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#ネタバレ 映画 「星の王子ニューヨークへ行く」

「星の王子ニューヨークへ行く」
勝ち取ってこそ喜びがある
2015-12-31 08:27byさくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

御付きの女性にかこまれ、王宮で暮らしいている王子アキームは、王様もつぶやいた通り、望めば風俗三昧の生活もできるでしょうが(失礼)、それは恋愛とは無関係なことです。

それに、父がアンドロイドみたいな許嫁を探してきてくれても、王子という肩書を愛しているのか、アキーム自身を愛しているのか分からないし、その愛は単なるプログラムなのかもしれない。純なアキームでなくとも大問題なのです。

そして、それらは狩猟本能に収束していきました。これは詰まるところハンティングの映画なのでしょう。だから、きっとアフリカなのです。

女性に対して、いきなり失礼な文章を書きました。お許しください。でも私が言わんとしている事は、“勝ち取ってこそ喜びがある”と言う話なのです。恋は“追えば逃げる、逃げれば追う”とか言うように、ハンティングの側面が否めないから。

かくして彼らは無名になれるアメリカを目指したのですね。

しかし、ラストの婚礼式典のパレードは微妙でした。いくら男も惚れるような好青年のアキームとて、すべてを捨てて、ただの黒人青年になったら、リサは最後までついてきてくれるかどうか。

リサは冗談半分にしてもNOと言いましたね。チャップリンの名作「街の灯」にも描かれているとおり、なかなか人徳だけでは女性はついてきてくれないようです。

E・マーフィの魅力が炸裂しているこの映画、作りも丁寧かつ上品であり“疲れたときの笑いの常備薬”あるいは“大人のアニメ!?”として、一家に一枚の快作です。

★★★★★


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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