな軽さが。

素人っぽいと言っても、本当の素人とは一線を画します。あの吉永小百合さんも素人っぽいお芝居を意識的にしておられるとインタビューで聞いたことがありますが、それと似たものだと思います。

アニメも、プロの声優さんより俳優さんなどが「サイドビジネスで声優しました」みたいなのが、私的にはお気に入りなのです。

ちなみに、プロの声優さんがラジオのDJをやられると、中には一人漫談みたいになる人がいて、その脱線をいとわぬ狂気(笑)に、並みのDJさんとは一線を画す魅力を感じることがありました。

ところで、七海ななさんのお芝居、(当時の話)私はこの作品しか観たことがないので、論じる資格がないかもしれませんが、その上で申し上げれば、その、良い意味での素人っぽさが感じられました。

それと同時に、矛盾するようですが、俳優養成所という事で、劇中劇が出てきて、その劇中劇を見ると、(同じセリフを、感情を変えて繰り返すなど)「プロだなぁ」も思ったのです。

追記Ⅶ 2022.11.3 ( お借りした画像は )

キーワード「スター」でご縁がありました。美しい色と形のイルミネーションですね。ぼかし具合も素敵です。大型の画像なので、少しUPして 上下左右してみました。ありがとうございました。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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