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#ネタバレ 映画「グラン・マスクの男」

「グラン・マスクの男」
1992年作品
生きていくにはお金もいるから
2015/11/9 8:53 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

この映画「グラン・マスクの男」は、古い教会を建て直したい神父が、夜になると隣町で、覆面をかぶって、密かにプロレスラーのバイトをする話なのです。

封切りに劇場で観て、その常識にとらわれない、自由奔放で、破天荒な考え方に、思わず胸が熱くなるような気持ちになったことを覚えています。

日本でも、古い教会はたいてい冷暖房が効きにくいし、耐震基準も心配です。だから、どうしても建て直したくなる。それに、お店と同じく、リニューアルを信者さんの増加にもつなげたいところ。

でも、そうやって建て直すとどうなるのか。

せっかく信者さんに無理を願い、たくさんの募金を募って建て直しても、いざ望み通り、一回り大きな教会になると、たいてい今度は、維持費も高くなってしまうのです。

すると…

信者さんから見れば、一回限りだと思って、無理して沢山寄付し、やっと建て直してもらったのに、実は、それで終わったのではなく、あとから永遠に、維持費という名の寄付が、増額要求されるので、「正直、そうなるとは…」となるのです。

でも、私の浅学では、多くの宗教は、たいてい「寄付=信仰心」みたいな考え方をするので、それでも「教会側はどうどうと寄付を要求する」し、「信仰さえ真剣なら神の手で守られる」と考えるわけです。たぶん。

ならば、どうしたらよいのか。

多くの教会では、バザーやサイドビジネスなどもして、少しでも収入の道を探っている様ですが、たぶん教会は、会社とは違うのですね。お役所が会社とは違うように。

でも教会というところは、毎日曜日には、教会の規模にもよりましょうが、50~100人ぐらいの善男善女が集う場所でもあります。

たいていは、祭事だけでなく、催事もできる大きなホールと庭があります。

私は素人ですが「人が集まる場所にはビジネス・チャンスがある」のではないでしょうか。

信仰とは切り離された、ビジネス収入の道を模索して、信者さんからアイディアを募ったり、ネットで情報発信するのも良いのかもしれません。

また、そうやって集まってきた人たちの中から、散歩がてらに礼拝を覗いてみる人たちも出てくるでしょうし、それが信者を増やすことにも、寄付の増加にも、つながるはずです。

この映画「グラン・マスクの男」を観ると、そんな思いがわいてくるのです。

それにしても、なぜDVDが見つからないのでしょう。

★★★★★

追記 ( 覆面は善行を隠すため ) 
2015/11/9 9:00 by さくらんぼ

>この映画「グラン・マスクの男」は、古い教会を建て直したい神父が、夜になると隣町で、覆面をかぶって、密かにプロレスラーのバイトをする話なのです。

「施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはなりません」

(マタイ福音書6章-3)。

そう聖書に書いてあります。ここで言う施しとは「善行」の意味だと言っても良いでしょう。

そこから考えると、なぜ覆面レスラーになったのかと言えば、神父さんが「善行を隠したい」が為だったのだ理解しても良いのだと思います。

もちろん、この映画を観たからと言って、神父さんたちにレスラーを含めた重労働をしろと言う人はいないと思います。逆に、万人に思考の柔軟性を教える教材になるはずですので、ぜひDVD化をして欲しいものです。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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