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#ネタバレ 映画「バツイチは恋のはじまり」

「バツイチは恋のはじまり」
2012年作品
逆向きが正解になることもある
2014/10/7 14:24 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

近ごろ、人里にクマが出没する、というニュースが多いです。

その中に、ご主人様を襲った大きなクマを、小さな飼い犬が吠えて追い払ったというニュースがあり、感心な犬だと評判になりました。

これは素人考えですが…

小さな犬に出来ることなら、人間様が大声で一喝しても、クマを追い払うこともできるのではないでしょうか!?

空手有段者の気合を入れる声でも良いかもしれない!?

もちろん逃げられない状況で、他に助かる方法は、一喝するしかない場合に限っての話です。

実は、いつだったか知人と歩いていたら、知らないお宅の飼い犬が、猛烈に吠えてきた事がありました。もちろんフェンスのある庭に、鎖でつながれていましたので、まったく危険はありませんが、突然のことで、びっくりしました。

その時です。

虫の居所が悪かったのか、知人は犬に向かい大声で「うるさいわぁ!」と一喝したのです。

犬は、いっぺんに、しゅんと黙ってしまいました。

犬君としても、人間様から吠えられたのは初体験だったのでしょう。

私は、なるほど、そういう手もあったのかと、すごく感心してしまいました。

動物に言葉は通じなくとも「毒気のこもった気合」は通じることがあるのです。

だから、クマにも効くかもしれない!?と思ったのです。

ところで映画「バツイチは恋のはじまり」の中でも、ライオンに襲われるシーンがありました。

ライオンに遭遇した時、後ろを見せて逃げたら、本能的にライオンは襲ってくるでしょうから、死んだふりをしてやり過ごす、そんなエピソードです。これは「逃げる」のではなく「逃げない」という、正解が反対側にある例ですね。ただ、本当に死んだふりで良いのかどうかは私には分かりません。

危険動物に遭遇したら本当はどうすべきかについては、専門家がネットにいろいろと対処法を書いているはずですので、そちらを参考にした方が良いと思います。私の話は冗談として聞いておいてください。

ところで…

ピエールとの結婚を控えたイザベルが、旅行雑誌編集者のさえない男を道具に使って、結婚と離婚を素早く済まそうしたけれども、結局、ピエールと別れて旅行雑誌編集者と結婚するようになったのも、「正解は反対側にあるかもしれない」をモチーフとしたエピソードでしたね。

恋愛については、映画「フォレスト・ガンプ/一期一会 」に教訓がある通り、人知を尽くしたつもりで、ずる賢く立ち回っても、なかなか思惑通りにはいきません。これも、その見本みたいな話でした。

こんなふうに、映画「バツイチは恋のはじまり」の主題は「正解は反対側にあるかもしれない」かもしれません。映画「天国はまだ遠く」と同じ主題ですね。(そう言えば加藤ローサさんは今どうしてるのかな。)

映画とは離れますが、iPS細胞の山中伸弥さんも、自身の現在について、大学院での、初めての実験で出た「予想と逆の結果」が原点、との趣旨のことを述べられています。( 2014.10.4朝日新聞「次世代の科学者へ」より)

そしてラスト…

そう言えば、たしか映画のファースト・シーンでは、LPレコードの演奏シーンがあり、カートリッジ(針のところ)に、めずらしいオルトフォン社の「コンコルド」使われ、アップになっていました。

それは旅客機のコンコルドみたいに近未来的な雰囲気のカッコいい製品です。単語としてのコンコルドには「協調や調和」という意味があるらしく、なにやら、映画にも関係のあるような、ないような、意味深な映像でした。

そしてラストは、イザベルに捨てられたピエールが、次の恋に落ちるシーンで終わりました。順序からいえば、あの恋は成就しますね。

これは、すなおにB級映画ではあるけれど、いい気分で映画館を後に出来る、オススメ作品のひとつでした。

★★★☆

追記 ( もうすぐクリスマス ) 
2014/10/10 8:45 by さくらんぼ

イザベルが旅行雑誌編集者に出会い、そのために旅の行き先を変更したことも、飛行機の座席でエコノミーとファーストクラスとで行き違いがあったことも、ホテルが一流から三流に格下げになったことも、女性が(男性も?)建前では安定を望むけれど、安定の中では冒険を望んだことも、みんな正解は逆向きにある、という主題を用いたエピソードでした。

それから、青色発光ダイオードのノーベル物理学賞受賞おめでとうございます。

新聞などに受賞者のコメントが多数掲載されていて、それを読むと、やはり、正解が逆向きになったり、意外なところから見つかったり、そんな話がありました。

今さらながら、夢をあきらめない事は、とても大切だと思いました。

ところで余談ですが…

クリスマス・シーズンを中心に、気がつくと、街にはブルーの電飾がいっぱいになりました。

誤解の無いように話しますが、私はブルーが大好きです。

青い空、青い海、映画「グラン・ブルー」、マッキントッシュ社ステレオアンプのブルーアイズ、さらに初めて買った腕時計も吸い込まれるような紺色の文字盤でした。

その上で言いますが、

寒い冬にはロウソク(白熱電灯)色の灯りが、ほっとする温もりを感じさせて相応しいと思います。

寒し冬に、それでなくとも反省多きブルーな気分の夜、上から冷や水を浴びせられるようなブルーの電飾は、ある意味、客に対して、通行人に対して、残酷な仕打ちです。

しかし、今回のノーベル賞で、青色発光ダイオードが新製品であり、珍しいものだから…そんな理由で青色だらけの安易な流行になってしまったのかもしれないと、けっして色彩センス上の問題ではないのかもしれないと、想像できたのでした。

色彩心理学と言うのでしょうか、私は素人ですが、例えば「黄色はビタミンカラー」だとかいう話は聞いたことがあります。たしかに、寒い冬を越えて見る、早春の黄色い菜の花は、本当に幸福感にあふれています(黄色にしてほしい、という意味ではありませんよ)。次回の電飾設備更新時にはそんなことも思い出してほしいと思いました。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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