見出し画像

#ネタバレ 映画 「アイ,ロボット 」

「アイ,ロボット」
2004年作品
甘いお話
2004/9/20 8:46 by 未登録ユーザ さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

( 映画「A.I.」についても触れていますので未観の方はご注意ください。)

スピルバーグ監督の映画「A.I.」がありました。あれは「聖書の人類創生をまねて人間もロボットを作ったのですが、あまりにロボットの扱いが酷かった為に、神から人間が裁きを受ける話」だと思いました。

それでは映画「アイ、ロボット」はどうだったのでしょうか。ホログラフで浮かび上がる天国にいる博士の映像は、神様のつもりだと思いました。地上にいる刑事たち人間は天使のつもりです。映画の中で主人公の刑事が靴を楽しんでいました。主人公の母も靴に興味があるようでした。地上に降りた天子たちには靴が嬉しいのです。また刑事の家だったのでしょうか。ステンド・グラスの意味らしき色ガラスの窓が映っていました。教会のつもりだったのでしょう。

さらに砂糖をタップリ入れて甘い珈琲を飲むシーンが2回ほどありました。また大好物のパイもどんな味がするのか説明はありませんでしたが、カボチャ色だったので甘かったのかもしれません。過去に別の映画でも、天使の地上勤務中のお楽しみの一つに「甘み」が描かれていたのを思い出しました。

そうなってくるとロボットたちは、意外にも人間のつもりで描かれていた事になります。神から見れば人間なんてその程度の者なのかもしれません。

ラストシーンで、ロボットたちのリーダーになった一人のロボットは、選ばれた聖職者のつもりなのでしょう。ロボット三原則も聖書のつもりだったのだと思います。

そうすると、この映画もやはり、聖書を曲解し、あるいは無視し、神に反抗し、戦争ばかりしている人間を、神が困惑しながら見つめ、やがて裁きを下すストーリーが裏側に隠されていたのではないかと思うのです。ちょっと暗い映画でしたが、なかなかの出来栄えでした。

追記 ( 「猫と黒人」のお話 )
2004/9/23 6:40 by 未登録ユーザさくらんぼ

ある夏の日のことです。街路樹の下を歩いていた時に、セミが一匹、知らないうちに背中にとまったらしいのです。

帰宅途中、トイレの個室に入っている時に、突然鳴き出してビックリしました。

「セミ君、それは叶わぬ恋だよ!」と思わずつぶやきそうになりました。

ですから、映画の「ネコと黒人」のシーンも自然に受けとめることが出来ました。でも、今、改めて考えると、こんなふうに思います。

かつてセミを相手にした私は「優越感」を感じていました。ですから、映画の中の「君はネコ、俺は黒人」のシーンでも同様に、黒人刑事はネコ相手に優越感を感じながら、あえて「黒人」の言葉を選択したのではないかと思いました。これは日頃差別を感じていることの裏返しの表現だと思います。ですから、もしも白人でしたら「俺は人間」と言うような気がします。

また、ネコが出てくる意味ですが、ネコは神秘的なイメージのある動物ですので、刑事が優しい天使だと見抜いていて擦り寄ってきたのではないかと思いました。映画の冒頭では、少女のシーンで弱者に対する優しさも描かれていましたし、あれが必死でネコを守る事をより説得力のあるものに見せたと様に思いました。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?