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#ネタバレ 映画「女神の見えざる手」

「女神の見えざる手」
2016年作品
未来の戦争は、A.I.による戦争になるのか
2017/10/19 9:29 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

ラジオの人気番組「武田鉄矢・今朝の三枚おろし」で、今朝(2017.10.19)は「A.I.」について話されていました(タイトルは忘れましたが、内容はどなたかの本の紹介が中心です)。

それによると「未来の戦争は、A.I.による戦争になる」とのこと。

「戦地で兵隊さんが戦うのではなく」、たとえばフェイク・ニュースで世論を誘導する「情報戦」もそのひとつ。それを過去の膨大なデータを分析したA.I.が実行するのです。

ちなみに、まだこの映画は観ていませんが、ぜひ観たい一本です。

追記 ( 全編マシンガントークが炸裂 ) 
2017/10/21 18:15 by さくらんぼ

観てきました。

これは、まるで「ゴジラの出てこない映画『シン・ゴジラ』」のよう。

映画「シン・ゴジラ」では、キングギドラみたいに、ところかまわず発砲するゴジラとバトルしましたが、映画「女神の見えざる手」では、「銃」を規制しようと戦うのです。

そして「シン・ゴジラ」のヒロインはクールな石原さとみさんでしたが、「女神の見えざる手」ではジェシカ・チャステインさんが熱演します。共通点は恐ろしいほどの切れ者で、しかも全編マシンガントークなのです。

この映画を観ると、つくづく「おんなはこわい」と思うはず。恋人にしても良いけれど、けっして敵に回してはいけない、と言いますか、彼女たちは紙一重でちょっと危なすぎる。

ちなみに映画のエンドロールに流れる音楽は、どうも「マシンガントーク疲れ」への鎮静作用があるようで、トイレに行きたかった私も、つい最後まで聴いてしまいました。

★★★★

追記Ⅱ ( 人は「寝返る」ものである ) 
2017/10/21 22:01 by さくらんぼ

ご承知のとおり、アメリカには「信念」を持った銃規制の反対派と賛成派がいます。しかし、どこかの国とおなじように、「風見鶏」のような議員さんも多いのです。

演説途中に銃規制について質問され、「その場の風を読んで」、アドリブで自分の方針を決める様が醜く描かれていて、このあたりが映画の主題のような気がします。

そのような「寝返る」人たちに仕掛けて、自分の陣営に取り込むのもヒロインたちの仕事。

さらにヒロインたちも、スパイを送り込んだり、陣営を変わったり、「寝返り」では敵の上を行きます。

でも議員さんたちと、ヒロインたちの行動は似て非なるもの。議員さんたちは「お金のため」であり、ヒロインたちは「志のため」なのです。

追記Ⅲ ( 「ロンジン」の腕時計か ) 
2017/10/21 22:15 by さくらんぼ

彼女が仕事でハメている時計は、「ロンジン コンクエスト」のメンズかもしれません。色んなデザインがありますから、気になる方は映画で観てください。かつて私が欲しかったモデルですので気がつきました。

ドレスアップしたときに身につけているもう一本は分かりませんが(チラシにある時計)、同じくロンジンのクラシックでしょうか。

追記Ⅳ ( 「男娼」の恋 ) 
2017/10/22 9:25 by さくらんぼ

この映画には男娼が出てきます。ヒロインが自宅で定期購読しているのですね。これが体育会系マッチョでなかなか良い男。

ヒロインは高ストレスな仕事のせいか心を病みかけているようです。精神安定剤のような錠剤を頻繁に飲むシーンが出てきますから。ですから、あの男娼は、ある意味「錠剤代わり」にもなるのでしょう。

しかし、このプライバシーが敵の手にわたり、ヒロインは窮地に陥るわけです。

ところが男娼はルール(以下に説明あり)だけでなく、たぶんヒロインに惚れていたのです。だからヒロインはギリギリのところで救われます。

ちなみに、男娼が公の場でヒロインを見かけ、「どこかで会いました!?」としつこく詰め寄るシーンがありましたが、あれは「あなたが好き!」の記号かもしれません。

普通、男・女娼は、お客様と公の場で出会っても、「知らんぷり」するのがルールのはず。ところが、お客様であることを忘れてしまって、どこかで会った気がする「超タイプの女性」が前から歩いてきたものだから、おもわず「君も思いだしてよ、僕も思いだすから…」とばかりに、言い寄ったのでしょう。

男娼は、彼女の家でも仕事を離れ、知り合ったばかりの恋人同士みたいに、お互いのことを話したがっていましたが、惚れてしまったからですね。

追記Ⅴ ( ラストシーン ) 
2017/10/22 9:36 by さくらんぼ

ヒロインは「肉を切らせて骨を断つ」戦いの結果、刑務所に入りました。

そして数か月後に一人出所すると、刑務所の玄関先で「おや?」っとした表情を浮かべます。これがラストシーンなのですが、ヒロインはいったい何を見たのでしょうか。

それを答えてもらうことは「性格診断テスト」にもなりそうですが、それを承知で言いますと、「あの男娼のお出迎え」を見たのだと思います。

追記Ⅵ ( 「音」の効能書 ) 
2017/10/22 9:50 by さくらんぼ

>ちなみに映画のエンドロールに流れる音楽は、どうも「マシンガントーク疲れ」への鎮静作用があるようで、トイレに行きたかった私も、つい最後まで聴いてしまいました。(本文より)

音楽は大きく3つのパートに分かれていました。

①小刻みなリズムが、床屋さんで「頭皮マッサージ」を受けたような気持ちにさせました。

②ブ~ン、ブ~ンというエレキベースみたいな音が、和太鼓のように聴こえ、肩をマッサージされたような気持ちに。

③最後は、オルガンのような低い持続音が、血流が回復してポカポカしてくる様を感じさせました。

追記Ⅶ ( 「忍者」 ) 
2017/10/23 9:08 by さくらんぼ

>それを答えてもらうことは「性格診断テスト」にもなりそうですが、それを承知で言いますと、「あの男娼の出迎え」を見たのだと思います。(追記Ⅴより)

① ヒロインは「肉を切らせて骨を断つ」戦いをしました。

② ヒロインの同僚の女性(学生時代に銃犯罪に巻き込まれたトラウマがある)は過去を隠していましたが、「これを使わぬ手はない!」と思ったヒロインは、独断で同僚を「悲劇の人」として売りだしてしまい、結果、同僚は命を狙われる羽目に。

③ なぜか、この映画には男娼が出てきました。

「血を流す」という言葉がありますが、①「血」、②「涙」、③「精液」も血液の親戚でしょう。

つまり彼女、彼たちは、「身を挺して働く」という意味において仲間だったのです。

なぜ男娼は彼女を出迎えたのでしょうか。「惚れている」というのも理由でしょうが、もしかしたらヒロインの本業を知ったうえで、「俺を雇ってくれないか」と言いに来たのかもしれません。

スパイとして敵の懐にも潜入可能な彼です。

あの水戸黄門にだって、「風車の弥七」がお供していたぐらいですから。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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